同僚が描いた「講義録」のマインドマップ

一滴の雫は沢の流れを作り、小川と育ち、やがて悠々たる大河となる。大河は海への流れ込み、強くて深い生命の揺籃となる。

マインドマップを教育現場に活用する効果の大きさは、この1年間の実験的実践でビジュアル化し、その影響は教育界だけではおさまらず、ビジネス界にも期待のときめきを与えている。



私の周囲にも、マインドマップを活用してくれる先生がどんどん増えてきました。

写真のマップは同僚が先週の区小研・道徳部の研究授業の時に描いたものです。
この日は「授業記録」「協議会記録」「講師講評記録」の3枚を描いたそうです。そのうちの「講師講評マップ」を公開しました。

カラーペンを持っていなかったので、鉛筆で描いたそうです。その素晴らしい出来映えに感動し、「先生、このマップ、私のブログで紹介させてください!」と半ば無理矢理許可を取ってここに載せました。

このマインドマップからは、講師としてお話をした荻原先生の素晴らしさがビンビン伝わってきます。ああ、こういうお話を伺えたのはとてもラッキーだったろう、自分もこの先生の話を聞いてみたい・・・・・というよりも、この先生と語り合ってみたいと思いました。(こうやって書いておくと、たぶん実現しますよ!笑)

私の心に一番響いたのは最初のブランチです。

「授業というのは、まず授業者が思い切り楽しむんだ!!先生の心が楽しさでワクワクしていて、まるで踊るような状態であれば、それが子どもに伝わり、子ども達もまるで踊っているかのような授業になる。」

この言葉はまさに私が大学生時代から肝に銘じてきたことなのです。

プラトンが恩師であるソクラテスの感化力についてこう言っています。
「シビレエイは自分がシビレているからこそ他人をシビレさせることができるのだ。」

今の教育に必要なものは、教師の「感化力」です。
その力はどこから来るのかというと、教師の日々のたゆまぬ努力でしか培えないものです。毎日毎日新しいものを追い求めて努力している教師だけに、子ども達を「感化する」醍醐味を味わうことができるのです。醍醐味・・・美味しいですよ~(笑)

(ちなみに豆知識!)
「醍醐味」とは最高の味のこと。
乳を精製するときに「乳味」「酪味」「生酥味」「熟酥味」と上質な味になり、最後に「醍醐味」となります。



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導入からいきなりはじけるようなパワーだ! 【マインドマップ国語】

6年生の光村図書教材「平和のとりでを築く」という単元に入りました。

導入でマインドマップを活用しました。その効果がすごかった!
それを紹介します。

まず始めにこのように指示しました。

「いよいよこれから『平和のとりでを築く』という授業に入ります。そこでまずはじめに、このクラスが平和についてどう思っているかをはっきりさせておきたいと思います。今から5分間だけ、『平和』というセントラルイメージでマインドマップを描いて下さい。これは短い時間でたくさんの発想をしてもらうためのものだから、ていねいに描かなくていいです。思い浮かんだことをドンドン描いていきましょう。」

いつもながら、マインドマップ作業に入ると、ものすごい集中力です。子ども達のノートに次々と描かれていくマインドマップを見ていて、
(これはすごいなぁ、たった5分間でここまで考えを出せるようになったんだ。)
と心から感心しました。

描き終わったら次は、『クラスマインドマップ』を作る授業に入ります。
書記は担任の私。司会などいりません。子ども達がどんどん発言してくれます。それを書きとめていけば、ものすごい学習になるのです。

約20分間、次々と発表される意見を私が一生懸命に「大マインドマップ」にしていく。それを見ながら、子ども達は自分の意見を深めていく。そしてまた発言をする。このくり返しをしているだけで思考が深まるのです。

授業開始からたった25分間で写真のマインドマップが生まれました。


このマインドマップを「みんなから出てきたものをまとめて話してみるよ。」と、私が話してみた内容を紹介します。

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私たちのクラスで平和についての学習を始めるにあたって、平和に対してみんながどのような思いを持っているかについて話し合ってみました。

まず、戦争になると「物」がなくなってしまうことが考えられます。
着る物も粗末なものになり、平和ならあるべき食料もなくなってしまいます。それは人間だけではなく、動物にも影響するでしょう。また、住居もなくなってしまうこともあります。きれいな飲み水も必要です。つまり、人間にとって一番大切な「衣食住」という基本的人権がなくなってしまう危険があるのが戦争です。

戦争はしてはいけません。命を守ることが大事で、人を殺してはいけません。平気や軍事国家も必要ありません。ましてや地球上には少年兵までいますが、子ども達を戦争にかり出すようなことをしてはいけません。

差別問題も平和を乱す原因です。
人間は皆、平等に生きていく権利があります。お金もみんなが平等に持てるようにするべきですし、生活が差別されてはいけないと思います。みんなが平等に学校に行き、勉強できるようにしなくてはいけません。そのためには、みんなで助けあり、協力する必要があります。
いじめもなく、みんながやりたいことができる世の中。それが平和です。

平和とは人間だけでなく、自然に対しても必要なものです。
動物だって幸せに、そして自由に生きる権利があります。また自然を守るために「エコロジー」いついて考えなくてはなりません。空気はいつもきれいで、青い空でなくてはなりませんし、水も透明で美しくなくてはなりません。

人間の心にいつも優しさがあり、笑顔があふれているような状態を平和というと思います。平和な中で人間は、音楽を口ずさみ、自由に体を動かし、遊び、スポーツを楽しむことができます。優しい心から犯罪が生まれることなどありえません。

病気も平和と関係があります。
最近ニュースでよく見る「麻薬」は平和とは反対のものだと思います。また、医師不足の問題も解決するべきだと思えます。医療の発展が平和にも結びつくのではないでしょうか。

最後に、平和な社会を築くためには人間の「心」が大事です。
悪いことに対しては、『悪いものは悪い!!』と言い切っていくことが大事だと思います。

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どうですか?
これだけの内容が1時間目の授業から飛び出してくるのですよ!
マインドマップに、ものすごいパワーを感じませんか?


