ジュンちゃん(以下J):
いや、わざわざお土産をすまないね。これ、なんていうの、焼酎だな。
某マスコミ労働従事者(以下M):
ドンヅマリというんです。
J:名前がいいねえ。それで何を聞きたいの。靖国神社のことか。いいよ、なんでもはなしてやる。あれは6年前かな、7年前かな。大変な上昇気流をつかんでさ、雲を掴んで天に駆け上る龍みたいだったな。
M:だいぶ黒い竜巻雲でしたな。
J:たしかにな。砂やらゴミやらを巻き上げる大変な竜巻だったな。妙な話さ。俺の爺さんは三浦半島の筋者でね。二足のわらじで政治家になった。最後は国会議員から大臣にまでなったのさ。背中一杯の刺青でね。子供の頃に一緒にフロに入って爺さんの背中の汚れを落としてやろうと石鹸をつけてゴシゴシ洗っても全然落ちない。ひどい汚れだと思ったね。何で落書きしたのかな、最新式のマジックペンで書いたのかな、なんて思った。
そのスジ者の孫の俺がダネ、長岡の「屠者」の孫娘と組んで日本国中をキチガイみたいに興奮させたわけよ。
M:結構なコンビでしたな。総裁選挙に勝つ可能性はあると思いましたか。
J:まったくなかったね。勝ってみると今度は落ちるのが怖くなる。落ちない算段をしなきゃならない。高度一万メートルで安定水平飛行に入りたくなったわな。そんなモンじゃないの。
M:いい手があったようですね。
J:俺も考えた。派閥のバックが無いだろう。なにしろ竹下派の連中がキングメーカーだったからな。やつらはあてに出来ない。竹下の親分の田中角栄は中国の後ろ盾でのしてきたんだが、そんな竹下派の真似は出来ない。そこでアメリカさんを使おうと思ったわけだ。そのときも今のブッシュ大統領でね。ちょっと頭は足りないがおだてれば使い道がある。
つづく