地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

相鉄新塗装記念・新6000系さよなら運転

2007-03-22 09:52:00 | 大手民鉄 (相鉄)


 先日相鉄から発表された、会社創立90周年記念・新CI戦略の目玉としての車体塗装変更につきましては、リンク頂いている「さすらい館Returns」「MINTETSU Teacup Autopage」さんでも触れておられるのをはじめ、すでにネット上で波紋を巻き起こしているようです (^^;)。いろいろ眺めておりますと、総じて「相鉄=赤だと確信していたので、何故?」という反応が多いように思われます。
 しかし、長年にわたって相鉄沿線に住んでいる者としまして、今回の新塗装戦略は、むしろ相鉄の伝統色だった緑を再確認し、青く脱皮させるものなのではないかと思っています。……というわけで、新塗装発表を記念しまして、約3年半前に復活旧塗装姿とともにさよなら運転を行った新6000系の雄姿をアップしてみましょう。
 このたび新塗装とともに消えることが決まった銀or白+赤帯という外装は、もともとアルミ車体の試作車・モハ6021が登場したときに正面ドアを赤くしたのが始まりで、そのイメージを半鋼製2000系の車体更新車である2100系に応用して以来、徐々に勢力を広げてゆきました。しかし、それが鋼製車一般にも波及しなかったのは、恐らく「田舎の砂利運送鉄道・大東急の末端路線から都市型鉄道へと脱皮しはじめた原点としての5000系以来、相鉄を象徴する色は緑だ」という発想があったからではないかと思われます (どこかでそのような記述を目にした記憶も……^^;)。



 ただ、こうしてその後も8000系や9000系の増備が続き、代わりに緑系の色をまとった新旧6000系や3000系が廃車になっていったにもかかわらず、相鉄のシンボルカラーは引き続き緑だったと思われます。「S」字をもとにした社紋は黄緑色でしたし、新7000系を用いたイベント車両も「Green Box」でしたので……。
 10000系が長年にわたる赤帯新車から一転して、青緑帯+山吹色帯といういでたちで現れたとき、もちろん個人的に「走るんです」には感心しなかったわけですが (爆)、ラインカラーについては原点回帰&リニューアルを感じたものでした。「あ……これは旧塗装の濃紺と深緑を足して2で割ったあの色をもとに、さらに明るさと彩度を上げて青に振ったものだな……。そして裾の山吹色は6000系の後継車らしさの現れかなぁ……」と (^^;)。
 そしてこのたび、全車両の色を10000系に合わせることにしたのは、相鉄車両の都心乗り入れ、そして他社車両の相鉄線内乗り入れを控えて、相鉄のイメージを統一してアピールしようという狙いがあるのでしょう。もちろん、もうひとつの新しい伝統となっていたアルミ車の赤をやめてしまうのは寝耳に水ですが……(^^;
 ともあれ、新塗装車の営業開始が待ち遠しいです。すでに神奈川新聞HPの「鉄道ブログ」には、新塗装9000系の正面画像もアップされており、なかなか似合っています。しかし……う〜ん、あれれ? 青っぽい画像だということを割り引いても、10000系の帯色よりも青みが増しているような気がします。PDFの画像での「相鉄ブルー」は10000系の現行色と変わらないように見えるのですが、これは果たして緑と縁を切って完全に青に移行するものなのでしょうか?! 実物を見るのが一番早いので、そのうちかしわ台に見に行ってみなければ (汗)。
 いっぽう、公式発表のPDF記事には、7000・5050系のイメチェン図が載っていませんでしたが、恐らくJR乗り入れ用車両の新造を急ぐことにより、3年以内に全廃されるのでしょうか (号泣)。
 相鉄・小田急・東急田園都市線と、どこも慣れ親しんだ存在のタイムリミットが続々と示され、ますます焦りは深まるばかり。新6000系のさよなら運転、わずか3年半前の話だというのに、もうだいぶ昔の話になってしまった気がします (-_-)。