東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

商法における「休眠口座」の規定

2012-02-16 08:51:02 | 社会・経済

商法522条にあるらしい。休眠口座という言葉は一切ないが。

口座を開設すると言うのは商事債権を持つということなのかね。該規定は商事債権消滅の規定である。

「五年の間之を行わざる時は時効によりて消滅す。但し他の法令に之より短き時効期間の定めある時はその規定に従う」

問題点:

* 「之を行わざる」の之とはいかなる行為か、定義なし。この概念の内包、外延が不明である。

* 時効によりて消滅す、とは特段別の契約があっても有効に延長できないことと読めるが、大変なことだ。

* 上と関連するが、この522条の規定より時効発生を早めることが出来るとあるが、延長できるとする規定はない。

* そもそもゴミのような零細大衆が銀行或いは郵貯口座を開設するのは商事債権を持つと解釈できるのか。つまり522条を休眠条項の根拠とすることが可能なのか。

* 口座を開設するとは銀行と契約することだが、契約だから契約書、この場合は約款だが、これを衆知する方法は適切か、それが以下次号


休眠口座論議の胡散臭さ

2012-02-15 22:25:47 | 社会・経済

これまでにも間歇的に出てきた議論らしいが、今日あたりのニュースの一斉開花はどこぞやから「仕掛けられた胡散臭さ」がプンプンにおう。

1・休眠口座の定義がはっきりしない。毎日新聞は商法に取り決めがあるというが見当たらない。あるのかもしれないがね。とにかくこういう問題を報道するときはきちんと条文を引用して何が議論の対象になっているか、はっきりと示してから報道すべきだろう。

2・ある報道では5年以上取引がないもの、といい、別のマスコミは10年以上取引が無いものと言う。別のマスコミは銀行によって違うと言う。

3.2.の「取引」が何を指しているかも不明瞭である。大事なことだ。命の次に大切なお金のことだよ。厳密に曖昧さのない定義を示めさずに報道するな。

たとえば、定期預金の自動継続の場合はどうなの。自動継続だからほったらかしにしておくだろうが。それを一定期間たつとお国がかっさらっていくと言うのは言語同断だろう。

或る人によると自動継続でその都度通帳に記帳をしておけば、取引があったことになるという。ばかばかしい理屈だ。もっとも本当の話かどうかしらない。特定の銀行の内規にすぎないかもしれないしね。

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ある報道の解説によれば10年とか5年「取引」がないと言う条件に加えて、一定期間以上連絡がつかない場合という条件の両方をクリアしないと休眠口座にならないという。しかし、普通預金は「普通」連絡がこないだろう。

とにかく、胡散臭く、危なっかしいはなしだ。こんなことを白痴の民主党にやらせてはいけない。

それともう一つ、マスコミは早くも政府の尻馬に乗っているが、しきりに海外の例を引いて、どこでもやっているという。ほんとかね。海外の場合の休眠口座の定義はどうなっているの。日本と同じじゃなかろう。その辺も具体的に報道しなければいけないよ。

みんな国によって定義が違うだろうに。

もう一ついておくが、休眠口座を活用か流用か盗用か知らないが、している欧米の国々では消費税は20パーセント、30パーセントである。そのうえで財政を補うために休眠口座を活用すると言うのなら分からんでもない。もうどうしようもないわけだ。打つ手は全部うったからね。

日本の場合消費税は5パーセントだ。それを7パーセント、10パーセントにするのも出来ないのに休眠口座の活用を口にするな。

 


橋下徹のセンスのなさ

2012-02-14 19:54:00 | 社会・経済

テレビドラマ、あたり狂言大河小説にあやかるという根性がさもしい。舟中八策とは何だい。

坂本竜馬なんて司馬遼太郎が書かなかったら、ほとんど無名、二流の人だ。小松帯刀や勝海舟の使い走りだったんだから。資料もほとんで、したがって、残っていない人物だ。そこに目を付けたのが司馬だ。資料がないから、自由にメイキングが出来る。ミーハー向きのキャラクター作りに成功したわけだ。

