地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

さよなら、身延線のポニー123系!

2007-03-18 00:08:48 | 国鉄型車両


 昨日を最後に静岡地区から消えたもうひとつの車両といえば、「富士ポニー」の愛称でも知られる (?) 身延線の123系です。今ではすっかりこの姿が板につき、富士山麓ののびやかな風景と絶妙にマッチしているようにも思うのですが、思い起こせばこの車両ほど国鉄末期の激動を一身に凝縮した存在はそう滅多にないような気もします。
 特に、↑の画像の40番台は、元をたどれば101系に遡ることができますが、1981年の身延線新性能化に合わせて車体を載せ替えて1M化し、クモユニ147となりました。ところが、わずか数年で郵便・荷物輸送は廃止となり、そのいっぽう赤字切りつめ・旅客減の時代の中で富士口と甲府口の区間運転用に1両編成を走らせるはこびとなったことから、再度大改造が加えられてクモハ123となりました。さらに、モーターもMT46からMT54に換装されていますので、こうしたもろもろの履歴が運転台下に所狭しとひしめく銘板に現れています……。



 そして↑の画像の600番台は、何とクモヤ145からの改造車! 旅客用車両が事業用車両に改められてのんびり余生を送るという事例はいくらでもありますが、いったん事業用車両として大改造を受けたあとで再び旅客用車両に返り咲くという事例は他にほとんどないのでは……と記憶しています。というわけで、如何にも国鉄事業用車っぽい貫通扉つきスタイルのくせに旅客扱いをするというミスマッチぶりが個人的には超お気に入りでした (*^^*)。窓とドアの配置も、何やらやっつけ仕事で改造しました!という雰囲気が感じられ、ヘンテコ車両趣味的観点から見れば超特選の部類に入るでしょうね〜(^_^)。
 そんな、お世辞にも上質の接客設備とは言えないとしても、ちょこまかと健気に走っていた身延線123系の活躍ももう見られません……(T_T)。しかも、昨日は富士駅での撮影後、芝川までこれに乗って往復しようと考えていたのですが、直前になって職場から急な呼び出しがかかってしまい、乗りおさめもかないませんでした (号泣)。
 でもまぁ、そういうこともごくたまにあるだろう……ということで、出来るだけ早いうちに辰野〜塩尻間の123系や、宇部・小野田線の123系なども撮っておかないとなぁ、と思っています。
 ともあれ、流転の車生を送った身延線の123系、どうもお疲れさまでした……。