そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

これまでなかったのか その2

2010-09-23 | 政治と金

これまで何度も政治家の不正事件が明るみに出て、その度政治家は無罪を訴えてきた。多くの国民は、悪代官をやっつける“黄門様”の気分になって検察に喝さいの拍手を送ったものである。

今回我々は、検察の描いた犯罪構図が崩れるようだと、証拠を作成してまで立件するという特捜の姿勢を知ることになった。こんなことは初めてと思いたいが、これまで逮捕されて、すんなり事実関係を認めた政治家は私の知る限りいない。今回の特捜の行ったことを見ると、政治家の言い分にも正しいことがあるのかもしれないと疑ってしまう。

犯罪意識がなかった田中角栄や佐藤孝行の時代はともかくとして、実に多くの疑義が浮かんでくる。中村喜四郎は今でも、マスコミを遠ざけて政治活動を行っている。中村は未だに検察とマスコミに犯罪は創作されたと思っている。

藤波孝生は党内抗争のあおりを食ったのでないかとか、いまだに事件性そのものを否定する人たちが数多くいる。有罪確定の記者会見で温厚な藤波が、かなりいやみ事、恨み事を言っていた記憶がある。少なくとも藤波自身は犯罪の意識がないままこの世を去っている。

最近では、どう見ても小沢一郎の政治資金の問題である。これだけ何度も事情徴収されながらも、立件できないおかしな事件である。当初の小沢の、西松建設などの贈収賄は全く影をひそめてしまった。収監された石川知裕犯罪も、単なる不実記載という微罪でしかない。しかも相当年月を経た後のことである。検察がやっと、石川を立件できたという感がぬぐえない。

鈴木宗男に関しては、やまりんの贈収賄事件は一旦見送られた後、数年経ってからの立件である。鈴木宗男に関しては、10件近い犯罪が持ち上がっていたが(正確には検察がリークしていた)、結局2件のみの実刑判決で終わった。北方領土やアフリカなどを巡る疑惑はそのままである。検察リークで、鈴木の悪罵を装飾したに過ぎない。国策捜査という新語を佐藤優るとともに生んだ。

多くの国民は犯罪を白日の下に引き出す検察に期待を持ち信頼を寄せていた。それが今回の事件で全くひっくり返ってしまった。上司に報告がされたらしいが、単なる個人の問題ではないようである。更には、同業者になる最高検察による逮捕劇も何処まで明らかにされるのか、大いに疑問のあるところである。

コメント (2)
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