詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

詩はどこにあるか(88)

2005-12-19 23:46:59 | 詩集
高橋睦郎『語らざる者をして語らしめよ』(思潮社)

 「22」。「定型」の否定。「定型」からの逸脱。

俺は定型をはみ出して 光りまくる  (51ページ)

 定型をはみ出したものは異様である。そして「異様さこそが 抜きん出た者のしるし」(51ページ)。

俺は 俺の永遠(とわ)の寝床のある東の闇へ 還る
そこは魚や貝 異形(いぎょう)どもに満ちた海の八街(やちまた)
         * 「八街」の「街」は本文は旧字  (51ページ)

 そこは混沌としての「無」の場所である。そこには「定型」を逸脱するエネルギーが充満している。

コメント
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