M(某マスコミ労働従事者):
ところで、靖国参拝にはなにか戦略があったんですか。
J(小泉ジュン一郎):
総裁選挙中から総理になったら靖国参拝するといっていたからね。総理になったから変更するわけにもいかない。大体政策なんて具体的なことは考えてなかったな。当選すると思ってなかったからね。大体だね、新潟の「屠者」の孫娘から総裁選に立てたてといわれるまでは総理になるなんて考えたことがなかったんだから。
M:そうすると、行き当たりばったりですか。
J:そうねえ、どちらかというと反射神経に頼ったね。郵政民営化なんてのは持論だから別に考えることもなかった。靖国参拝も公約にしていたから大して考えもしなかった。とにかくなるだけ目玉を絞り込もうという方針でね。
M:国民には分かりやすくなりましたね。
J:とにかく、長らく続いた田中、竹下一派との違いを鮮明にだすことを第一に考えたね。更科人と決別するためには靖国参拝は分かりやすかっただろう。予想通り科人が狂ったように怒ってわめきたてたからね。
それに怪我の功名なんだが、靖国参拝をしている限り強硬保守からの支持が確保できたからね。郵政民営化とか規制緩和なんていうのは元来保守からは手ひどく反対されたはずだが、靖国参拝という護符を持っていたおかげで無事にすんだ。
M:しかしアメリカは科人と激しく対立するとなにか言って来るんじゃありませんか。彼らも最近は中国と仲良くしようとしているでしょう。
J:そこはだね、二つポイントがある。まず第一に彼らの規制緩和、自由化の要求にこたえてやればいい。アメリカにとってまず日本市場へのフリーアクセスだったからね。中国と日本が揉めて間接的にアメリカが影響を受けて困る問題はその次だ。
M:もう一つは??
J:アメリカは日本が中国とあまり親密なのも困るんだよ。米中第一だからね。前のクリントンのときは竹下一派で日中は親善だったろう。だからクリントンはしきりに日本に意地悪をした。それで日本の経済はバブルから一気に崩壊したわけだ。
M:なある、それでアメリカも小泉さんの間は遠慮していたわけだ。安倍さんになったら早速安倍さんの訪中をセットしたからね。
J:そういうこと、最後の頃にはブッシュも心配になって「更級人との関係はどうなっているんだ」なんて聞いてきたな。
大体日本の保守、右翼はぼんやりしていてだらしがないよ。靖国参拝をしていれば満足しているんだから。それに俺が使った安全保障の専門家とかアメリカとのパイプは全部向こうの息のかかったエイジェントみたいな連中だぜ。向こうの注文だからな。それに気がつかないなんてどうかしている。
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