アキンド(商人)にあまりうるさいことをいってもしょうがない。芸能人、芸術家と同じで富士山の八合目までのガラクタからほんの一握りのスターが生まれる。いわばどろ田に咲いた蓮の花である。掃き溜めの鶴である。多数の無頼の徒から少数の天才が生まれる。
しかしあきんどが絶対にやってはいけないことが二つある。一つは国の安全保障にかかわることである。外国の手先になることだ。シナには買弁という言葉がある。その外延と内包はかならずしも包括的ではないが似たようなニュアンスがある。
ホリエモンにしても、村上ファンドにしても金主に不良外国人がいるのではないかという危惧があった。かかるが故に検察の張り切り方も一理あると思っておった。実際にはどうもなかったようだ。
アキンドがもう一つ、絶対にやってはならないことがある。それは政治と結託することだ。政治は士農工商の士に当たる。「越後屋、そちもワルよなあ」という悪代官だ。どうも村上ファンドは越後屋タイプだった。絶対に許せない。アメリカのほうが厳然として士農工商の実質的なけじめがある。
FRB長官が『村上屋、そちも悪よのう』なんていうことはない。福井日銀総裁は恥をしるべきである。