地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

消え行く韓国国鉄の旧塗装・車両 (2)

2007-03-06 19:12:16 | 韓国の鉄道


 先日、韓国製の台湾PP自強号をアップしましたので、ついでに韓国国鉄ネタを (^^;
 いずれ絶滅が危惧される韓国国鉄の旧標準カラーは緑と黄色ですが、在来線最優等列車「セマウル」に次ぐ優等列車……と申しますか、今や「トンイル (統一) 号」の廃止以来、ドン行も含む客車列車一般の代名詞にもなっている「ムグンファ (無窮花) 号」の客車は、白地に朱色+黄色の帯を締めていました。それも今では急速に、白地に赤+青の太極カラーとなりつつあります (これは電車と違って似合っているので個人的には「ま、いっか」と思っています ^^;)。
 そんなムグンファの旧塗装を撮影したカットを、少ない手持ち撮り鉄画像の中から探してみたところ、1枚だけありました (笑)。関釜フェリーで釜山に上陸し市内観光をしたあと、乗る予定のセマウルの時間まで余裕があったため、駅南側の陸橋の上から撮った夜行ムグンファ用寝台車です。座席車は昼夜共通運用のため、寝台車だけ昼間は編成から外して客車区に留置されているという次第。
 長距離列車といっても運行距離がそれほど長くない韓国では、夜行列車の運行が明るい時間にかかるとしてもせいぜい早朝程度。ソウル〜釜山間のムグンファでしたら5時間少々で暗い内に着いてしまいます。というわけで、寝台車は最初から窓がメチャ小さい……(汗)。
 それでも、熟睡する余裕もなく終点に着いてしまう寝台車は客が少なかったためか、このシーンを撮影した数ヶ月後、2004年の末を以て定期列車から姿を消してしまいました。この客車、製造してから数年以内のはずなのに……(苦笑)。この寝台車は今や、団体専用列車などで細々と使われているようですが、ともあれ韓国では寝台車とこの塗装の両方が事実上絶滅に瀕しているということです (-_-)。

 そこで、もし韓国で寝台車が復権するとしたら、北への直通が始まることが最低限必要なのでしょう。それも、単にソウルから近い平壌まで行くだけでなく、ソウルから列車で相当の時間がかかる「北の中の北」、すなわち
(1) 日本海沿いの港湾都市・羅津や清津。 (あ、韓国で日本海って言っちゃダメなんでしたっけ。^o^)
(2) 朝鮮半島の気脈の源とされる聖山・白頭山のふもとの恵山。 (日本人は今まで白頭山と呼んであげていますが、事のなりゆき次第では長白山でも良いのですぜ、旦那。*^_^*)
……といったところまで直通列車が走る必要があるのでしょう。あ、それでも、実際に用いられるのは恐らく北朝鮮の客車か、窓がそれなりに大きい新造車になるでしょうから、こんなに窓が小さい寝台車の出る幕はなさそう (^^;)。日本人は今すぐ簡単に北朝鮮に入れなくても別に構わないので、とりあえず早くソウルあたりで北や中国から直通してきた列車を拝んでみたいものです。
 というわけで、本題から脱線しまくりの妄想失礼しました〜(^^;;)。



 ※おまけ……ところで、韓国国鉄で一見消え行くかに思われる朱色と黄色の組み合わせですが……セマウル号に乗っているとき、大田付近で↑こんな車両を発見してしまいました。プラッサー製の電気検測車 (韓国語では電鉄試験車と表記) ! プラッサー製の保線用車両は日本でもおなじみですが、こういうヘンテコな風貌の車両は見たことがありませんで、目撃した瞬間に思わずゲテモノ食いの脳内物質がドロリと分泌されたような気分になりました (^^;)。
 海外のナゾな事業用車両などへと撮り鉄の対象を広げようとすると、それこそ底知れない泥沼、あるいは悪魔のささやきが待ち構えているような……(^^;;;