天安門広場での、ウイグル人と思われる車の炎上は、中国当局の事件の隠ぺいで詳細が良く解らない。アメリカは独自の調査をするとまで発表したが、また誰かの電話を盗聴するのかもしれない。
昨日は、山西省の省都太原市の共産党委員会ビル前で、連続爆発事件があり、1人が死亡、8人が重軽傷を負った。小爆弾のようであったが、7分間も爆発が続いていた。思いつきや一時的なものと思われない。
共産党員の腐敗を取り締まる党中央規律検査委員会の調査チームが視察に入ったばかりであるが、何の結論もなかったようで、炭鉱などで利権を得ている者が仕組んだものである可能性がつよい。
11月9日から、第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)が始まる。どちらものこれを狙ったものと思われる。中国人は、メンツを重んじる民族である。(漢族であるが)政府の報道官の、記者団への対応にも焦りが感じられる。
チベットでは、恒常的に焼身自殺者が出ている。ウイグルともども、経済発展でこうした地域の民族も宗教も、置いて行かれたばかりでなく、資源の収奪が行われている。
中国は、共産党の一党独裁体制である。共産党の無謬主義は、日本の官僚も同じであるが、比較しようがないほど権力が集中している。日本の官僚と違って、政治も司法も経済や軍隊までも、掌握する権力集団である。
中国の建国時には、こうした事態は全く予測せず、共産党=人民の味方=正義という理念が定着した。結果として、この国は政治の検証システムも、国民が参加する制度も導入することがなかったのである。
弱者の政党であったはずが、経済発展の成功が、全く正反対への道を歩むことになったのである。役人の汚職と、抑圧された民族の反発と、地域間・職業間格差と、環境汚染などが背景になり、こうしたことが頻繁に起きることになるだろう。