東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

朝青龍はモンゴル相撲では勝てない

2006-09-17 06:12:57 | インポート

朝青龍は強い。しかしモンゴル相撲ではバルトに勝てないと分かっていたのだろう。昨日は突いて出た。バルトは露鵬に負けたときにも土俵近くまで押されると、まだ若干後ろにスペースがあるのに自分から倒れるような負け方をした。土俵際で頑張って万が一負けて土俵下に転落して怪我をするのが怖いのだろう。体重がある分こわいのかも知れない。

体にあぶらを塗って組んで取るモンゴル相撲ではバルトの力に勝てない。油を塗らなくても組んだら勝てないのは場所前の出稽古で横綱も認識していた。作戦勝ちだ。大体、欧州系の力士は発汗が少ないね。バルトが多量に発汗していたらあぶらと同じ効果が出て、横綱の突っ張りも滑って効果がなかったろう。

また若い未経験なバルトには人工的に発汗させてツッパリ、押しやぶちかましを滑らせて無効にするモンゴル出身の朝青龍や白鵬のずるさもない。

拙稿、朝青龍の汗(昨年9月26日投稿)、白鵬の優勝は無効にせよ(今年5月21日投稿)および白鵬のタオルさばき(本年7月19日投稿)を参照のこと


ハイド委員長へのリトマス試験紙(1)

2006-09-16 08:44:23 | 靖国

大変な散財だった。昨夕、朝日と読売を買った。今朝は朝日と産経を買った。もうこれくらいで勘弁して欲しい。

さて、ハイドさん。あなたへ一つ質問しよう。あなたのファースト・ネームがジキルでないなら真摯に答えなさい。昨日報道されたアメリカ下院外交委員会の公聴会であなたは靖国神社遊就館の大東亜戦争の歴史展示にクレームをつけた。あなたは第二次大戦中フィリピンで下級将校としてマッカーサー司令部に所属していたと聞く。日本軍によほど怖い目に遭わされたんだろう。おおきなトラウマが残っている。PTSDの検査はしましたか。

ハイドさん、あなたはベテラン(退役軍人)だ。ニ、三年前になるか、ワシントンのスミソニアン博物館で原爆展を企画したが、退役軍人会の猛烈な反対でつぶされたことがある。その時にハイドさんはどういう態度を取ったのかね。アメリカ退役軍人会とおなじ見解なら靖国神社に文句をいうことは出来ないと思う。

現在の靖国神社は民間の一宗教法人である。その付属博物館での歴史解釈は政治の介入すべき問題ではない。まして外国人からの介入など論外である。ただ、麻生氏が主張するように将来政府機関となれば、その説明の一部には外交的配慮が必要との意見が国内にあるやに仄聞している。


悲しき82歳(予告)

2006-09-15 09:01:39 | 靖国

また、アメリカ上院でジキルが老いの繰言を始めたらしい。元へ、ハイド上院外交委員長だった。民主党の老齢議員と一緒に次期首相の靖国参拝を牽制したという今朝のNHKのニュースだ。詳細が分からないが、情報が出揃った段階で一本書かねばなるまい。

このニュースはインターネットでアメリカのマスコミを検索してもまだ出てこない。日本の他メディアも報道していない(7時台)。チョン・プレス、元へ半島系プレスには出ているかもしれないが半島語が読めないのでね。なにしろ韓国大統領のアメリカ訪問とタイミングが合っているからね。合わせているというべきかも知れない。

昨年だったか、ハイドさんが大統領に同じような趣旨の書簡を送ったというニュース(ニュースというのかね)をNHKと朝鮮日報だったかがタイミングを合わせたように最初に伝えた。このクロノロジーは意味深だ。いやしくもジャーナリズムを専攻する人間ならその意味に気がつかなければならない。

今朝のNHKは上院での老人発言中の画像入りだ。よくそういう発言が出るということが事前に分かったものだ。おそらく、チョン系のやらせだろう。書くことは決まっているが、フリルをつけるために他社の情報が出揃ってからフォローする。


