譜番号 11番 二段上げに愛を感じる私は、新しく出た教科書の譜名表には、追加音階として、別の吟法になっかのような表示が加わりました。(その1の写真参照あれ)
ステップアップの努力目標とでも言ったらよいのでしょうか。
「大きくはっきり音程を捕えて、揺る」ではなく、しっかりと支えられた声が出せるようになって、細かく揺る、一本調子ではなく、音をのばすの時、彩を与え、吟調にあでやかな変化を与えることのできるテクニックとでも言ったらよいのでしょうか。
一般には、「揺り」と言われています。
これは、しっかりと支えられた声が出せて、強いばかりではない正確な声の押し引きのできるようになることが必要です。
小賢しくごまかすこともできるかもしれませんが、この美しい揺りのできるのは、関吟では中島菖豊先生においては居ないように思います。(関吟HP 吟詠コーナー参照ください)
若々しく伸びやかな声の出るうちは、11番への愛その1でお伝えした吟法で、吟じる方が、好きです。(あくまで好きなのです。正しい、間違いと言うのではありません。くれぐれも)
しっかりとした音階がとらえられて、初めて、三’三 三’の半音の違いの音の連なりが滑らかにできるようになります。
それが美しく吟じられるようになったら、中島先生のような「揺り」に近づけるように思うのですが、間違っているでしょうか。
11番を愛するがゆえに、二回にわたって、音の問題、音階の問題を言葉だけで表現しようとする、荒業をやってみました。
『実際に吟じてみて、これ(大きく変化する方)と、これ(中島流)とどっちが好き?』
これで、済むのにねぇ。
大山については、はっきりした見解が出てきていますが、二段上げについては、まだ出ていません。出るのか、出ないのか。
大きく揺る方が、関吟としての吟法では、良しとしないという見解が出るまで、このまま吟じていきたいと思います。
そして、中島流揺りがたくさんの人が吟じられるようになり、私も揺りができるようになり、その時に、また、「これとこれどっちがすき?」と聞いて、選んでもらおう。
それまでは、私の好きな二段上げを教場でも、教えていくことになると思います。
それぞれの先生の、個性を大事にして、その人らしい吟を育てていくうえに、大事なことって何なのだろうねぇ。