イラクでは今、州議会選挙がおこなわれてる。投票率は51%と言われている。数字の根拠は、 はっきりしないが治安もかなり改善され、良いことである。ブッシュが退陣し、オバマ新大統領への期待感を込めたご祝儀かもしれない。
ブッシュに投げつけられた靴をかたどったオブジェができたりして、少しは余裕なども感じられる。もっとも翌日撤去されたようでるが、イラクの人たちの思いが伝わってこようというものである。
オバマは、イラクの撤退を表明しているが、アフガニスタンへの増派を同時に公約している。アフガンの方が恐ろしい状態になる。タリバンを構成する、パスツーン人の半数はパキスタンにいる。彼らに国境はない。
パキスタンは核保有国である。イランの核問題ばかりが取りざたされるが、インドともども係争するパキスタンも核補給国である。そのパキスタンは、親米のムシャカクはもういない。親英のブットも暗殺されている。オバマは、タリバンを壊滅することができないことは、これまでの歴史が語っている。
ハマスはイスラエルにロケット弾を撃ち込んだ。報復としてイスラエルはエジプト国境にある、密輸のた めのトンネルを爆破した。一旦は鎮静の様相を見せながらも、ここは仁義なき戦いである。
イスラエルの地中海沿岸には石油と天然ガスの埋蔵が確認されている。その利権を確実にするためには、ガザは邪魔な存在である。イスラエルが異常と思える攻撃を、ガザに加えた理由はここにある。宗教戦争ではないのである。
イラクの治安が好転したのは、なにはともあれブッシュの退陣とアメリカの撤兵を歓迎しているのである。つまり、イラクの状況は、アメリカのマッチポンプであったと言えるのである。中東はアメリカを必要としていない。
中東の不幸は、イスラエルの進出と石油が埋蔵されていたことである。