いろいろな暴力*音*3

2006-09-14 20:49:10 | 社会・経済

さて徒然(トゼン)に耐えかねエッチラホイとまた音の暴力について書く。ほんとはクリスマス頃のアップがいいんだが、気持ちの悪い声というのは暴力だね。夏なんか幽霊屋敷で聞くなら暑気払いになるかもしれないが、歳末にあれをやられると頭にくる。

裁きの時は近い。悔い改めなさいと気持ちの悪い声を大音響でスピーカーから流すのがいるだろう。歳末の人出でごった返す盛り場とかターミナル駅で執拗に駐車違反をしながら繰り返す。主はおっしゃいました、、、。なにを言ってやがる。気持ちの悪い裏声を出しやがって。あれはキリスト教のどういうセクトかね。

歳末の楽しい気分はたちまち吹っ飛んでしまう。どうして選挙カーや街宣車のように騒音条例で取り締まらないのだろう。この6月からは駐車違反を厳しく取り締まるようになったから、この冬は繁華街に違法駐車して薄気味の悪い押し付けがましい音を立てる連中を厳重に取り締まらなければならない。

少なくとバチカンからは抗議がこない。プロテスタントからも来ないだろう。あれはキリスト教のなかでもきわめて特殊なカルトだと思いたい。キリスト教特有の押し付けがましさはあるがね。

町を練り歩く法華の太鼓も困ったものだが、あのキリスト教の悔い改めなさいよりかははるかに陽気だ。押し付けがましさではオームも見劣りがする。わが神道はあんな連中のようなキチガイじみたことはしない。


地霊に呪縛された男の話

2006-09-11 20:10:08 | 社会・経済

オットセイが

埼玉県
の田んぼに紛れ込んだ。荒川から新河岸川を上ってきたらしい。川から田んぼまで用水路でもあるのかね。川までアザラシが紛れ込むのは最近散見するが、田んぼのなかまで入り込むとはびっくりだ。地霊にでも導かれたのか。動物の鋭敏なGSPを乱すようなマグマの変動が東京湾や関東平野の地下で起きているのか。あるいは皇室に男子が誕生したお祝いかな。

ところで友人に地霊に呪縛されたような人生を送っている男がいる。すこぶる成功している人生なので地霊に祝福されている男というべきか。彼にとっては地霊が守護霊なのかもしれない。

その男も最近までは気がつかなかったそうだ。偶然嘉永年間の江戸切り絵図を見て気がついたそうだ。それによると、彼の生まれたところはさる藩の下屋敷のあった所、そして学校を卒業して就職した会社の所在地がその藩の江戸上屋敷のあと、そして結婚して購入したマンションがやはりその藩の中屋敷跡であった。おかげですこぶる順調な人生を送っていますとさ。おしまい。


富田未亡人はイルのか?

2006-09-10 09:47:12 | 社会・経済

以下はこれまで幾何学的序列シリーズとして、富田未亡人の産経と諸君10月号の会見記をめぐって発表したものをまとめたものです。

0 訴訟を考えよ(追加)

日経は必死になって逃げ込みをはかっている。国会でも渡部昇一氏の要求するように予算委員会で証人喚問までいくか、難しそうだ。第一野党の小沢一郎が、陛下の大御心が分からんのか、とあのジャガイモ面になじまないことを云っている。野党第一党の党首が率先してあのメモを政治利用しようとしている。もっとも、岩手(山形?)の山猿には大御心なんて何のことか分からなくて云っているのだろうが。

客観的、公正、科学的、厳密な証拠調べの場は法廷しかないのではないか。訴訟を考えるべきである。いかなる罪名で、誰を訴追するか、どこの裁判所を選ぶか、そろそろ考えたほうがいい。

