前号では日航再生問題での問題意識、段取りと着地点の間に存在する決定的な矛盾を指摘したが、そのほかでも彼にかかっている圧力でこの問題が不得要領な終末を招来しかねない問題点を指摘する。
日本航空問題で彼にかかる圧力は次のような方面から来ている。
1・与野党の運輸族から。すでに亀井静香は変化球でピーンボールを投げている。
2・地方空港見直しに反対する与野党の地方選出議員および首長から、
前原氏はハブ空港と言う球を投げ返したが、これは日航問題に対しては中立的だ。大阪、千葉は反対だが、東京、埼玉、神奈川の知事は大賛成だろう。ただ日航にある程度の免責を与える効果がある(錯覚で、世論は錯覚のオンパレードだからね)。前原氏が最近このことを言い出したのは、前広に、すでに言い訳をばらまきだした前兆の可能性がある。
3.与野党の防衛族(官民)から。前原氏は防衛問題ではRW(ライトウイング)だから、お仲間ともいえる議員防衛族、アメリカの政産官管複合体からの口銭稼ぎをオマンマの種とする、いわゆる防衛問題専門家からの情をからめた圧力に免疫力はないと思われる。こういう連中は安全保障問題の論客としてときどき産経新聞などに寄稿している。
4・映画「沈まぬ太陽」の主要テーマである日航御用組合と上部政治団体である民主党内旧民社党グループ、御用組合とただならぬ関係にある連合方面からの圧力
& リストラとか、経営陣の40代への大幅な若返りとか、企業年金のカットなどに反対してあの手この手で策を弄してくるだろう。
前に述べたが、ボーイングは軍需産業の雄でもある。日航、ボーイング、自民党の悪のトライアングルはしっかりと日本に根をおろしている。彼らはしっかりとした巧妙なシステムを構築している。まちがっても現ナマを段ボールや手提げ紙袋につめて田中角栄の秘書に届けるようなことはしない。現ナマには手を出さないのである。そういうときにこそ日航が海を越えての不浄金移転のデバイスとなるのである。ジェファーソン、ワシントン、福沢諭吉を渡洋運送するのである。
これは分かりやすく言ったもので、もちろん現代では電子チャネルによるのであるが。金融も自由化したことであるし。旅客機や各種兵器の売買の隠れ蓑のもとに偽装されて行われる。
VIVA 日米安全保障条約 !
私は日米安全保障条約の熱烈な支持者である。二つの条件のもとで、すなわち、アメリカ兵が日本のために血を流すことを誓うこと、兵器の水増し請求をやめること。これが信じられれば沖縄駐留もやむをえないだろう。