そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

汚染米事件の本質

2009-02-10 | 政治と金

経営が苦しいために、儲かるからと汚染米を食用に販売した、三笠フーズの社長が逮捕された。汚染米は、捨てるのが惜しいために、糊などの工業用として利用価値もあり、廃棄されることなく業者に販売されることになったために起きた事件である。

55 これを農の視点から見ると、極めて滑稽な報道と言える。WTO交渉の過程で、10年前に輸入せざるをえなかったおコメである。ミニマムアクセスとして、78万トンほど強制的に輸入されるのである。潔癖症の日本人が輸入米を、通常の食用に購入するとは思えないが、必要であろうとなかろうと輸入を強要されるのである。

当然のことながら、備蓄される率が圧倒的に高い。元々品質が良くないために、汚染されることがなくても、工業用にあるいはお酒などの加工用としてしか販売されることのない、極めて低品質の商品なのである。国内の農民には減反を強制しながら、こうしたものを輸入すること自体がおかしいのである。

交渉の過程であろうが結果であろうが、こうしたものを輸入すること自体が、日本の食料自給を全く考慮しない政策なのである。第一、汚染されたものなら、通常の商取引なら返却されるべきなのである。返却もせず国内で廃棄することもない汚染米である。これらを検査するのが、輸入元でも国内でも、農林官僚が天下った組織である。

半年も経ったとはいえ、やっと三笠フーズが逮捕されたことは歓迎すべきであるが、目の前に美味しいモノをブラさげて、それに手を出したら御用などとはちょっと三笠フーズに同情もしたいところである。それに今回の逮捕は、昨年だけのことである。本人は、10年前からやっていると言っているようであるが、お咎めなしである。しかも、逮捕理由は不正競争防止違反つまり不当表示だけである。

汚染米は、食の安全として報道されているが、本来は食糧自給の問題から派生した事件として捉えられるべき性質のものである。

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中国は世界を左右する

2009-02-09 | 中国

中国の農村の動きがどうも怪しいようである。その一つは、かなりの地域で土壌の流失が起きているといことである。646県中の40%近い県で土壌の流失が起きている。その面積は357090201 万K㎡になるとのことである。揚子江と黄河に挟まれた地域では、200万K㎡がかなり深刻のようである。

その一方で、小麦の生産が相当深刻な状況になっている。麦は、文字を見ても解るように麺文化の基本である。世界最大の小麦生産国である中国の干ばつは、世界の小麦市場に重大な影響を及ぼすのははっきりしている。

農工人と呼ばれる、都会への農村からの出稼ぎが、200万人ほど失業して田舎に戻りつつある。中国は、田舎で電化製品を買うと政府が15%ほどの補助を行う制度を導入している。国内需要を喚起することで、この不況を乗り切ろうとしているのである。

これが可能なのか、あるいは農村に復元力があるのかの判断材料ないが、当面は相当深刻な失業者が溢れることになるものと思われる。この労働力が、農産物生産への助けになるのか、あるいは重りになるのかは今後の中国政府の手腕の見せ所である。

先月鳥インフルエンザによる、8名のH5N1感染症があり、6名の死亡を報告している。不思議なことにこれに伴う、鳥の感染が全く発表されていないのである。台湾の報道は、鳥の感染を隠していると報告している。人の感染も示唆している。

3年ほど前に、対策が遅れたり公表しなかったために相当叩かれて、感染の拡大を経験しているはずであるが、相変わらず自らに不利なことは公表はしないようである。毒入りギョウーザ事件がいい例である。

地球温暖化は、北海道で広い面積で米やリンゴなどが収穫できると喜ぶ向きもある。しかし、地球規模でみると、ヒマラヤの氷河の喪失は中国とインドの河川を、干上がらせることになる。

中国とインドで世界の半数の人間の食料問題が、温暖化でもたらされることになるのである。これは相当深刻な事態になることが予測される。

中国はこのように、世界の食料動向に大きな責任をもっているのである。問題は中国がそのような自覚がないことである。有効な対策をとろうとはしないで、自国に不利なことは蓋をしてしまう。本当に中国は社会主義国家なのか?中国の動きから目が離せない。