1 産経新聞はその役割を終わったか。命題の真偽を述べよ

           正論路線の行方

産経新聞はもとに戻ったね。もととは何時ぞ。森善朗君が新米記者だったころかな。その頃はマイナーな経済紙、企業新聞といったところ。日経には及びもつかないが一応格好だけ。日経といっても当時のことだよ。経済紙としては権威があった。

産経は企業の御用聞きみたいなもので、左翼的組合が全盛期だったから、ある会社が御用組合を立ち上げるといえば、左翼組合つぶしの記事をでっち上げるというようなことをやっていた。かなりブラッキーなもので業界紙的なところがあった。

その後、気がついてみたら正論路線とかいっていいことを言うようになった。その功績は認める。いまでも産経はマイナーだがその当時は3Aといった感じね。しかし、富田未亡人の会見記を臆面も無く載せるようではもとに戻ったようだ。誰の指図かしらないが。救いはあまりにもひどい記事のために記者がわざとそういう風に書いて消極的な抵抗をしたのかな、と取れないこともないことだ。

2 森善朗は産経に影響力ありや

ところで、本屋にある政界紳士録のようなものを立ち読みしたら森善朗氏の職歴はただ新聞記者とある。どこの新聞社と書いていない。たしか産経と聞いたことがあるな、と本屋に確かめにいったのだが、会社の宣伝はしちゃいけないと遠慮したのかな。

念のために他の議員のページを開くと、中川秀直氏なんかは日本経済新聞記者と誇らしげに書いてある。

オイラも馬鹿だ。帰ってから気がついてインターネットで検索した。ヤフーで調べると大学卒業後昭和35年から3年間産経新聞記者をしていたとある。ヤフーのは書式が同じようで会社名まで書けといわれたのだろう。これから見るとマイナーな産経にいたことを森善朗氏は気にしていたとみえる。

日経(中川)ゴール、産経(森)アシストという構図かな。新聞が政治屋の走狗になってはいけない。

3 産経新聞9月1日 一面にのったインタビュー

昭和天皇お人柄「伝えたかった」、富田メモ公表 夫人語る

論評に値ぜず、という言葉がある。あまり馬鹿馬鹿しくて真面目に答える気がしないということだ。上記の記事について私も吐き捨てるようにそう言いたい所だが、そうもなるまい。

論評に困るんだよね。だけど、あんな記事でも、なるほどと納得する人も結構いるのかもしれない。だから記事になるわけだからね。ま、なんとかやってみよう。

問題の記事は富田未亡人の発言をカッコつきで八箇所引用している。

3・1

「こんなに大騒ぎになるとは思わなかった。日記やメモを公表したのは、昭和天皇のお人柄を伝えたかったから」

亭主が家政夫として、お仕えしていたんでしょう。あなたがしゃしゃりでることはない。

「家政婦は見た」なんてテレビドラマがあったが、使用人のモラルに反する。守秘義務に反する犯罪ですよ。あなたにはそんな権利は無い。勿論義務もない。そんな自由もあなたには無い。普通の神経ではこんなことは言えない。なんかトンチンカンだね。

3・2

「読んだらとてもおもしろく、まるで富田が生きているみたいで」

これは家庭の日常を書いているところでしょう。産経の記者がこの発言を挿入することは、紛らわしく無用なことだ。

3・3

「陛下は口数が少ないと言われていましたが、実はお話好きでした。(自分の見聞のようにいうことはない。家政夫の亭主が家に帰ってきて晩酌をしながら女房に勤め先の主人のことを断片的に漏らしたことを大げさに)いろんな歴史も教えてくださったそうです。ユーモラスなかたでもあって、そのお人柄をみなさん(国民、読者のことか)にお伝えしたかった」

しょっているというか、誇大妄想というか、余計なことというか。もっと起承転結のしっかりした文章として残っているならまだしも、あんな曖昧なものをよくそんなふうに売りつけられるものだ。あの書き方からは自分の一時的な心覚えとして書いていたことが明瞭である。だから他人が読んでも分からなくても平気だったのだ。それに解釈を勝手につけて国民に売りつける。これは犯罪以外の何ものでもない。それならなぜ、大学などの研究機関に渡さなかったのか。いきなり商業新聞に売りつけるのか。売名と金目当てであることは明瞭だ。

