そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

振興銀行の破綻

2010-09-11 | 政治と金

日本振興銀行が破たんした。04年4月に発足して僅か6年ほどである。中小銀行への融資を目的に、小泉内閣時代に竹中平蔵の盟友たちによって作られた銀行である。当時竹中平蔵は金融大臣であり、金融庁顧問であった木村剛が振興銀行を設立した。国家権力をバックに立ち 上げたNipponshinkobuilding銀行である。

無担保の中小企業へ融資するのであるが、金利は8~15%という高さである。結局は不良企業だけが融資を受けることになるが、当然無担保のまま倒産する企業が多く出る。09年ごろ大手商工ローンSFCGからの債権が不良債権となったことも大きな打撃となったようである。当座預金などを持たず定期預金が主体であるため、市場への影響は少ないものと思われる。

これに似ているのが、新銀行東京である。石原慎太郎知事が強引にたち上げた銀行である。同じく無担保の中小企業へに融資を行っていたが、東京都が懸命に融資をして経営改善を図っているが、破綻寸前である。

振興銀行の破たんに関して自見金融担当大臣は、竹中平蔵には道義的責任があると発言している。竹中はこの件に関しては、ノーコメントとしている。いつもは責任逃れに饒舌な男であるが、責任を感じているのかもしれない。適用されることなどないと思われていた、1000万円は保障するとするペイオフの初めての対象になる破たんである。

権力を傘に立ち上げた、理論先行の銀行である。経済学には門外漢であるが、竹中の経済論理は常時バブル状態でなければ成り立たないものばかりである。インフレを作り上げる理屈とも思える。効率主体の人がどうして働くのかという視点が欠落した経済論理は、これからもこうした失敗を繰り返すのかもしれない。

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