本ブログの3月31日に、ドキュメンタリー映画「靖国(YASUKUNI)」について書いた。http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20080331
その結びで、日本はこうしたことに無頓着になっている、マスコミでは取り上げられないようなことを書いたが、結構な騒ぎになってくれてひと安心している。新聞などでも取り上げるようになった。先日は、サンデープロジェクトもトップに取り上げた。
右翼の街宣車による恐怖に、一般の映画館は恐れおののき上映を撤退していた。しかし、目ざとくこの話題性に目をつけた映画館などが、上映に踏み切るようである。北海道でも、上映を宣言する映画館も出てきた。
それにしても、これほどの騒ぎになって一番困っているのは、稲田朋美議員ではないだろうか。このいい加減な議員は、当初の発言を修正し始めている。この、北陸出身の議員は、純然たる復古的国粋主義者である。
「靖国」と聞いて、更に監督が中国人と知って、大騒ぎしたのだろう。試写会を要求するくらいだから、当然内容も確認していないようだ。先の、サンデープロジェクトでは出席を要請されても、断ったようである。
言論弾圧、表現の自由を阻害するものではないとしながらも、右翼をバックにした威圧行為を喚起する言動は、彼女のその後の修正発言とは裏腹に、翼賛会的行動であることには間違いがない。
この映画は、解説や映画を見た人の話などによると、ナレーションがほとんどないようである。8月15日に起きる異常な参拝などの騒ぎを映し、その後「靖国刀」を、黙々と作る刀匠の姿を淡々と流しているだけのようである。
見ようによっては、右の人とも左の人も不満を抱く内容であると、加藤紘一氏は解説していた。稲田議員が、先入観で大騒ぎをして偏向的な内容によるためと問題視したのはなんだったのだろう。
いずれにせよ、この映画が話題性を振りまいたことは歓迎すべきである。忘れ易い日本人は、格好の話題であろう。