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増加する米兵の自殺者

2009-02-08 | イスラエル

米軍兵の自殺者の増加が止まらない。07年には115名だったのが08年は143名にもなった。年が明けると、1月だけで24名にもなった。これはこの月、イラクとアフガニスタンで戦死した兵士16名を大きく上回ったことになる。

1203088578これは現役の兵士の自殺者数である。原因はそれぞれあるようだが大きくは、うつ病と心的外 傷ストレス(PTSD)によるものであるとされているようである。これには長引く戦況と作戦に伴う、心的な負担が大きいと推察される。

それに加えて、困難な戦況に伴い長引く派遣と過酷な作戦業務があげられる。そもそも、何のために戦っているのだという、心のよりどころの薄い戦いである。彼らが悩むのは当然でSoldieralone ある。

更にこれは現役兵士の自殺者の数である。公式な数字はなく、また自殺の規定と兵役との因果関係などが複雑であるためであろう。兵役にかかわる自殺者に限定しても、これとそう変わりない数字があるものと思われる。

戦争のもう一つの犠牲者がここにある。戦場での死亡ではないところが、残された家族のことをおもうと、さらに悲惨である。

オバマ大統領はイラクからの撤退と同時に、アフガニスタンへの派兵増強を打ち出している。これを意識してか、キルギス共和国のマナス米軍基地が閉鎖された。アメリカにとっては、アフガンへの北からの足場を失うことになる。

アメリカ民主党は、これまでの政治姿勢を見ていると原則的である。例えば、東京裁判を否定したり、靖国神社への参拝や慰安婦問題などについては、太平洋戦争の否定につながるも1_241773_1_3 のとして認めることはないだろう。

同様に、日本に対しても極めて原則的な外交を強制することが考えられる。例えば、アフガニスタンへの自衛隊の派兵である。韓国にはすでその要請がある。

オバマはブッシュの負の遺産の処理への同情を受けながらも、アメリカの覇権主義は手放すことがないように動くであろう。日本は立場の原則性を主張し、アメリカ追従から脱するのに良い機会である。

名目はどうあれ、大量の兵士が自殺する愚かな戦争を継続するアメリカに、日本は手助けすることがあってはならないのである。

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これで最後にします

2009-02-06 | 政治と金

麻生首相が又馬鹿気たことを言っている。自民党の中でも呆れられているのでないか。今この男を下ろすわけにもいかないから、やむなくくっついているだけである。

「郵政の民営化には、当時小泉内閣の閣僚であったが、反対だった。閣僚だったから反対表明しなかった」と発言した。このこと自体が、政治家として失格である。大臣の席に固執したいために、自らの信条を貫く意志も信念もないことを白状している。

参議院で否決され、不条理にも衆議院を解散して3分の2の議席を得たのである。郵政民営化のために投票した国民の声を無視した発言である。そして、いままさに民意を問えとの内外からせっつかれても、それをやらずにその3分の2の議席にすがっているのである。

繰り返すが、その3分の2は郵政民営化のために国民が与えた議席である(私はパフォーマンスで得た議席と思っているが、制度上はこうなる)。そして続けて発言したのが「分社化が本当に必要かどうか見直す必要がある」とまで言った。

090206れは、郵政民営化の根本理念を覆すことである。昨年9月ごろ民営化1年目に見直すべく官僚たちが用意していたが、その時期には自民党は誰かが政権を放り出して、総裁選挙をやっていたではないか。忙しくて何もできなかった。

麻生(アホウーと読みたいが)首相は、つい本音を言ったら総攻撃にあったので「私は受ける立場である。ああしろこうしろという立場ではない」(極めて語彙が少ない)と、修正に躍起である。私には報告を受けるだけの特権貴族と勘違いしているようだ。このおボッチャマは。

私個人は、地方切り捨てになる郵政民営化には大反対である。しかし、ここは筋として武部元官房長官の「民営化の根本を覆す発言は嗜めなければならない」や、山本一太の「民営化を否定しているととられる発言である」の方が正しい解釈である。野田聖子消費者担当相の、「拙速な感があったことが解った」は本音であろう。

お友達のの鳩山総務大臣などが「民営化を否定したのではない」などと火消しに奔走しているのも、滑稽な姿である。せっかくだから、郵政民営化についてもう一度民意を問えばいいのである。

