BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ダーウィンズゲーム 第82話 感想: 戻ってみたら5年後の渋谷ですか!

2020-03-02 12:36:51 | ダーウィンズゲーム
原作は未読だったのだけど、第7話『圧砕』まで見て、あれ、これ、もしかして面白い?と思って、原作に当たってみた。

そしたらサクサクと読めて、最新話(82話)まで一応フォローしたのだけど。

うん、これ、面白い。

ストレスなく読めて楽しめるエンタメの良作!って感じ。

いい意味で、昔ながらのマンガらしい元気・楽観主義があり、同時に、今どきの多様なコンテントの流行りが、それほど無理なく「てんこ盛り」になっていること。

なんていうか、コードギアスから厨二色を抜いて平行世界要素を入れた国盗りゲーム、という感じかな。

まぁ、そこまで脱色すると、今どきの物語はたいてい当てはまっちゃうのだけどw


ともあれ、思いつくままに、そういう原作全体の特徴を挙げていくと、

主人公のスドウカナメ(須藤要)は、今風の「やるときはやる悩める俺強ぇ!」系。

慎重かつ面倒見のよい兄貴気質のところもあるので、物語が進むうちに、どんどん周りを率いるリーダーとして台頭していく。

もっとも、半分くらいは、周りの人びとが(それこそゲームマスターも含めて)カナメの将来性に一目置き、むしろ、向こうの方から彼の下に集ってくるというノリなのだけど。

このあたりが、厨二病じゃないルルーシュといいたくなるところw

もちろん、転送で敵の怪獣?が突如として眼前に現れるところは、もちろん『GANZ』。

ともあれ、特に物語が進むにつれて、カナメによるクラン(=ギルド)間の調停が次々となされていくため、途中から、ルルーシュ的な「国盗り」ゲームの様相が増していく。

まぁ、このへんは、連載掲載誌に「チャンピオン」という名がつくことからもわかるように、単純に、ヤンキー同士のチーム抗争という側面もあるのだけどw

でも、もしかしたら、最近のはやりからすると、チャンピオン的なマイルド・ヤンキーなトーンが主人公キャラとしてメジャーじゃないのか?とも思えてきた。

あと目についたのは、年長者や実力上位者の中から、むしろ、カナメの潜在能力を引き出すことに面白みを抱いてしまい、積極的に助力を申し出るくらいものが続いてしまうこと。

このあたりは、『ダンまち』のベルくんみたい。

これも物語が進むうちに明らかにされるのだけど、どうやらこのダーウィンズゲームは、然るべき敵の襲来に備えて実力者による抵抗勢力を自発的に組織するためのものだったらしい。

その流れの中で、カナメは、統率者としての「王」の候補者になっていく。

つまり、ベルくんみたいに「英雄」となることが運命づけられた主人公。

それでいて、カナメ個人の攻撃能力は、武器をその場で創造する異能である『火神槌(ヒノカグツチ)』によって、ほとんどワンマン・アーミーのような突破力をもつことになる。

このあたりは、『ありふれた職業で世界最強』のハジメのようなものw

なにしろ、都合よくどんな武器でも作れてしまうから、一種の錬金術士だよね。

でも多分、その「創造」能力は、この先、もっと巨大なもの、あるいは想像を超えたものの創造にも発揮されることになるのだと思う。


で、そんなカナメを取り巻く環境がどんどん広まっていく中で、突然、というか、実際にはタイミングよく、異なる平行世界で、似たようなダーウィンズゲームに取り組んでいる者たちと接触、交戦し、最後には、そちらの世界に転移してしまう。

さらに、これもまたお約束ではあるけれど、当然のごとく、その平行世界から元いた世界に戻るとすでに世界=シブヤは破壊しつくされ、さらに、時間ははるかに進んでいて、5年後の世界になっていた(←イマココ)、ということになる。

だから、この先の展開としては、多分、カナメは、平行世界の能力者たちとも協力して、この全ての並行世界の収束点?としての「災厄」の排除に乗り出す、ということになるのだろう。

