折にふれて記してきた内容だが、韓国語には日本語と共通する
漢字語が膨大に存在する。
これはあくまで「ヲタク」の印象だが、特に新聞などの文章で
使用されている漢字語の95%以上は日本語の漢字語と
共通している。
近代の日本が西欧の思想や科学をはじめ社会制度や生活習慣を
受け入れる際に漢字語化した膨大な量の概念や事物の名称が、
植民地統治時代を中心に朝鮮語に移植され、それがほぼそっくり
そのまま現代韓国語の漢字語として生きているからだ。
ところで、戦後の日本語しか知らない日本人(あるいは在日韓国・
朝鮮人)が韓国語を勉強していると、共通する膨大な量の漢字語の
多大なる恩恵にあずかりながらも、思わぬところで韓国語を
通じて過去の「亡霊」のような日本語に出会うことがしばしばある。
言いかえれば、日本では戦後、死語となった一部の大日本帝国
時代特有の漢字語が、韓国語ではそのまま引き継がれ現在も
使用され続けているケースが少なからずあるということだ。
たとえば現代日本語では乗馬などの限られた分野でしか使われ
なくなっている「駆歩」なる漢字語表現。
戦前は旧日本軍や学校などでも「駆け足」くらいの意味で広く
使用されていたことが確認できる漢字語だ。
現代の日本語では死語に近いこの「구보(駆歩)」なる漢字語
表現が、韓国語では現在でもかなり一般的に使用され続けている。
韓国語辞書などを見ると、「구보(駆歩)」は韓国語純化の対象と
なっており、「달리기(「駆け足」を意味する固有語)」への言い換えが
勧奨されているが、徹底は難しいようだ。
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■이슬람 성전(聖戰)을 향해 나서는 신병들
聖戦に臨むイスラムの新兵
(ナビニュース 9月27日)
26일(현지시간) 팔레스타인 가자지구 남부 라파에서
신병교육을 마친 이슬람 지하드 전사들이 구보를 하고
있다.이날 훈련을 수료한 100명의 대원들은 이스라엘을
공격하는데 앞장서게 된다.
26日(現地時間)、パレスチナのガザ地区南部ラファで、
新兵教育を終えたジハード(聖戦)戦士らが駆け足行進を行って
いる。この日、訓練を終えた100人の戦士らは対イスラエル戦の
最前線に配置される。
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上記の記事で「駆け足行進」と訳した韓国語の原文が、まさに
その「구보(駆歩)」だった。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)