そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

北朝鮮の木造船の船員を人道的に扱い、身柄は政治的に利用せよ

2017-12-09 | 朝鮮半島
北朝鮮の木造船が漂着した松前町の無人島・松前小島で、漁業関連施設の備品などがなくなり、施設が破壊された事件で、道警は今日(9日)、窃盗の疑いで北朝鮮籍と自称する、船長のカン・ミョンハク容疑者と、59歳と32歳の船員の男2人を逮捕した。ほかの船員6人は海保が入国管理局に引き渡した。体調を崩している一人は、札幌の病院に搬送入院している。道警は船長らから任意で事情聴取していたが、昨日木造船で逃走を図ったため、逮捕に踏み切ったとのことである。盗まれたりしたもんは合計で、800万円を超えるようである。弁済能力があるとは思えない。
逮捕の際、彼らは激しく抵抗していた。そりゃそうだろ、国内では逮捕されれると微罪でも平気で死刑になるからである。又彼らは、日本に長期間拘束されたことで、帰国後はスパイ扱いされる可能性があり、家族ともども葬られる可能性を案じているものと思われる。
彼らが漁民かどうかは詳細は不明であるが、少なくとも軍人や工作員とは思えない。彼らを窃盗や器物破損の容疑で調べるのは当然のことではあるが、身柄をぜひとも人道的に扱ってもらいたい。彼らには人権があることを知らせる意味での、聞き取り調査をするべきである。
彼らは国策で、せいぜい沿岸漁業程度しかできない小さな木造船で、国策として食糧確保のために日本の排他的領域の、冬の荒海に鐘や太鼓で鼓舞され送り出されたのである。そして多くの船が難破し、多分大量の人命が海に消えたのであろう。せめて生き残った彼らには、新潟に漂着した人たちも含め、丁寧に人道的な扱いをするべきである。
その上で、彼らを政治的に利用するべきである。北朝鮮と交渉と言うより、話し合いの場に引き出すために、彼らの存在を十分に活用するべきである。核開発とミサイル発射と、何の貯蔵整備や機器もない、いわば19世紀の木造船で食べ物を漁りに海へ放り出させる矛盾は内外に知らしめるべきでもある。
今年殺害された金正恩の兄の金正男が、偽名と偽パスポートで日本に入国した時に、拘束しながらも拉致被害者たちの声を切り捨てた田中真紀子の一声で、何のお咎めなしで国外追放した苦い経緯が日本にある。こうした格好の材料を交渉に利用しない手はない。
北朝鮮はアメリカ非難一辺倒の外交である。アメリカのポチ化一辺倒の安倍信三と真逆である。日本との交渉の場を提案するのにはいい材料である。金正恩が自国民の漁民を切り捨てるのであれば、それこそ国際的な立場はさらに苦しくなるだろう。交渉の糸口へ手順や関係国の介在などいろんな形での利用方法はあると思われる。
安倍晋三にそのよな度量はないことは解っているが、逮捕や拘束や保護した人たちは人道的に扱い、身柄の処方は政治的判断をするべきである。
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