23 二つの歌
「愛とどこの川にながしても」と始まるこの作品には「ながす/ながれる」「通る」「すぎる」「行く」という動詞が繰り返される。その結果「つく」(ながれつく/燃えつく)ということにもなる。ふたつの「つく」は意味は違うが。
この連には、そうした動きの別な姿が書かれている。
「残る」という動詞が出てくる。「跡」という名詞と一緒に出てくる。「跡」が「残る」。
それは必ずしも動詞が直接的に動いた場にだけ「残る」のではない。
誰かが通った跡は地上に、火の燃えた跡として残るだけではない。その名残のようなものが空にも反映している。この「跡が残る」は「跡がつく」ともいえる。「跡がついている」。
ある動きの反映が、別のものにも「残る」。ときには「残す」という働きかけもあるだろう。それが愛というものだ。
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誰が通つた跡だろう
火で燃えつきて
空だけが白く残つていて
「愛とどこの川にながしても」と始まるこの作品には「ながす/ながれる」「通る」「すぎる」「行く」という動詞が繰り返される。その結果「つく」(ながれつく/燃えつく)ということにもなる。ふたつの「つく」は意味は違うが。
この連には、そうした動きの別な姿が書かれている。
「残る」という動詞が出てくる。「跡」という名詞と一緒に出てくる。「跡」が「残る」。
それは必ずしも動詞が直接的に動いた場にだけ「残る」のではない。
誰かが通った跡は地上に、火の燃えた跡として残るだけではない。その名残のようなものが空にも反映している。この「跡が残る」は「跡がつく」ともいえる。「跡がついている」。
ある動きの反映が、別のものにも「残る」。ときには「残す」という働きかけもあるだろう。それが愛というものだ。
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嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で詩を書いています。
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