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熱海から豊橋までの駅を丹念にひとつひとつ停車しながら、日夜黙々と通勤通学輸送をはじめとする静岡県内東西の移動を支えてきた東海道線・静岡地区の113・115系。ムーンライトながらを使わずに昼間の東海道18きっぷ旅を選択したことがある多くの方にとっても、旅の友として切っても切り離せない存在だったことと思います。ボックスシートに身をゆだね、MT54サウンドにしばし夢心地になりながら、左右に富士や駿河湾、そして茶畑に浜名湖……と続く風景、そしてすべての駅の表情を眺める旅は、まさに現代の東海道五十三次。「静岡県内、まだまだ続くのか……」と時折面倒臭い気分になりながらも、何のかの言って東京口・名古屋エリア・アーバンネットワークのせわしなさとは違った情緒を楽しむことが出来たものです (*^^*)。もちろん、シートピッチが広い2000番台に当たれば、かつての電車急行黄金時代に思いを馳せるという贅沢 (?) もありました。
しかし、そんな当たり前だったはずの東海道線の旅も、ついに本日限り……。一足先に115系が運用離脱したのに続き、113系もダイヤ改正を前にして運用を離脱することになりました……。
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そこで昨日、約1ヶ月ぶりに遠出可能なだけの時間を確保しまして、天下の東海道を力走する113系の最後の姿を記録してきました。
一昨日は終電近くまで飲み会だったことから、スタートは沼津行きの323M。4時間ほどしか寝ていません (爆)。辛うじて二度寝をせずに無事乗車し、うとうとしている間に沼津に到着しますと、先発の静岡行き741Mは何と313系2連×4の「ブツ8」編成でした (汗)。これを見送って浜松行き429Mを激写! (1枚目の画像) 標識が少々イマイチですが、もう贅沢は言っていられません。
その後、興津で折り返し列車の撮影を楽しんだあと富士へ。午前11時台の富士駅では上りも下りもそこそこ113系の本数があり、次から次へと現れる113系を激写しながら (2枚目の画像は1431M)、113系の黄金時代をしのぶとともに、本当に明日を最後に全部消えてしまうことが信じられない気分にも襲われました……。
こうして思う存分静岡地区113系の最期を記録していたさなか、緊急の仕事で東京に戻らなければならないことに……(>_<)。ただ、打ち合わせの時間には、取りあえず熱海まで普通列車で行って新幹線に乗り換えれば間に合うことが分かり、ちょうど折良くやって来たのがこれまた113系!! 丹那トンネルに響かせる最後の咆哮を記憶にじっくりととどめ、熱海で折り返して行く113系を撮影し、最後のお別れとしたのでした……。
思い起こせば1年前、あれほど慣れ親しんだ東京口の113系が消えたときも、静岡地区は数が多いから当分楽しめるだろうと信じ切っていました。しかし、313系への置き換えが始まるや否や、わずか半年少々で完全に113系を追いやろうとは! 余りにも荒々しい新旧交代の波が押し寄せているのも、まさに国鉄がJRになって20年の節目を象徴しているのかも知れません。
そして、今日限りで静岡から113系が引退することにより、草津線や湖西線から京都へ直通する列車を除けば、天下の東海道線から覇者・113系が完全に消えることになります……。
さようなら、そしてありがとう、旅人の永遠のゆりかご・東海道線113系!!