ただ、これもまた、今風の話らしく、時間軸は、平行世界を減ることで、前後しているようで、他の世界では、カナメたちの世界を襲ったシブヤ崩壊の惨劇は、はるか太古の歴史として語り継がれているものだったりする。

だから、正しく平行世界を含む物語のあり方として、現在と未来、過去が相互に入り組むような世界観といえばいいか。


・・・ということで、これ、結構、フツーに面白いw

まだ全体を通しで読んだだけなので、細部でいろいろ見落としているところもあるだろうけど、それでも、物語の展開がバランスよく考えられている、と感じる。

そもそも、物語のはじめから、人間が転送されるなんて不可解なことが起こっているから、ダーウィンズゲームのアプリが、超常のオーバーテクノロジーであることは自明なのだけれど。

それを最初の間は、その「異常さ」に読者も慣れさせるという点で、カナメたちプレイヤーに普通にゲーム攻略をさせていく。

で、そのゲーム攻略に一定の理解が、作中人物も読者もともに得られた、と思えたあたりから、ゲーム攻略自体は脇において、とっととゲームそのものの謎に挑もうとするわけで。

その展開の速さがいい。

このあたりは、ほんと、コードギアスっぽい。

敵と思っていたものが容易に味方になるし、その人たちも含めて次のステージに向かうということ。

あと、ゲームマスターもどうやら中ボスに過ぎないというのも、早々に明かされて、となると、このダーウィンズゲームの開催自体、ゲームマスターによる「やがてくる災厄」に対する抵抗策の一環だった、ということもわかって。

必要悪による屍の上で、「さらなる巨悪?」に備える、という展開。

このあたりは、『進撃の巨人』に近くて、二転三転は当たり前、という感じ。


・・・というわけで、『ダーウィンズゲーム』、思っていた以上に面白いので、これは、できれば、アニメの方も長く続けてもらえるといいのだけど。

ただ、原作でもわりと重要な役割を担っている刑事のおっさんが、アニメ版ではまったく登場していないので、多分、今回アニメ化されただけで続きはないのだろうな、とは思っている。

実際、刑事の部分は、さしあたって、なくても物語は流れるし、実際、そのほうが展開もスピーディになるのは事実。

ただ、後々、刑事、あるいは警察という司法機関の関わりは、この物語が「異世界?からの侵略者からの地球の防衛」というフェーズになったときに、物語を前進させるためには必要なものである。

だから、それが端折られているということは、この先のアニメの展開は推して知るべし、ってことなんだろうね。。。


まぁ、個人的には、あれ、これ、異世界に行っちゃったら、きっと戻った時、ウラシマ効果が発動しているよね?と思っていたら、そのままの展開になったので、そのわかりやすさにちょっとうれしくなっていたのだけど。

もっとも5年後、というのは微妙なところで。

以前は年下だった幼女キャラが、勝ち気で実行力も備えた少女キャラに転じている、というくらいの時間の流れで。

そのあたりも含めて、ストレス少なく、読みやすい物語であることはまちがいない。

ということで、連載の続きも楽しみ。


でもね、とにかく、よくも悪くも、今どきの面白さがてんこ盛り。

となると、次に気になるのは、終盤に向けて、どうこの「今風」な要素の山を畳み込むか、というところだよね。

その結果で作品の評価も割れるはず。

ともあれ、こういった感じで、安心して読める物語なので、結構、オススメw

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映像研には手を出すな! 第9話 『コメットAを目指せ!』 感想: 新章はエヴァンゲリオンへのオマージュ?