3・4

「富田に陛下から伝言があって『サフランは蘭ではないんだよ』って。たったこれだけだったそうです」

これは陛下のお話はいつも断片的で唐突であったということを言いたいらしい。そうして富田夫人は陛下の発言という断片的なメモの解釈は私にまかせてくれ、という根拠としてこれを持ち出しているらしい。これは上坂冬子氏の文章にも出てくる。『蘭はサフランではないんだよ』は決定的な証拠になると思っているんだね。老婆の錯乱した浅知恵の典型だ。

第一上の、

3・3

陛下は口数が少ないと言われていましたが、実はお話好きでした。

という話と矛盾している。

3・5

松岡洋右らの人物批評については「陛下はお亡くなりになる前から、何度もそのような話を(元長官に)されていたようです」。これも曖昧メモの元外相の名前が出てくる部分の根拠のつもりらしい。

3.6

亭主がメモや日記の公開を望んでいなかったのではないかという声に対しては「喜んでいないことはないと思います。一冊も本を出さなかった人ですから、一つくらいは出してもいいのかなと思います」。そりゃ家族のこととか、家庭の中のことならいいでしょうよ。問題になっているのはそんな部分ではないでしょう。大体、この対談のテーマは昭和天皇の発言と称される部分のことでしょう。それが、見境も無く一冊くらい出してもいいでしょう、なんて軽々しく言われたら困りますよ。第一新聞はそんな富田氏一身に関する日記なんか一行も報道していないではありませんか。問題は報道されている部分についてですよ。

3・7

「こんな大騒ぎになるとは思わなかった。メモや日記をとらえて靖国を論ずるのはやめてほしい」。正論ですな。しかし、日経をはじめとしてマスコミはこのメモを根拠にして世論を強引に、傍若無人に誘導しようとしているんですよ。こんなことを許してはなりません。

第一、これまでに引用したあなたの言葉と矛盾していますね。もし、本当にそう思っているなら日経に渡したメモからその部分を除くのが富田夫人の義務でしょう。あるいは、気がつかずに渡したのなら(随分粗忽な話ですが)、報道後議論が沸き起こった時に報道の訂正を求めるべきでしょう。そうしましたか。富田未亡人?

3・8

靖国問題に対しては「国民一人一人が知識をもつべきだと思う。政治家、学者、遺族、、。国民みんなで考え、何回も討論し、結論が出せれば」。こんな一般論を無思慮な行動をとったために騒動を引き起こしたあなたから聞いても始まらない。この発言の意味は日経が7月20日にスクープとして発表した時に断定した「昭和天皇はA級戦犯合祀に不快感、だから靖国にはいかない」という日経の記事の訂正を富田未亡人、あなたが要求しているものと理解してよろしいか。わかりにくいですね。もしそうなら、はっきりと日経にクレイムすべきです。

4 上坂冬子さんの会見記

諸君10月号 上坂冬子 「富田メモ」 夫人を訪ねて

インタビューの日時はいずれの記事にも示されていないが、上坂氏のものが早いと考えられる。また分量も多い。


メモをとる人は記憶が悪い?

2006-09-09 12:44:24 | 社会・経済

何事につけ、よくメモを取る人が入る。記憶力が悪いからメモをとるのかな、ということも考えないといけない。メモの取り方にも頭のよしあしが現れる。これが殺人事件の法廷であるとしよう。あるいは巨大企業グループのボスの遺産相続をあらそう法廷でもよい。

証拠調べは詳細、厳密を極めるであろう。富田メモの場合、加担する側の思惑は国策の行方そのものである。かれらの騒ぎ方を見ればアカデミックな関心などではない。争われている獲物はとてつもなく大きい。徹底した証拠調べが必要とされる所以である。

