BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 完結総評5: コントロールしやすかったヒロイン、それが五月!

2020-03-17 14:45:34 | 五等分の花嫁
五月のキャラクターブックの中で、作者が「五月はコントロールしやすい」と発言していたのだけど、

なるほどなぁ、と思う一方、

ひどい話だなぁ、とも思う。

というか、そもそもキャラクターについて、そういうコメント、普通、公開するかな? とも思って、やっぱり、この作者、なんだかなかぁ、と思ってしまった。

どんどん株が下がっていくばかりなのだけど。

いや、ただ作者の株が下がるだけならいいけど、そうすると、この先、あまり実りある「再起動」なんて期待できそうもないので、ひたすら冷めていく感じ。

しかし、そうなると、マジな話、あれこれ、この先の展開はどうなるのだろう、と考えながら読んできた人たちは、完全に肩透かしを食らったってことになる。

夢オチかどうか、とか検討するなんて、事実上、無意味だよ、と、作者自身から言われたようなもの。

なにしろ、五月は、ただコントロールしやすいヒロインだったんです、と言えてしまうくらい、もう作者自身が突き放した物語になってしまっているのだから。

要するに、五月って、物語を進めるための、いわばパベットとしてあっただけで、それがたまたま五つ子と同じ顔をしていただけ、ということでしょ?

それが、五つ子の一人ではなく、友だちキャラの一人くらいだったら、そういう一つ格下のキャラを配置して、その人に狂言回しをしてもらってもいいとは思うけど、

仮にも『五等分の~』というタイトルを付けながら、そのうちの一人は、実は、最初から本戦には関係ない便利要員でした、みたいなことをいわれてもなぁ。

だって、恋愛ゲーム、というか花嫁レースのカマセですらない、ということで。

だったら、少なくとも最後の最後で、五月が風太郎に対する恋心に気づいた、なんて描写、わざわざ入れるなよ、と思ってしまう。

残酷だよ、キャラに対して。

いや、正確に言えば、五月推しだった読者に対して、その発言はあまりも残酷だから、さすがに公式には発言を控えろよ、ということかな。

別に、五月推しということではなかったけれど、物語の流れからすれば、五月が花嫁になるのは結構自然な流れだと思っていただけに、その感情すらマニピュレートされていた、というのは素朴にショックだった。

だって、零奈に扮したところとかも、マジで、作者が都合よく使っただけ、ということでしょ。

ということは、四葉に感じる天然の邪悪さは、実は作者の邪悪さが無意識のうちに投影されていた、ということになるし。

うーん、これは応えるな。

なぜなら、そもそもあのイキった四葉とか、風太郎にあれこれ隠したままの四葉とかについても、本心から何の問題もないと思っているにちがいないから。

いやー、やられた。

さすがに、ストーリーテリングの部分で、そんなバイアスがかかっているとは思わなかった。

完結後、ずっと思っていたのは、四葉を花嫁にするなら、せめて、誰もがぐうの音も出ないほどに納得できるくらい、四葉が、五月はもとより、一花や二乃や三玖よりも「いい子」なのだと思えるエピソードを描いておいてくれよ、と言いたかったことなのだけど、そもそも、そんな「不足」を作者が感じていないのだから、もはや取り付く島もない。

書くにしてもまたの機会にしたいけど、四葉って、完結したところまでの内容でいけば、普通に「ビッチ」と呼ばれても仕方ない、嫌なキャラになってしまったと思うのだけど。

まぁ、それはいいか。

ともあれ、五月はコントロールしやすかったのか。

いやはやホントに不憫なキャラクターだ。

しかし、こうなると、読者の側からすると、「五つ子」という、いわば5人のクローンのヒロインたち、という設定にだいぶ騙されていた、というのが真相だね。

読者の側で、「幸せも五等分」といっていたことから、五月にも勝手に下駄を履かせて、あれこれ期待値を高めてしまった、ということだな。

これが最初から5人バラバラの、特に血縁もないキャラだったら、もう少し自由に見れていたのかもしれない。

であれば、こんなに終了後、嫌な感じもしなかったのかも。

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