自分の主張を押し出すための表札みたいなものだろう。借りものを持ってくることですでにレベルの低さが割れている。

このネーミングからして、テレビ芸人上がりの素性を表している。


橋下徹も底を見せたね

2012-02-14 18:33:05 | 社会・経済

今朝の朝刊やテレビで橋下のマニフェストだか「船中八策」とやらが報道されているが、なんだい、これは。民主党のマニフェストよりひどい。

主張を明確にし、対立軸を鮮明にし、求心力となるのがマニフェストだろうが。なんだ、この体たらくは。そろそろ、お帰りはあちら、ということだ。

石原さんも最後の舞台だろうから、よく考えてからにしなさい。


バーナンキが言わないこと

2012-02-10 09:01:04 | 社会・経済

バーナンキFRB議長がアメリカの経済低迷は日本のバブル崩壊後の状況と違うと証言したそうだが、もっとも重要な相違に言及していない。

前世紀末の日本のバブル崩壊後、アメリカはこれを好機に日本と言う溺れかけた犬を徹底的に叩いた。今のアメリカに対してこれをしようという知恵と胆力のある国は、日本を含めて、無いようだ。

バブル崩壊後アメリカは日本を弱体化する絶好の好機と二つの政策を取った。ほぼ十年にわたる民主党政権クリキントキ大統領の非道な政策により、まさに日本は沈没しかかった。

現在まで持ちこたえているのは100パーセント民間の力であって、アメリカの攻勢の前に無力であった日本政府ではない。

アメリカの政策とは、非道な通商政策である。さらに江沢民とクリキントキはタッグを組んで日本を翻弄した。

これがほぼクリキントキの二期政権時代に続いた。後に現われた共和党ブッシュも相当な曲者だが、日本政府にとっては民主党に比べればブッシュの笑顔は仏様に見えた。

江沢民はホノルルで米中はともに日本に対して血を流して戦った戦友、同盟国であるとアメリカをくすぐったのである。この時にすぐに、新しいアジア情勢に切り替えなければいけなかったが、無策な日本の外交は何もしなかった。


北方四島問題の外交的解決:極点を探る6

2012-02-09 22:23:08 | 社会・経済

さはさりながら、戦争は嫌だろう。そこで松岡洋右もびっくりという外交的解決策がある。

佐藤栄作の沖縄返還はペテンだった。実質沖縄はアメリカの領土だ。最近の基地問題を見れば分かる。

佐藤栄作の密約がテレビドラマで放映されているらしい。「運命の人」だったかな。

沖縄が本当に返還されていたら、ロシアに対しても堂々と北方四島返還を言えたが、ロシアにすれば沖縄があるじゃないかということだろう。

日露協商とか不可侵条約と言うのは伊藤博文から松岡洋介までつづく一つの流れだが、対中、対半島防衛は日本が全面的に対応するからと言うので米軍に出て行ってもらえれば、北方四島問題は動き出す可能性がある。

あるいは、日露軍事同盟を結ぶんだな。そうして現在の軍事力を自衛隊が引き継ぐ。日露軍事同盟が何を仮想敵にすると言うことは比較的明確じゃないのかな。そうややこしいこともなかろう。

日露同盟を結んだあとで、沖縄みたいに駐留を引き続き認めて沖縄の米軍の役割を果たさせることもある。

以上極点を探ったわけだ。誤解のないようにしてもらいたい。参考になるだろう。


北方領土問題の解決:極点を探る5

2012-02-09 22:07:03 | 社会・経済

戦争の結果現実となったものを国境線とするのは常識と言えば常識である。そういう意味ではプーチンの主張も常識的ではある。

したがって、通常の場合、戦力に新たに訴えてレコンキスタする以外に解決する道はない。いくら何十年吠え続けてもそれは臆病な犬の遠吠えにすぎない。

そこでだ。局地戦を前提として自衛隊が北方四島を制圧できるか、である。十分に可能らしい。核戦争とか、全面的な物量戦にならなければ、アルゼンチンのフォークランド紛争とは逆の結果になる可能性が高い。

自衛隊の強みは、兵站、迅速かつ効率的な大規模前方展開能力、工兵隊的能力つまり軍隊の組織的運用能力だがこれは非常に高い。昨年の東北大震災では十万人の自衛隊が投入されたが、この実績は戦力を図る上でも大いに参考になる。

ロシア、中国の諜報組織は自衛隊の災害活動の情報収集に全力を尽くした。ロシアの軍事専門家は自衛隊が北方四島を数日で制圧するだろうと語ったと言う。


北方領土返還要求の矛盾1:極点を探る4

2012-02-09 21:47:21 | 社会・経済

北方四島返還運動の致命的な欠陥、論理的欠陥とも言うべきものは下記である

* 一方的に日ソ不可侵条約を破ったことを非難し原状回復を請求するなら、全千島列島および南サハリンを要求しなければ筋が通らない。かって日本の政党では共産党だけが全千島と樺太の返還要求を掲げていた。現在の共産党の方針はしらない。