遺書の場合を取り上げよう。まず、法的に求められている形式を満たしているかが争われるだろう。富田メモの場合、文章にもなっていないメモが明確な内容を表しているなど、とても認められないだろう。あまつさえ、偽筆、模写の疑いがある。このブログでも紹介したがあのメモは散々画像解析されて、裏に別の紙があるとかさまざまなことが明らかになっている。このことは紙質が薄いことを物語っている。現物を公正な第三者が見れば一目瞭然だが、日経は隠して見せない。

トレーシング・ペーパーとして下に敷いた別の紙を模写できるかどうかがまず確認されなければならない。専門のトレーシング・ペーパーでなくてもある程度薄ければ模写できる。また裏から光を当てるなどすれば、かなりの種類の紙で模写が可能であろう。模写すれば筆跡の偽造も容易である。つぎはぎも容易だ。

また、法廷ではメモを書いた当人の当時の記憶力、判断力が各陣営の厳しい尋問にさらされるだろう。富田氏は当時68歳、記憶力やおつむの状態はいかがなものであったか、物故者であるから、当時の富田氏を知る証人から聞く必要がある。また、当人の日記を検討することによって、存外老化の程度が分かるものである。その目的で私的な日記や手紙も提出を求められるであろう。

すでに指摘されているように、インクや糊の性質、経年劣化からのメモ作成年代の特定も必須であろう。

以上のほかに、メモのフレーズ(文章とはいわない。文章といえるものは一行も無いから)

の分析も必要だ。私は画像解析に詳しくないし、ネットに出回っている資料も持っていないので、文芸春秋9月号113ページの上段に活字に直して出ているものを検討する。それだけでも色々疑問が出てくる。

メモのマル3について(三枚目)

最後の二行すなわち「嫌だと云ったのは奥野国土相の靖国発言、中国への言葉に引っ掛けて云ったつもりである」というクダリはまったく前の文とつながらなく、すわりが悪い。

そのニ、三行まえに「戦争の感想を聞かれて嫌な気持ちを表現したかった」とある。すぐに続けて「それは後で云いたい」、「そして、戦後国民が努力して平和の確立につとめてくれたことを云いたかった」。ここまでは流れがある。そのあとに上記の奥野発言がいきなり出てくる。まったく、脈絡がない。

私だったら、昭和天皇が以下のようにおっしゃっりたかったのではないかと思える。国民の努力に触れた後で、『戦後40年以上たっても戦争の感想は?なんて聞かれるのは嫌な気分だ』。これなら自然な答えだ。なぜ、奥野大臣がどうだとか出てくるのだ。国民の努力で経済大国に復興し、これからのことを聞かれるならわかるが、また戦争の話かとうんざりされる。流れが自然だ。もっと未来志向の話をしないのか、という陛下のお気持ちだったろう。

メモのマル4について(4枚目)

ここに問題の日経の大スクープの素が出てくるのだが、その前4行ほどあり、これが全く次とつながらない。最初の文章とは「前にあったね、どうしたのだろう。:中曽根の靖国参拝もあったか、藤尾文相の発言。:云々」

このメモについてはつとに徳川侍従長の記者会見での発言ではないかと言う指摘がされている。大体徳川氏の422日の会見と推定されているようだが、このブログの前の記事「論評に値せず」にコメントをいただいた城岡辰矢氏は412日の徳川氏の会見の発言ではないかという。根拠はわからないが、メモがあちこちから時系列に関係なく、都合のいい文章を引っ張ってきてつぎはぎして偽造したものだとすると、422日にかぎらず、もっと期間の幅を見て前後の発言を調べてみる必要があるかもしれない。


最近の記事を分類しました

2006-09-08 14:55:30 | 社会・経済

最近の記事をカテゴリーに分類しました。ご利用ください。

(カテゴリー名)           (内容)