定額給付金についても、目的の説明であれほどぶれておきながら、今度はどこかの会議で受け取らないと言ったようだが、鈴木宗雄に問い詰められると、そんなこと言ってないし決めてないという回答であった。閣僚がこぞって受け取ることのない制度など、自らが無意味な制度と言っているのと同じである。

アホー首相の発言は、分析すればするほどばかばかしくなるので今回で最後にする。

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黒澤明の残したもの

2009-02-06 | 政治と金

幼い頃、東映の撮影所がそれほど遠くないところにあった。。隣には東映に勤める、同級生の親もいた関係で、東映時代劇を見て育った。正義と悪がはっきりと分かれていた。正義の味方は、見事なあでやかな衣装で、目バリも入って女性以上の化粧である。拷問にあっても山を登っていても衣装は乱れない

中村錦之助や市川歌右衛門は絶対に負けないし、何十人も切っても振り向くとそこに死 体はない。刀に血のりもなければ息が切れることもない。歌舞伎の手法であろうか、殺陣も決まっている。子供心にも安心してい見ていた。水戸黄門などのテレビ時代劇のなかに、未だその残像を見ることができる。

私の時代劇感を一変させたのが、黒澤明の「椿三十郎」である。主人公が汚いし感情的で乱暴である。捕らわれることもあるし万能ではない。最終シーンは晴れた空の下、笑顔の主人公たちが道の彼方へ消えていくのを見慣れたものにとっては、驚愕のラストが待っていた。その後も何度も黒澤作品を見ることになった。

昨年は、黒澤明没後10年ということで、NHKBS2で、全30作品を放映してくれた。僻地にいる者にとってありがたい企画である。視聴者による黒澤ベスト5が放映されている。因みPickup_2009_kurosawa_sに、5位が「天国と地獄」、4位が「生きる」、3位が「用心棒」、2位が「赤ひげ」、1位が断トツで「七人の侍」であった。

これを見れば分かるように、5社が経営危機になって共同制作となった「どですかでん」以前のものばかりである。「生きる」を除き、三船敏郎を上手く使った作品ともいえるし、黒白作品ばかりであるともいえる。この五作品は映画作品というより、見る者にドキュメンタリーと思わせるような映画である。黒澤の妥協しない姿勢が見られる。

とりわけ「七人の侍」は、当時の東宝の年間製作費を使い切るほどのものであった。七人の人物設定も、戦闘場面に限ることない農村、農民の描き方もすぐれ、撮影方法も素晴らしいものがある。水車小屋の炎上場面では、3度も建てて燃やしたとのことである。

黒澤は、世界的な評価が高くなると急速に作品の質が落ちてくる。「乱」や「影武者」はその典型である。大作に違いはないが、どこか冷めた目でしか見ることができなくなってしまった。人は途上にある時に最も力を見せるように思われる。

生涯たった30作品しか制作しなかった黒澤のこだわりが、あらゆる業種から急速になくなりつつある。無造作に捨てられていくばかりの大量の商品を、北の国の富めるものが創りつづけ、地球の資源を一方的に消費する世界を作ってしまった。人を使い捨てる、派遣切りも同じである。

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ブログが健全であるために

2009-02-05 | 政治と金

このブログにも、悪意に満ちた時折ハッとするようなコメントが寄せられる。個人攻撃をするこうしたコメントは、迷惑コメントやトラックバックと違って気分的には良くないものである。

コメントはなるべく残すようにはしている。しかしながら、とても許せないようなコメントが寄せられた場合は、事実誤認や反論してもままならないと考えた場合削除している。

幸いなことに、このところ個人的な中傷のコメントはほとんどない。以前にはなくもなかった。タレントのスマイル何とかという聞いたこともない名前のお笑い芸人らしい人が自分ののブログに、殺人者という個人攻撃をやられたと警察に届け出た。

今日このブログ攻撃をやっていた17~45歳の男女18人を、警視庁が名誉棄損で送検することになった。こうした炎上を受けた人で、韓国の女性タレントが自殺までしている。こうした一斉摘発は初めてのことらしい。

投稿した人たちも、自らの匿名性から勝手なことを書き続けたものと思われる。ネット世界が、闇化しないためにも今回の摘発は適切な対応だ、と思いたい。

思いたいというのは、しばしばこうした発表は特にタレントや政治家たちは、売名行為に用いられることがあるからである。今回も、もう8年もかかれ続けているそうだが、このタレントが善良は人であってほしいものである

