きつい感じの女性演歌歌手。化粧も濃ければ衣装もケバい。
若い頃の「ヲタク」は、自分より一回り年代が上のキム・スヒ
(金秀姫、1953年釜山生まれ)を、そんな風にしか見て
いなかった。
しかし、キム・スヒの一見、高慢にも見える固く冷たい表情の
奥には、熱い女心が隠されている。
「ヲタク」は、キム・スヒのその女心に気付いた時、初めて
彼女の歌に魅力を感じるようになった。
「ヲタク」が中年男の仲間入りをした頃のことだ。
そして、最近では、彼女自身(正確に言えば、30代から40代に
かけての過去の彼女)のファンにもなった。
これには、You Tubeなど、ネット上の動画投稿サイトの影響が
大きい。
彼女の歌声には大人の女性にしか出せない艶と色気がある。
△「私の色気にも気付いてほしい・・・」
そして、それは他ならぬ彼女自身の人生や生き方がつむぎ出す
魅力なのだ。
今回は、You Tubeから3つの動画を紹介してみたい。
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■애모(愛慕)
彼女の代表曲の一つ。1990年の発表だ。
「ヲタク」が彼女のファンになるきっかけとなった
ヒット曲でもある。
※「愛慕」の歌詞については、過去、当ブログで紹介している。
■칠갑산(七甲山)
一人母を残し、幼くして嫁いだ娘の悲しみを歌いあげた韓国
演歌の名曲。
元来、男性歌手が歌いヒットさせた「七甲山」だが、彼女の歌う
「七甲山」からは、女性にしか歌えない女性の悲しみが
聞こえてくる。
■한오백년(恨五百年)
チョー・ヨンピルの持ち歌としても有名な民謡。
この映像は、彼女がKBSの「コンサート7080」(7、80年代の
思い出のメロディー)に出演した時のものだ。年の頃、40代。
鬼気迫る熱唱の中に漂うエロチシズムは、中年「ヲタク」の心を
溶かすに十分だ。
「今日は新聞読んでないのか?」
(終わり)