熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

神田古本まつり・・・衰退の一途

2014年10月26日 | 書評(ブックレビュー)・読書
   昨年は行けなかったので、2年ぶりの神田古書まつりで、オープン2日目に出かけた。
   第一印象は、随分さびしく貧弱になってしまったなあと言う感じ。
   正に、紙媒体の出版の落日を象徴するような寂しさである。
   一頃は、三省堂の店内や裏出口の広場などにも古書店が溢れかえっていて、ブラスバンドの演奏でお祭りムードを盛り上げるなど結構イヴェントなどあって、すずらん通りの賑わないなどは、表通りの活況を圧倒していた程であった。
   

   休日は、大通の裏側のすずらん通りを埋め尽くしていた本や軽食などのカラフルなワゴンの雑踏が完全に消えてしまっていた。
   色々な出版社や新聞社、それに宗教団体などのワゴンには、珍しい本や特別出典の貴重な書籍や専門書などが即売されていて、楽しみであったのだが、完全に拍子抜けである。
   出版社自らの出店がなければ、ただの古書店の古本市に堕してしまう。

   神保町以外の古書店の出店があったのかどうかは分からないが、主体は、神保町の古書店が、店前の歩道にワゴンを出して古書を並べているという感じで、その本の大半も、店内にあった本や店先のワゴンに並べてあったと思われる本を出店している感じで、私の良く行く書店など、何の新鮮味もなかった。
   尤も、神保町の交差点の岩波ホールのビルの東西の売り場は健在で、インフォメーションもあり賑わっており、今回は、靖国通り南側の古書店沿いの歩道とがメインになっている。

   結局、小一時間、一回りしただけで、国立演芸場に向かった。
   買った本は、
   セシル・デ・バンク著「シェイクスピア時代の舞台とその今昔」
   高階秀爾著「19・20世紀の美術 東と西の出会い」
   両方とも新古書。後者は、岩波の日本美術の流れの6で、買い忘れの補充である。
コメント
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