毎日30件ほどのブログに目を通している。私など到底足元にも及ばないほどの勉強家の人や洞察力の優れた人、知識の豊富な人がたくさんいます。大変参考になる。売名行為とは縁遠いこの人たちの発言の場所がいつまでも担保されて欲しいと思う。今後とも、ブログが健全なものであって欲しいと思うものである。

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場当たり的方策だロ

2009-02-04 | 政治と金

道路特定財源を一般財源にすると、唐突に発言したのは福田首相であった。党内での検討もなく、本人の思いつきの感が否めない発言であった。埋蔵金と言われる特定財源を見直そうとする、そのこと自体は歓迎すべきだと思われるが、党内の取りまとめも事前の論議もほとんどやられていない。

日本の公党はこうした、場当たり的な発言が得意である。特に、広い視野を持つことができない麻生首相には顕著である。この道路特定財源の、1兆円を地方に交付金にする。地方はどんな使い方をしてもかまわないと、ぶら下がり発言を行ってしまった。

もちろん党内での議論などなかった。道路族の巻き返しが始まった。特に古賀選挙対策委員長は、道路族のドンと言われている。選挙を牛耳る立場から、道路族を従えて一斉に反論した。高速道路のない、鳥取や宮崎をおとりにした脅しである。

結局、道路特定財源は「地域活動基盤創造交付金」という、厚化粧の名前をもらって、一般財源にしましたということになった。今日の予算委員会で、麻生首相が民主党前原副代表に 090204問い詰められている。

9400億円のうち何と8000億円は、使途を公共事業に限定された内容となっている。つまり道路財源として、ほぼ9割は使われるのである。

首相は「一般財源化してるよ」と、とぼけた回答を行っている。内容については説明していない。首相がまともに反応したのは、前原副代表がこれではやるやる詐欺だと言われた時にに、その言葉に怒っただけである。中身ではない。

税金の本来の目的がなくなったら、税体制を見直すのが本筋である。車を利用する度にかかる税金を、福祉や医療に用いるのは筋違いである。道路税はそんな目的で作られたのではない。税体制を見直すことなく、ダラダラと現状で余ったお金をとりあえず使おうとするのは、本筋を逸脱した行為である。

日本にはこうした、解釈でその場をつり合えず乗り切ろうとすることがあまりにも多すぎる。ソマリアの海賊対策でも、調査権のない自衛隊をとりあえず派遣してから、法律を作ろうかというのも同じである。減反政策も同じである。そもそも、自衛隊の存在も9条を解釈改憲で存在するようなものである。

何についても、腰を据えた落ち着いた本筋論議が余りにも少ない。場当たり的な対策が目につくばかりである。

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言葉を知らない政治家

2009-02-03 | 政治と金

「言葉」とは何であるのか。言語としての文学的な意味合いもさることながら、言葉とは人の伝達方式、手段そして思いだけではないのである。

言葉とは教養であり思想であり、何よりも知性そのものである。それはどんな言語でも同じである。日本語でも英語でも中国語でも、それらが背負う歴史が異なるだけであって、言葉は伝達としての意味合いだけではない。

その言葉を、この国の宰相は正確に表現できないのである。国家の最高権力者は、言葉を正確に理解できない人物である。

マンガは、それなりの意味合いや存在意義は決して少なくないものがある。マンガは、言葉55のように点としての表現ではなく、面としての表現能力を持つ。文字よりも、単純化された画面から伝えるものが少なからずある、表現方式であると言える。

麻生首相が、マンガが好きなのは一向に構わないが、言葉としての重みや意味合いを軽視する結果になるのは、自身のマンガ好きに起因している。政治家とはある意味言葉である。言葉に責任をもってこそ、政治家であると言える。

マンガにはそのような、言葉としての正確さを要求されない。感情が先行しストーリーの展開を 早める非現実世界を表現可能にするのである。それは、マンガにとって大きな武器であり、強い意味合いを持つ。しかし、政治の世界には、マンガが持つ有利な伝達手段・表現方法が多くの場合対峙関係にある。非現実性や言葉以外の表現を重んじるからである。

麻生首相は、言葉をしばしば読み違えると伝えるがそれは違う。この男は言葉を知らないのである。読み違えているのではない。要するに、教養人としての基本的な資質が欠如しているのである。政治家以前の問題である。

