高橋睦郎『語らざる者をして語らしめよ』(思潮社)
「21」。死と永遠。矛盾の共存。
「死んで永遠になる」。それがカミの「限界を超える」ことと同義である。
この永遠は、定型ではない。不定形である。運動である。その運動に飲み込まれ、運動のエネルギーを吸収して、運動を拡大しつづける。持続しつづける。そうした永遠である。
死は生を輝かしく彩る存在である。死をくぐりぬけて永遠に生きるのは、変化し、運動する精神だけである。運動する精神が「詩」である。
「21」。死と永遠。矛盾の共存。
誰が望んで不死なんかになりたいものか
恋し 子を産み 老い 生を終える
これこそが カミの限界を超える喜び
ヒトは恋の果て 死んで永遠になる (49ページ)
「死んで永遠になる」。それがカミの「限界を超える」ことと同義である。
この永遠は、定型ではない。不定形である。運動である。その運動に飲み込まれ、運動のエネルギーを吸収して、運動を拡大しつづける。持続しつづける。そうした永遠である。
死は生を輝かしく彩る存在である。死をくぐりぬけて永遠に生きるのは、変化し、運動する精神だけである。運動する精神が「詩」である。