地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

春爛漫の中央東線115系 (上) 長野色

2010-04-12 00:00:00 | 国鉄型車両


 昨日から中央線201系のさよならイベントが開始され、これから7月の最終廃車回送を兼ねた長野への団臨(廃回で一稼ぎというのは何やらコペルニクス的な発想の転換にも思えますが、トイレ休憩はあるのでせうか? ^^;) に至るまで沿線は大賑わいとなるのかも知れません。個人的に201系は……乗るのは大好きでして、とくに都内・外堀の四季折々の風景を快速の車内から眺めつつデンジャラスな走行音を楽しむのは、多忙な都市生活における一服の涼ですらありましたので、やはり引退を残念と思う気持ちはあります。しかし、黒一色ののっぺら気味なうえに松○零○マンガのメカデザインっぽい (?) 不規則な窓の割り方をしたマスクや、これまた零○的センスのライト(○河鉄道9○9の車掌サン風……) は、登場時以来一貫してどうしても仲良くなれません(窓の割り方を単純化したうえでライトを腰に移し、帯色をアクセントにした205系顔の方が全然気に入っております)。というわけで、もう通常の営業運転を楽しめないのであれば遠くから静観しよう、と思っております。
 それよりもむしろ、恐らくそう遠くない将来に始まるであろう中央東線115系の置き換えに個人的な関心が移っている今日この頃……。今や中央東線の115系は、東京西部や神奈川県からみて最も身近な国鉄近郊型電車にして、余りにも美しく移ろう四季の恵みを車窓からのんびりと楽しむことが出来る極上の乗り物でもあります。それが果たして高崎・東北線211系の玉突きで置き換えられるのか、それともE721系の直流バージョンが新造されるのか……行方は全く分かりませんが、ともあれ重厚な走りと懐かしい旅気分を気軽に楽しめる115系がいなくなるということは、中央東線の旅の魅力をかなり削ぐことにつながるのでは……と予想 (-_-)。



 とはいえ、何事も諸行無常こそ世の習い。他の路線と同じく115系が撤退するのは不可避な流れである以上、当たり前のように走っている今のうちから楽しんでおかなければ損というものです。そこで、今年の春は花粉症の人間にとって非常にラクであることから、一度是非撮ってみたかった中央東線115系と桜の組み合わせを楽しんでみることにしました(例年ですと桜の季節=ヒノキ花粉ピークにつき、山の中で長時間撮り鉄するのは最高にオソロシイことです……@_@)。
 中央東線と桜の組み合わせといえば、最も有名なのは勝沼でしょうか(「ぶどう郷」を付け足して呼ぶのは面倒だと思う私は既にオッサン ^^;)。しかも同時に桃の花が咲き乱れ、南アルプスを遠望できるほど天気が良ければ、勝沼界隈からの車窓風景の美しさは誠に筆舌に尽くしがたいものがあります。しかし、駅のホームは島式で、頭端部の定員は多寡が知れておりますので、殺到する撮り鉄・にわか鉄と競合するということでは花見鉄気分も萎えるなぁ……というものです (^^;)。
 そこで、勝沼を避けつつお手軽に相対式ホームで花見鉄に興じることにしたのですが、曇りの予報がハズレてドピーカンのド逆光になったのは参りました (気温も上がってマジで暑く、紫外線が最も強い季節に突入して速攻で日焼け……)。それでも、まさに満開の桜が咲き乱れ、山々の木々も絶妙な芽吹きの表情を見せる中、山紫水明をイメージした (?) 長野色115系が颯爽とやって来るさまは一幅の名画のようでした……(*^O^*)。しかも、そんなシーンを撮ろうと構えているのは私だけ♪ 極上の車両でのんびり花見撮り鉄なんて……何という贅沢! もっとも、とにかくドピーカンの逆光につき、レタッチは大変なのがヤレヤレです (苦笑)。