自民・公明の両党と日本維新の会は20日、修正案で合意し、与党は26日にも法案を衆院通過させる方針を固めた。これによって、特定秘密保護法の今国会での成立はほぼ確実となった。
かつて小渕内閣の時に、日の丸と君が代を国旗国歌と決めたが、何も強制されることはないと言って、法案は通った。然し程なくしてあちこちの、右翼の首長たちは教員などに、君が代の斉唱などを強制した。
法律は出来上がると一人歩きするものである。当然である。法文は運用の仔細まで及ぶことがないからである。今国家に出来上がりそうな、秘密保護法案であるが、警察官僚によって作成された法案である。
恣意的な力が働くことははっきりしている。安倍晋三と中川昭一などが、NHKに直接押しかけて従軍慰安婦問題について、横槍を入れた経緯がある。NHKは『自発的』に報道内容を変更した。
今回の、秘密保護法についても、NHKの報道は国会の賛成政党の取引の報道しかやらない。反対集会やジャーナリストたちの反対集会などは、報道することがない。
特に、安倍政権に心酔していると思われる、大越キャスターの報道は極端である。つまり、報道の側はこうした法律が出来上がることで、萎縮して権力側に擦り寄ることになるのである。
権力側は、今回の安倍政権のように全く理解していないし、歴史的な経緯にも無知な、森大臣を充ててそんなことはしませんよ・、というたぐいの繰り返しである。当選間もない女性の少子化大臣に担当させたのは、こうした意味がある。
法案が通ってしまうと、この大臣の首を捻り捻り答弁していた内容など吹き飛んでしまう。
情報開示は民主主義の根幹である。この国は秘密の多い国家になってしまう。まるで北朝鮮や中国のような、先軍国家の道を歩んでいるように思えてならない。