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マインドマップ 「とびばこ学習編」 【体育のマインドマップ】

子どもの柔軟な智慧は、時に大人を凌駕する。
やってくれました。マインドマップ活用の可能性を子どもが拡げてくれました。
体育の授業に関するマインドマップです。

このマインドマップは、先週の土曜参観の時に行った「跳び箱運動」のことを描いたものです。

まずは解説します。
メインブランチを「日程」「めあて」「KANSO(感想)」「教わったこと」「5段」「6段」「7段」と分けてあり、それぞれに関係するサブブランチが伸びています。

ひとつひとつを詳しく説明すると長くなるので、重要なポイントのみを書かせていただきます。

この子は、この日の跳び箱運動を通して、たくさんの「気づき」があったわけです。

(1)メンタルブロックを外すこと
 跳び箱で重要なことは勇気を出すこと。つまり「メンタルブロック」を外すことだと書いてあります。自分にブロックをかけなければきっと跳べるはずだと信じて取り組んでいる様子が分かります。

(2)担任の指導を素直に実行
 跳ぶのを失敗している姿を見て、私がアドバイスしたことをすべてマインドマップに描き込んであります。
 「あご、手、指先、前に」「頭、前、出す」「思いっ切り、Jump!」
このようなキーワードをしっかり脳に刻み込んで跳んでいた様子が伝わってきます。

(3)達成感を増幅している
 跳べなかった跳び箱を次々と跳ぶことができるようになった。その感激は強くこの子の心の中に刻まれて自信につながりました。7段のブランチに「とべた!!チョ~、感動的!、ウレシイ」とキーワードを書き、感動の涙を流しているアイコンが添えられています。この字の勢いやアイコンのイメージを見るだけで、どれほど嬉しかったのかが伝わってきます。作文ではここまで表現できないだろうと思われます。


【今後の可能性】
さて、このマインドマップを見た瞬間、私の頭の中には「これで体育でも使える!」という確信が生まれました。
もともと、辰巳ジャンプの「メンタルトレーニング」で大きな成果をあげてきたのですから、運動系で使えないわけはありません。

「練習計画→授業中の書き加え→授業後の振り返り→次への計画→再実行→感想」
この一連の流れを大きめ(A3)のマインドマップ1枚に描いていけば効果的です!

体育の指導に役立つ考え方がトニー・ブザン氏考案の「TEFCAS」です。

Tri-all・・・・・試行してみる
Event・・・・・事象、結果
Feedback・・振り返る
Check・・・・・チェックする
Adjust・・・・調整する
Success・・・成功、達成

この過程を応用していけば体育の授業もかなり効果の上がるものに変わる可能性がありますね。

ここに書いた内容はマインドマッパーならば当たり前すぎる話題で、今さら何を書いているのと言われそうです。しかし、学校の授業の中ではほとんど使われていないはずです。

これからの実践に先立ち、ここに足あとを残しておこうと思いました。

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椿三十郎マップ 【マインドマップ】

子ども達の宿題としている「自主的マインドマップ」からは、このようなものも提出されてきます。

これを描いた子はすでに100枚弱のマインドマップを描きました。この子の映画に関する知識は大人を凌駕します。発言力も抜群です。本人はマインドマップで自分の思いを表現できることが楽しくて嬉しくて、毎日必ず描いて、私に見せに来ます。

「セントラルイメージを写真じゃなくて自分で絵にできるともっといいだろうね。」
と私に言われて、このマップの次に描いてきた「硫黄島の戦い」についてのマインドマップは「これセントラルイメージをすごく頑張って描いたんだ!」と言いながら持ってきました。

以下、椿三十郎についての本人の説明です。
「椿三十郎とは、ヒーローみたいな存在で、自分は昔の三船敏郎がやった椿三十郎を見てから好きになり、2007年に織田裕二がやってリメイクしたヤツを見て、面白いのでマインドマップにしてみました。」


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ポニョマップ 【マインドマップ】

昨日の振替休業日に鑑賞した映画『崖の上のポニョ』をマインドマップにしてみました。

『崖の上のポニョ』は映画が始まった瞬間から、私にとってかなり衝撃的でした。海の中の風景描写から私の頭の中に浮かんだのは、
「このイメージは国語で指導したばかりの宮沢賢治『やまなし』の川の中の風景と重なる」
ということでした。
海の中を流れていくたくさんのクラゲからは「クラムボン」をイメージさせてくれましたし、日光の黄金(きん)の網や、水の中の透きとおった青色、お魚がスイスイ泳いでいく様子はまさに「やまなし」のイメージと同じだと感じました。

授業の中で何人かの子ども達が「クラムボンはクラゲだ」と言っていて、私は(川の中なのにクラゲはいないんだが・・・どうしてクラゲと思ったのかな?)と疑問に感じていましたが、どうやら映画「崖の上のポニョ」を見た子は、この場面のイメージが強く残っていたのでしょう。



今回のマインドマップは、かなり頑張って描いたものです。ここまで描き込むためにかかった時間は3時間。文字にも絵にも背景の色合いにも、すべてに自分なりの意味を込めています。久々の力作と自分を褒めたいくらいです。

皆さんも、気に入った映画や楽しかったコンサートなどをマインドマップにしてみませんか?楽しいですよ!


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