国会では、頼りにしている官僚が事前にルビをふったりして、読み方を練習しているとのことである。演説の内容ではない。読み方である。ダボス会議ではその時間がなかった。外国との思いもあったのかもしれない。財務大臣の中川オボッチャマも漢字を読めないらしい。アル中との噂もある。

繰り返すが、言葉とは知性であり教養そのものである。単なる、伝達道具ではない。この国の首相は言葉を知らない。何とも評論の仕様もない低レベルの人物である。

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中東は少しは良くなったか

2009-02-02 | イスラエル

イラクでは今、州議会選挙がおこなわれてる。投票率は51%と言われている。数字の根拠は、0013729e47710aef3f8323 はっきりしないが治安もかなり改善され、良いことである。ブッシュが退陣し、オバマ新大統領への期待感を込めたご祝儀かもしれない。

ブッシュに投げつけられた靴をかたどったオブジェができたりして、少しは余裕なども感じられる。もっとも翌日撤去されたようでるが、イラクの人たちの思いが伝わってこようというものである。

オバマは、イラクの撤退を表明しているが、アフガニスタンへの増派を同時に公約している。アフガンの方が恐ろしい状態になる。タリバンを構成する、パスツーン人の半数はパキスタンにいる。彼らに国境はない。

パキスタンは核保有国である。イランの核問題ばかりが取りざたされるが、インドともども係争するパキスタンも核補給国である。そのパキスタンは、親米のムシャカクはもういない。親英の001ブットも暗殺されている。オバマは、タリバンを壊滅することができないことは、これまでの歴史が語っている。

ハマスはイスラエルにロケット弾を撃ち込んだ。報復としてイスラエルはエジプト国境にある、密輸のた めのトンネルを爆破した。一旦は鎮静の様相を見せながらも、ここは仁義なき戦いである。

002 イスラエルの地中海沿岸には石油と天然ガスの埋蔵が確認されている。その利権を確実にするためには、ガザは邪魔な存在である。イスラエルが異常と思える攻撃を、ガザに加えた理由はここにある。宗教戦争ではないのである。

イラクの治安が好転したのは、なにはともあれブッシュの退陣とアメリカの撤兵を歓迎しているのである。つまり、イラクの状況は、アメリカのマッチポンプであったと言えるのである。中東はアメリカを必要としていない。

中東の不幸は、イスラエルの進出と石油が埋蔵されていたことである。

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最大の内部留保は人材である

2009-02-01 | 政治と金

日本は2002年から、かつてない好景気を続けてきた。多くの庶民に実感のないのは、景気の動向は経済で測られるからである。人の消費量ではないので実感がないのである。

この間企業はたんまりと溜めこんだり、株主への配当も増やしたりした。おこぼれをもらわなかったの081220は、労働者である。その典型が「非正規雇用者」たちである。これを支援したのが、小泉・竹中路線である。

今春闘を目前にいて、トヨタを見習えとばかり各企業は、それぞれ業績の悪化を立て続けに発表している。非正規雇用者たちの首を切りや、正規雇用者たちの賃金を下げることに腐心している。ワークシェアリングも基本的には同じである。

日本が最も成長した時期は、高度経済成長期と呼ばれる60年代から70年代である。これを支えたのは、終身雇用制度と年功序列を基本とする雇用関係であった。労働者にも賃金としての見返りもあったのである。雇用関係も安定していた。社会不安も少なく未来への夢があった。

GDPの60%を支えるのは、消費と言われている。企業側からの一方的な景気判断は、消費によって支えられ、それを担保するのが雇用者であったはずである。安定した労働者は消費者としても大きな意味をもっていることを認識していた。

企業内にあっても、正規雇用を続けることは、どんな企業にあっても大きな財産であったはずである。非正規雇用を促す政策は、企業内の人的財産・資源の放棄である。言いかえれば、人材とは企業の抱える本当の意味での、内部留保なのである。

お金としての内部留保を放出することなく、人的内部留保を吐き出す日本企業に未来はあるのだろうか?少なくとも、目先の春闘に向けてのパフォーマンスが展開されている現状は、運営者が醜態をさらしているとしか思えないのである。

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羅臼港

春誓い羅臼港