2020-03-02 12:13:38 | 映像研
前回で「ロボ研」提供の「カニ編」が終わったので、今回から新章に突入。

とはいえ、いきなり浅草・金森・水崎の三人がどこか街なかを歩いている場面で始まったので、てっきりロケハンでどこかに遠出でもしたのかな、と思ったら、実は、地元「芝浜
」の街だった。

で、中をすっ飛ばすと、その「芝浜」を舞台にした「ご当地アニメ」を作って、それを「コメットA」なるコミケのような展示会で売ろう!という流れになった。

とはいえ、浅草氏の考えることだから、街を舞台に、とか、言っても人情ものが採用されるわけもなく、どうやら、UFOの襲来に備える芝浜という展開のようw

で、そのUFOを迎え撃つ芝浜の姿って、もう、街が基本、迎撃システムと一体化した武装基地のようなものになるので、これ、エヴァの第3新東京市か、ファフナーの竜宮島か、って感じw

って思って気がついたのだけど、映像研のつくるショートアニメって、基本的に、過去の名作へのオマージュになっているのかな?

最初の、戦車と女子が戦ったやつは、宮崎駿、ないしはジブリアニメ。

次の、ロボ研のものは、ガンダム。

で、今回、基地と化した都市、ということで、エヴァンゲリオン、かなと?

もちろん、エヴァにはUFOは出てこないけど・・・、あ、でも、使徒ってなかばUFOのみたいなものだっけ?

エヴァそのものが、ウルトラマンとかセブンとか、円谷プロの特撮モノへのオマージュから成り立っているわけだし。

その意味では、使徒はUFOのようなもの。

となると、やっぱり、映像研の第3作は、エヴァンゲリオンへのオマージュ、ということになりそうだね。

そこは楽しみ。

こんどは、どんな「部外者」が映像研に関わるようになるのか?


それにしても、金森氏。

子どもの頃の経験がもとになって、あの一見すると守銭奴のような現実主義者的な性格が生み出されたってことね。

これで、なんだかんだいって、映像研3人の生い立ちはすべて語られてたわけで。

今回は、芝浜の町興しの側面もあるから、金森氏のプロデューサー業にも焦点が当てられるようになるのかな。

でも、やっぱり映像研だから、映像の凄さで推してほしいとは思うのだけどw

ということで、続きが楽しみ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鬼滅の刃 第196話 『私は』 感想:人間に戻る?禰豆子、死を迎える?無惨

2020-03-02 11:55:15 | 鬼滅の刃
うーん、ここに来て、珠世さんがまるで神のよう。

彼女が作った薬で、禰豆子はどうやら本格的に人間にもどったみたいだし。

彼女が作った薬で、無惨は細胞分裂による逃亡もできず、どうやら(念願の?)本格的な死を迎えようとしている。

珠世さんは、ゲームマスターのように盤上の駒を整然と支配している。


しかし、これ、どうなるのだろう?

禰豆子と無惨の身体の変化が、別々のときに起こっていれば、禰豆子、よかったね、人間に戻れて、とか、無惨さま、とうとう最期を迎えるかぁ、ザマァー、とか言えるのだけど。

でも、2つの動きが、同時並行で生じている、というのは・・・。

いや、マジで、これ、なんらかのシャッフルが起きるという前兆なのか?

無惨が、禰豆子の身体を奪い、禰豆子が、新たな無惨となるのか?

それとも、無惨は見事に退治されるけど、むしろ、炭治郎の鬼化が止まらず、彼が新たなラスボスとなるのか?

その場合、人間に戻った禰豆子が、今度は鬼殺隊に入隊するという流れなのか?

それとも、全て丸く収まって、つまり、禰豆子は人間に戻り、無惨は成敗され、炭治郎はなんとか人間として生きながらえることができて、どうどう完結!ってこと?

いやー、最後の予定調和な結末はさすがに、このグロが当たり前の物語ではありえないと思うのだよね。

となると、禰豆子と炭治郎の位置づけが入れ替わる、ということなのかなぁ。。。


だいたい、柱がみな瀕死の重傷状態なのだから、そもそも鬼殺隊の再建からしてかんたんではないし。

しかも、今の「柱たち」にも、最後の輝きがありそうな気もするから。

下手をすると、愈史郎から、鬼化のカンフル剤みたいなものを打たれて、各自、腕や足を欠損しているけれど、それを鬼化で一時的に再生して無惨に戦いを挑むとかしそうな気がする。