街にあふれる暴力(7本)              音とにおいの迷惑

子猫殺し(5)                   タヒチ島在住の女流直木賞作家のエッセイ

富田メモ(20)                            富田メモ全般

立花隆を惑乱させる富田メモ(6)富田メモに単純過激に反応する立花隆

富田メモ演習(18)                     報道内容に対する文献検証的試み

富田未亡人国会参考人招致(6)    模擬中継

マンション管理組合(11)           悪文化としての管理組合の社会学的考察


論評に値せず・幾何学的序列6

2006-09-08 07:06:24 | 社会・経済

一の二 

9月1日の産経新聞朝刊一面に載った記事、

昭和天皇お人柄「伝えたかった」、富田メモ公表 夫人語る

論評に値ぜず、という言葉がある。あまり馬鹿馬鹿しくて真面目に答える気がしないということだ。上記の記事について私も吐き捨てるようにそう言いたい所だが、そうもなるまい。

論評に困るんだよね。だけど、あんな記事でも、なるほどと納得する人も結構いるのかもしれない。だから記事になるわけだからね。ま、なんとかやってみよう。

問題の記事は富田未亡人の発言をカッコつきで八箇所引用している。

一の二の一

「こんなに大騒ぎになるとは思わなかった。日記やメモを公表したのは、昭和天皇のお人柄を伝えたかったから」

亭主が家政夫として、お仕えしていたんでしょう。あなたがしゃしゃりでることはない。

「家政婦は見た」なんてテレビドラマがあったが、使用人のモラルに反する。守秘義務に反する犯罪ですよ。あなたにはそんな権利は無い。勿論義務もない。そんな自由もあなたには無い。普通の神経ではこんなことは言えない。なんかトンチンカンだね。

一の二の二

「読んだらとてもおもしろく、まるで富田が生きているみたいで」

これは家庭の日常を書いているところでしょう。産経の記者がこの発言を挿入することは、紛らわしく無用なことだ。

一の二の三

「陛下は口数が少ないと言われていましたが、実はお話好きでした。(自分の見聞のようにいうことはない。家政夫の亭主が家に帰ってきて晩酌をしながら女房に勤め先の主人のことを断片的に漏らしたことを大げさに)いろんな歴史も教えてくださったそうです。ユーモラスなかたでもあって、そのお人柄をみなさん(国民、読者のことか)にお伝えしたかった」

しょっているというか、誇大妄想というか、余計なことというか。もっと起承転結のしっかりした文章として残っているならまだしも、あんな曖昧なものをよくそんなふうに売りつけられるものだ。あの書き方からは自分の一時的な心覚えとして書いていたことが明瞭である。だから他人が読んでも分からなくても平気だったのだ。それに解釈を勝手につけて国民に売りつける。これは犯罪以外の何ものでもない。それならなぜ、大学などの研究機関に渡さなかったのか。いきなり商業新聞に売りつけるのか。売名と金目当てであることは明瞭だ。

一の二の四

「富田に陛下から伝言があって『サフランは蘭ではないんだよ』って。たったこれだけだったそうです」

これは陛下のお話はいつも断片的で唐突であったということを言いたいらしい。そうして富田夫人は陛下の発言という断片的なメモの解釈は私にまかせてくれ、という根拠としてこれを持ち出しているらしい。これは上坂冬子氏の文章にも出てくる。『蘭はサフランではないんだよ』は決定的な証拠になると思っているんだね。老婆の錯乱した浅知恵の典型だ。

第一上の、

一の二の三

陛下は口数が少ないと言われていましたが、実はお話好きでした。

という話と矛盾している。

一の二の五

松岡洋右らの人物批評については「陛下はお亡くなりになる前から、何度もそのような話を(元長官に)されていたようです」。これも曖昧メモの元外相の名前が出てくる部分の根拠のつもりらしい。

