そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国は世界を左右する

2009-02-09 | 中国

中国の農村の動きがどうも怪しいようである。その一つは、かなりの地域で土壌の流失が起きているといことである。646県中の40%近い県で土壌の流失が起きている。その面積は357090201 万K㎡になるとのことである。揚子江と黄河に挟まれた地域では、200万K㎡がかなり深刻のようである。

その一方で、小麦の生産が相当深刻な状況になっている。麦は、文字を見ても解るように麺文化の基本である。世界最大の小麦生産国である中国の干ばつは、世界の小麦市場に重大な影響を及ぼすのははっきりしている。

農工人と呼ばれる、都会への農村からの出稼ぎが、200万人ほど失業して田舎に戻りつつある。中国は、田舎で電化製品を買うと政府が15%ほどの補助を行う制度を導入している。国内需要を喚起することで、この不況を乗り切ろうとしているのである。

これが可能なのか、あるいは農村に復元力があるのかの判断材料ないが、当面は相当深刻な失業者が溢れることになるものと思われる。この労働力が、農産物生産への助けになるのか、あるいは重りになるのかは今後の中国政府の手腕の見せ所である。

先月鳥インフルエンザによる、8名のH5N1感染症があり、6名の死亡を報告している。不思議なことにこれに伴う、鳥の感染が全く発表されていないのである。台湾の報道は、鳥の感染を隠していると報告している。人の感染も示唆している。

3年ほど前に、対策が遅れたり公表しなかったために相当叩かれて、感染の拡大を経験しているはずであるが、相変わらず自らに不利なことは公表はしないようである。毒入りギョウーザ事件がいい例である。

地球温暖化は、北海道で広い面積で米やリンゴなどが収穫できると喜ぶ向きもある。しかし、地球規模でみると、ヒマラヤの氷河の喪失は中国とインドの河川を、干上がらせることになる。

中国とインドで世界の半数の人間の食料問題が、温暖化でもたらされることになるのである。これは相当深刻な事態になることが予測される。

中国はこのように、世界の食料動向に大きな責任をもっているのである。問題は中国がそのような自覚がないことである。有効な対策をとろうとはしないで、自国に不利なことは蓋をしてしまう。本当に中国は社会主義国家なのか?中国の動きから目が離せない。

コメント (2)
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