地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

さよなら西鉄宮地岳線 (上) 香椎花園前

2007-03-28 00:03:50 | 地方民鉄 (西日本)


 さよならに関する話題が何かと多いのが鉄道趣味界の3月ですが、西鉄宮地岳線の西鉄新宮〜津屋崎間も残すところ今日を含めてあと4日になってしまいました (T_T)。そこで、ささやかながら以前撮った画像をレタッチすることで惜別の意を表してみたいと思います。あくまで部分廃止ですので、全線廃止を思わせるようなタイトルはいささか難ありかも知れませんが、部分廃止とともに「宮地岳線」という名称や一部の車両・設備も消える……ということでご了承ください。
 明らかにJR鹿児島線と並行してしまい、福岡の中心部へのアクセス面で勝ち目がない廃止区間と比べ、西鉄新宮以南の存続区間は住宅の密集度が高く、しかもJR鹿児島線からやや離れた住宅街を走りますので、貝塚線と名前を改めたのちは当面安泰なのだろうと思います。でもその陰で、釣掛300形とともに消え行く存在が……。それが、交換駅としての香椎花園前駅です。



 香椎花園前駅は地元に密着した駅ですので、駅そのものが廃止になるわけではありません (^^;)。ですが、貝塚線発足・新ダイヤに関連したプレスリリースでは、運転間隔の変更によりこの駅の交換設備を廃止するという記述が目を引きました。住宅街の中に静かにたたずむ相対式ホームは、狭い用地で場所を確保したためか、上下ホームの位置が構内踏切を挟んでズレた位置にあり、そんな特徴ある光景がお気に入りだっただけでなく、駅撮りをするにも好都合だったのですが……。
 ただ、交換設備廃止も恐らく、存続区間の他の駅で着々と進められている6両化対応予備工事の一環なのでしょう。この駅は交換設備を維持したまま工事をするスペースがないことと、香椎の高架・島式交換駅化が完成して代替できるようになったことが、その大きな要因なのかも知れません (隣の唐の原あたりは用地に余裕がありそうですので、6両化対応工事もそれほど難なくできるのでしょう。では和白は?? ^^;)。
 何はともあれ、新しい都市型鉄道へと脱皮する過程で、古き良き光景も失われてゆくのは致し方ないことなのでしょう。でもやはりどこか寂しさがありますね……。取りあえずは、何も知らずに訪れたときにこうして記録にとどめておいたことを喜ぶべきなのでしょうか。