北方四島に限っているのは次の二つの理由らしいがいずれも根拠薄弱である。

% 徳川幕府がロシアと締結した条約に根拠を求めるもの、150年以上前のものだ。どうしてそこまでさかのぼるのか根拠はまったくない。こんな女性的な要求では相手から馬鹿にされるだけだ。百万円取られて一万円だけ返してちょうだい、とお願いしているようなものだ。これを滑稽とも、売国的とも思わない国民は異常である。

% アメリカはソ連を誘って戦争に引きずり込んだ手前、日本の領土復活要求、レコンキスタには同意しない。実態に即して言えば日本に許可を与えない。せいぜい譲歩したのが択捉までだ。苦労して外務省の役人が幕府時代の古文書を持ち出したのだろう。

つづく


フィクティシアス・レベルとしての給料:極点を探る3

2012-02-07 20:32:08 | 社会・経済

世界はドルベースで比較するからおかしなことが起こる。1ドル360円から75円になればドルベースでは給料は五倍になるわけだ。世界中から標的にされる。無理難題を云い募られる。

自由化だとかなんだとかの圧力で責められるのもこのためだ。もし日本が極貧国だったら、或いは一人あたりのGDPが今の半分か三分の一以下だったら、関税障壁なんて言いがかりをつけてくる国はいない。

そして日本の実力は75円なんて無いんだから固定相場でせいぜい1ドル200円にすればいい。

どうするか、円ベースの給与水準を半分にすればいい。最大の障壁はなにか。住宅価格だ。これがフィクティシアスなんだね。親や祖父が田舎の田んぼの泥の中をはいずりまわっていた連中が皆持家だとか、マンションを買う。

給与に見合って土地の値段がこれまたフィクティシアスなんだね。いわば日本は土地本位制度の資本主義なんだね。

だから給与を半分にするとローンを組んでいた連中も困るが、それよりも金融機関が軒並み倒れる。

三すくみだか四すくみだか知らないが、そういうわけでにっちもさっちもいかないフィクションの上に暮らしているわけ。

ガラガラポンとかシャッフルというが、まずこのすくみ状態に麻酔なしの外科手術をしないことにどう仕様もないのではないか。

これが一つの極点、むかし資本主義が成長期にはこういう荒療治が行われていたらしい。いまはすぐに馬鹿の一つ覚えでセーフティネットなんていうからジンセンとして手をこまねいているだけだ。

もっともこれは一つの極点とは言い条、考慮しなければいけないことだ。


シャッフル:極点を探る2

2012-02-05 14:59:45 | 社会・経済

シャッフルとは極点全部を視野に入れて政策をたてることである。ガラガラポンだな。一極点ならガラガラポンは必要ない。順番に一列に並べなおすだけだ。幾何学でも99角形もあるし、多面体もある。

現実の経済、政治、社会では極点の数は無数にある。そこをそれ、器用にさばいて四つか五つにグループ化すると手ごろなものになるわけだ。

現実の世界は無数の虚構(フィクション)から成り立っている。為替レートなんてのもそうだよ。変動相場制だから現実を反映しているなんて寝言を言ってはいけない。虚構をもっとも愛用するのは数学だ。ゼロなんて現実にはない。マイナスと言う現実もない。虚数もない。しかし、そういう虚構をあるかのように(as if)仮定すると面白いほど役に立つということにすぎない。

変動相場制といっても現実に何十年も変動相場制の中にいるから、なんか別のことのように感じるヤカラが多いであろう。昔は、1970年代までは(戦後しばらくから)1ドル360円で固定していたわけだ。固定相場制にたいして市場に任せると言うので変動相場制というわけだが。

今のチャイナが固定相場制だ。極めて狭い範囲で変動させるから固定相場じゃないと彼らは強弁しているが。チャイナ経済が崩れそうで崩れないのは、非現実的な元安の固定相場に支えられてるからである。だから経済評論家がいくらチャイナ経済は崩壊するといっても崩壊しない。

いま、固定相場の360円に戻してごらん。トヨタの車はアメリカで値段が四分の一になる。チャイナをつぶすには固定相場を放棄させるのが一番早道である。