13 道標
「逃げ出す」という動詞と「閉ざされている(閉ざす)」という動詞が、向き合っている。「逃げ出す」ことを考えたとき「閉ざされている(閉ざす)」という動詞が浮かび上がった。
その「関係」こそが「道標」なのかもしれない
「つつ立つている」は「行く場所(逃げる道)」がないからであるが、「つつ立つている」の「つつ」に目を剥けると、少し違ったものもみえる。「突き立てる」その「つく」には「ここを激しく刻印」する力が働いている。
自分自身を道標に「する」のだ。
これは「目的地」ではなく「出発点」としての道標だ。
ぼくは逃げ出そうとしたが
廊下の戸という戸は固く閉ざされている
「逃げ出す」という動詞と「閉ざされている(閉ざす)」という動詞が、向き合っている。「逃げ出す」ことを考えたとき「閉ざされている(閉ざす)」という動詞が浮かび上がった。
その「関係」こそが「道標」なのかもしれない
硬直したぼくの肉体がつつ立つている
「つつ立つている」は「行く場所(逃げる道)」がないからであるが、「つつ立つている」の「つつ」に目を剥けると、少し違ったものもみえる。「突き立てる」その「つく」には「ここを激しく刻印」する力が働いている。
自分自身を道標に「する」のだ。
これは「目的地」ではなく「出発点」としての道標だ。