一の二の六

亭主がメモや日記の公開を望んでいなかったのではないかという声に対しては「喜んでいないことはないと思います。一冊も本を出さなかった人ですから、一つくらいは出してもいいのかなと思います」。そりゃ家族のこととか、家庭の中のことならいいでしょうよ。問題になっているのはそんな部分ではないでしょう。大体、この対談のテーマは昭和天皇の発言と称される部分のことでしょう。それが、見境も無く一冊くらい出してもいいでしょう、なんて軽々しく言われたら困りますよ。第一新聞はそんな富田氏一身に関する日記なんか一行も報道していないではありませんか。問題は報道されている部分についてですよ。

一の二の七

「こんな大騒ぎになるとは思わなかった。メモや日記をとらえて靖国を論ずるのはやめてほしい」。正論ですな。しかし、日経をはじめとしてマスコミはこのメモを根拠にして世論を強引に、傍若無人に誘導しようとしているんですよ。こんなことを許してはなりません。

第一、これまでに引用したあなたの言葉と矛盾していますね。もし、本当にそう思っているなら日経に渡したメモからその部分を除くのが富田夫人の義務でしょう。あるいは、気がつかずに渡したのなら(随分粗忽な話ですが)、報道後議論が沸き起こった時に報道の訂正を求めるべきでしょう。そうしましたか。富田未亡人?

一の二の八

靖国問題に対しては「国民一人一人が知識をもつべきだと思う。政治家、学者、遺族、、。国民みんなで考え、何回も討論し、結論が出せれば」。こんな一般論を無思慮な行動をとったために騒動を引き起こしたあなたから聞いても始まらない。この発言の意味は日経が7月20日にスクープとして発表した時に断定した「昭和天皇はA級戦犯合祀に不快感、だから靖国にはいかない」という日経の記事の訂正を要求しているものと理解してよろしいか。わかりにくいですね。もしそうなら、はっきりと日経にクレイムすべきです。

この『幾何学的序列シリーズ』は一本にまとめる予定です。タイトルも変える予定です。未定ですが、『富田未亡人はイルのか?』というのが現在考えている仮題です。


祝受賞 日経富田メモスクープ

2006-09-07 17:13:09 | 社会・経済

6日に日経の記事が新聞協会賞に決まったらしい。この騒動を業界ぐるみで擁護する雰囲気があったからだろう。選考過程や選考委員の顔ぶれが、いずれどこかのブログで紹介されるだろう。もっとも4つか5つの受賞作があったようだ。さすがに、物議をかもしているだけに、日経だけにというのも気が引けたのだろう。

一般論として、新聞報道なんてものは、もともと厳密なものではないから、もやもやしたものを大胆に予測したりするのはいい。

そういう胡散臭いところはブラック・ジャーナリズムだけではなくて、このマスコミ業界にはある。そういう汚泥のなかから百に一つ良いニュースが生まれる、そういう世界だ。一万人の無頼漢の集団から一人の天才芸術家が生まれるようなものだ。無数の無頼漢、いかがわしいニュースは美しい蓮の花を咲かせる肥料なのだ。

しかし、これは最初に読んだだけでおかしいと判断できるものだ。そのうえ、恥の上塗りで後から業界ぐるみで承認するばかりでなく、表彰するなんてあきれたものだ。汚わいを業界全体で神棚にあげるとなると、こりゃ不買運動だぜ。

もっとも新聞協会賞なんてのは、お手盛り、てんこ盛りの身内の賞ならほっとくか。もし、少しでも公的な意味があるなら、例えば新聞やテレビで報道されるなら公的な性格を持ったというべきだ。受賞者(井上亨という記者だそうだが)は、ワイドショーなどのテレビカメラの前できちんと説明する責任が生じたというべきだろう。

9月5日の産経正論欄で渡部昇一氏が予算委員会でメモの真偽を調べろといっている。当ブログもかねてから富田未亡人、富田家関係者、日経記者、日経お抱えの鑑定士(歴史家、昭和史研究家)、太鼓持ちの評論家を国会の参考人招致なり、証人喚問で呼びつけて究明すべきだといっている(拙稿、富田未亡人国会参考人招致シリーズ、富田メモ演習シリーズ参照)。安倍新首相の下での国会の第一の仕事はこれだね。