一般の消費者の人たちは、食べ物が生産される現場を直接見る機会は極めて少ないし、 関心がないようである。例えば、家畜は殺して解体しなければ肉になりません。が、きれいに包装された肉を見て、直接口に入れるものであるのに関らず、家畜が殺される場面を想像する人はほとんどいないでしょう。
玉子は40年来ほとんど価格が上がっていません。この間に物価は10数倍になっています から、玉子は15分の1程度に下がっているといえます。「物価の優等生」ともてはやされた、養鶏の世界は何を犠牲にここまで価格を下げることができたのでしょうか。
現在の養鶏家戸数は僅か、4500戸しかありません。1戸当たりの飼養羽数は3万羽以上になっています。栄養学的な分析と品種の改良と飼養管理の技術の改良を、イノベーションと表現しますが、これにのって失ったことも少なくありません。
鳥インフルエンザが発生しながらもこれを、隠し倒産した浅田養鶏は200万羽を飼育していました。これの養鶏家の全ては、工場のような無機質な金属とコンクリートの床のなか、何段にも積み上げられたケージの狭い中で身動きすることすらできずに、一生を終えます。
BSEの診断基準で名を広めたOIE(世界家畜保険機構)が、家畜福祉のガイドラインを発表しました。ECでは、6年後までに現在のケージ飼を全面禁止することが決まっています。止まり木や巣箱の設定などが義務づけられるようになります。多分、玉子の価格は上がると思いますが、消費者の皆さんはどう思われるでしょうか?
乳牛の病気については左の乳牛の病気の中にホンの一部が記載されています。