詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

1(永遠はなにも言わない)

2018-06-01 00:00:00 | 嵯峨信之/動詞
嵯峨信之『開かれる日、閉ざされる日』(1980)を読む。



1(永遠はなにも言わない)

 エピローグの二行。

永遠はなにも言わない
ただ時の鐘をつるしているだけだ

 「永遠」と「時」が対比される。「鐘」は時を知らせる。
 永遠が何も言わないなら、「時(瞬間)」から何かを聞きとるしかない。「時」は何を語っているか。
 聞きとったものを「いま」に限定するのか、「永遠」へとつなげていくのか。
 このとき「言う」という動詞は、「時(いま)」から詩人に手渡される。
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