風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

きれい好きな人たちへの勝手な思い込み

2005年12月02日 | チンゲル亭裏日記

UBの大人たちは、とてもおしゃれです。
黒いウールのコートを塵一つつけないで着ています。
家ではどうして管理しているのか、覗きに行きたいくらいです。

街のあちこちでは、靴の汚れを拭いているのを見かけます。
その紙をャC捨てするのはいただけないのだけれど。。。

白い服はあくまで白く輝くようにしみ一つ無く着ている。
こんなに、埃っぽく汚れやすい街を歩いているのに。

知人のうちに時々聡怩ノ来る女性。街を歩く人たち。週に1回会う子どもたち。すれ違う紳士たち。みんな、パリッとしています。

ゲルでの水の無い生活を祖先に持つ人たちが、都市生活をするようになって、どのように影響を受けて、何を学んでこのような生活をするようになったのか。

いや、彼らは変わったのではないのかもしれません。
ゲルの牧民さんの生活を見ると一見不潔そうに見えるのですが、与えられた環境の中で必要な清潔感を持って生活しています。
裾が長く、袖の長いデールは寒さに対抗するもので命に直結しています。その衣装で作業をする様子は、袖や裾が邪魔をしてだらしなく見えたりするのです。
そして、そのまま土の上に座ったり、眠ったり、家の中で眠るときは鰍ッ布団になったり。これは、作業着であって衣装ではないのです。
そしてひとたび、晴れの場面では、思いっきり派手な色のデールに着替えて飛び切りのおしゃれをする。
顔は、日焼けで真っ黒ですが、決して汚れているのではなくて寒さでほっぺが変色していたりして一見不潔に見えます。
ところが、その、服に隠れた肌は驚くほど白いのです。
去年、ウンドゥルしレットで撮った牧民さんの写真は、二重まぶたの下に隠れていた肌が真っ白でした。下を向いた上瞼は白いシャドーを施したように見えました。

冬の寒さと夏の日差しの厳しさにさらされた褐色の肌と、生れ落ちたときにもらった肌の白色とのギャップで、より白いことに対する憧れがあるのかしらと勝手に思うのです。
都市に住む人たちは、その晴れの日を毎日生きているということなのか。
そして、そういう生活を支えている家事担当の人は、ゲル時代の躾を受けた人たちなのだから、もともと、彼らはおしゃれ好きで清潔好きな人たちなのじゃないかしらと思うのです。
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