で、無惨とともに太陽の日を浴びて消滅する道。

でないと、岩、風、水、蛇、の柱が4人も、満身創痍ながらも生き残っている理由が見当たらなくて。

もう一度、最後の見せ場が、彼らにも用意されているのではないかと。

で、善逸たちが、その意志をついで、新たな鬼殺隊の柱になっていく流れ・・・かな。

でも、その場合は、やっぱり鬼が必要で。

あー、でもそうなると、やっぱり、炭治郎の鬼化なのかなぁ。

で、その場合、厄介なのは、「日の呼吸」の奥義も、鬼と化した炭治郎が身につけている、ということで。

鬼殺隊からすると、そんな鬼化した炭治郎は、マジで「詰み」だから。


うーん、とにかく、今回は、珠世さんの執念が全開!って感じだった。

果たして、無惨の巻き返しのターンはあるのか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぼくたちは勉強ができない 第149話 『泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ⑧』 感想: え?マジでうるかエンドなの?さすがに安易すぎない?

2020-03-02 11:24:39 | ぼく勉
いやー、何のひねりもないうるかエンドだったね。

まぁ、『ぼく勉』は、ラブコメというよりもスラップスティックで、特に、誰が成幸と選ばれるかどうかとか、真面目に考えてもしかたがないので、どうでもいいといえばどうでもいいとは思うのだけど。。。

しかし、これは、いくらなんでも、安易な決着だよな?

だって、文系とか理系とか先輩とか先生とかと出会う、ずっと前に、うるかを選ぶ理由が決まっていた、ということでしょ?

それが、中盤で過去話の一つとして紹介されていれば、まだ納得はできるけど、でも、この終盤の土壇場で描いたもので、物語全体の決着がそのままついてしまうのっって。。。

いや、これ、全てをなかったことにする「機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)」のまんまじゃん!

うーん、さすがにこれはないわー。

というか、こうなると、アニメの最終回で、無理矢理うるかエンドを突っ込んできたのは、この原作の方の「無茶振り」を、しかし、すでに結論が出されているから、という理由で、有無も言わさずに、読者に納得させるための措置だった、ってことだね。

いやー、乱暴だなぁ。

てか、作者、バカだよね。

これまでの物語、全否定なんだから。

ホント、『五等分の花嫁』の春場ねぎ同様、読者を置いてけぼりにしての、作者だけがほくそ笑む安直エンド。

ないわー、これはないわー。


それにしても、この、とにかく最も昔に出会った子(典型は幼馴染)を、勝手に自分を支えた「運命の子」に変換して、その娘だけの「一択」に絞り込まなくちゃいけないような、なんか変な病気に、今のラブコメ?マンガ家は、皆感染しちゃってるのかね?

ほんと、これ、一種の病気だよね?ウイルスだよ。

しかも、『ぼく勉』にしても『五等分』にしても、連載途中で、各キャラの人気投票とかして、ヒロインレースの賭場をさんざん盛り上げておきながら、最後は、人気上位に勝利をもたらさずに、作者の勝手で、秘密兵器「運命の過去話」を入れて、作者推しの娘をあてがうわけでしょ?

マジ、ありえないよ。


正直なところ、『ぼく勉』については、物語の細部やキャラクターの心情といったところに『五等分』ほどには関心を寄せていないから、あー、うるかエンドなの?そりゃないわー、荒れるわー、くらいにしか思わないけど。

でも、関心が薄い分、かえって、構成の破綻、というか、物語がクソであったことがよくわかってしまう。

読者をバカにするのも大概にしろ。

作中キャラの心情を粗雑に扱うのも大概にしろ。

心情の機微を描けないようなら、ラブコメになんて手を出すな。

筒井大志と春場ねぎの二人には、マジでこう言いたい。

キャラクターも物語も、あんたたち作者ひとりの都合で好き勝手できるものじゃないんだよ。

てか、お前ら、セカイ系に毒されすぎ。

「運命の子」を愛しすぎ、マジでキモい。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする