いくら長野色の115系が中央東線の四季に調和するといっても、やはり80年代から何度も18きっぷで鈍行の旅を楽しんで来た私の場合、山スカこそ中央東線115系でしょう!という思いは強いですね……。新宿発長野行の夜行で初めて山スカの旅を楽しんだ夜、「アルプスの広場」で延々と整列待機し、いざ乗車時間となってホームの灯りに照らされた非冷房山スカを目にしたときのワクワク感に始まり、真夏につき窓を全開にして甲府盆地の夜景を眺め……。上諏訪行、そして甲府行(甲府で列車番号が変わり朝一番の松本行に) と変遷した後も、甲府・日野春・小淵沢での長時間停車のついでに車外をブラついたり……。あるいは八王子を6時半過ぎに発車する松本行を乗り通して車窓の大パノラマを眺めたり……。そんなとき、いつも旅の友として山スカがそこにありました。
しかし今や、松本→長野所属の6連は全て長野色となり、山スカの勢力が豊田区所属の3連とM40編成のみとなってしまったのは寂しいですね……。しかも、運用のメインは塩山以西の甲府地区ローカルとなり、高尾口まで顔を出す回数はめっきり少なくなっているのが実情です。
したがって、高尾口で山スカの姿を捉えるならば、『普通列車編成表』などを手がかりとして事前に綿密に研究する必要があります。まだ今春のダイヤ改正を反映させた『編成表』最新号は出ておりませんが、時刻表をみたところ中央東線普通列車の時刻や運用には大して手が加えられていない様子……。そこで、昨年の運用を最新の時刻表に書き込んで訪れたところ、それで基本的に問題ないようで一安心。
しか~し、数少ない山スカを桜バックで撮ろうとしたところ、中線を出発する長野色にカブられたり (泣)、はたまた折悪しく姿を現したスーパーあずさの白+薄紫の車体がドピーカンで激しく反射して山スカ様のボディに思い切り写り込んだり……(号泣)。車体の色が濃く、老朽化で車体表面の凹凸も目立つだけに、いっそう白い写り込みが目立ちますなぁ……。何はともあれ、こうなってしまった以上、スーパーあずさが写り込んだのも中央東線らしいひとこまだと割り切るしかないのかも知れません (苦笑)。
そんな豊田区の山スカ、検査を受けたてで車体や下回りが艶光りしている編成もあり、まだまだ使う気があるらしい……と思われるのは嬉しい話ですが、JREのことですので置換が進めば検査期限までまだまだ余裕がある編成でも容赦なく廃車とすることも考えられます。そのときに泣かないよう、コツコツと地道に乗車と記録に励むことが大事なのだろう……と改めて思った次第です。