北朝鮮に世界の目が捕われている間に、イラクが悲惨な状態になっている。今月はじめには、アメリカのイラク侵略以降、イラク人の死者がが65万人を超えたとする報告が出たばかりである。車爆弾の発生も今年に なって100件を越えた。
今月になってアメリカ兵の死亡者が67名を越えたとのことである。過去最悪の兵士の死亡者をアメリカは抱えて、まさに泥沼状態である。先週末には2日で15人も死亡している。アメリカ国内でも、厭戦気分が大勢を占めつつある。
更に、”犯罪者”サダム、フセインの裁判が思うようにいていなし。国内の状況を背景に、フセイン自身もいたく軒高で饒舌である。宗派間の対立と、旧バース党の攻撃を受けて、誰も関わりたくないようである。
早い話が、アメリカが掲げたことが何一つ思うようにいっていない状況にある。こ れを受けて、ブッシュ自身が「今やイラクはかつてのヴェトナムと同じ状態にある」とまで発言している。
北朝鮮の核問題は、中国の支援を得てアメリカは信用回復を目論んでいるようであるが、イラクは今や、ヴェトナムかしつつある事実に変わりない。