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風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

帰り道の雑貨屋さん

2017年06月23日 | 出会った人
すっきりしながらも、ちょっと寂しい思いも抱えながら、センターを出る。
練習後の高揚した気分のままに、会話を楽しみながら駅へ向かうのが、常のことだから。
一人は、キャスターのゴロゴロの音が大きくてね。

センターのすぐ前の、何時も気になる雑貨屋さんにふと寄り道したくなって、立ち止まりました。

犬を乳母車に乗せたご婦人が、出てくるところでした。なじみの客かお知りあいの様子。

すれ違いに、店に入るとお客は誰もいない。

構わず、隅から隅まで、眺めて、気になるものを手に取って、矯めつ眇めつ。

一旦元に戻して、リセット。
奥から五歩ほどの入口からまた品物を見直す。

やっぱり、それが、気になる。もう一度手に取る。

おかみさんと言う年代なのだけれど、おしゃれモダンな清楚な服装の女性に、質問をすると待ってましたとばかりにその品物の説明をしてくださる。

柔らかい笑顔で説明をした後、その店の壁にある書き付けを指さし手、「無駄なものをお持ちにならないで、一旦考え直してはいかが」と、おっしゃる。

なんと、面白いことをおっしゃる。そこまで、その品の良さを述べておいて、全く面白い人だ。

なんでも、福島の惨状を見てから、もともとの思いをさらに深くしたとおっしゃる。

この店の常連さんは、気に入ったものを見つけると、まず、家に帰って、家の中のありとあらゆるところをひっくり返して、同じようなものはないかと探し回るのだそうだ。

だいたい、気持ちを変えて、探すと見つかるものなのだそうです。

商いをしながら、面白いこといいますねぇ。

そんな感覚をお持ちのおかみさんに、ボロリと「今日はひとりだったんです」と言ってしまった。
その時は、楽しくひとり詩吟を語ったつもりであって、弱音を吐いたつもりではなかったのですが、今に思うと、弱音だったかなぁ。。。



何を教えてらっしゃるのと、尋ねられ、ほんの数分後には、応援しますよと言ってくださった。

そう言えば、思いだしたけど、ここは、二度目だった。

その時から、忘れないでいてくださったようだ。
確かその時は、手に取ったものを、助言に従って、置いて帰ったんだった。

思いがけないところに、思いがけない人がいて、思いがけないことを言ってくださった。

気持ちが平らかになった。




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すっきり

2017年06月23日 | 詩吟
夢青葉教場 念のため、早めに教場へ向かい、ロビーでランチ。


時間になったら、今日の鍵の受け取りと、9月の部屋の予約分の支払いをしました。

今日は、一人です。

3時間余りを、過ごすための準備万端整えて、荷物はなるべく軽くしました。

すべての本、資料は、怠りなかったはずなのですが、スマホもICレコーダーも二時間たらずで、電池切れとなり、文明の機器は使えなくなりました。

それでも、詩吟はありがたいことに、びくともしません。

伴吟のために、タイムを図り、伴奏に合わせるという作業で、機械頼りになりすぎていると思いはじめたところの一人練習でしたから、電池切れでも幸い。

却って、 伸びやかに、詠うことができて、自分を取り戻した感じです。

本番でこれだけ伸びやかに、吟じられれば、先生も合わせやすくて、楽に舞うことができることでしょう。   
         fujifujifuji「我田引水」fujifujifuji



もう一つのテーマは、女流詩人の漢詩の吟詠。
おろそかにしていたC号テキストには、連続して女流詩人の詩が載せられています。
何号か前の吟詩日本の記事にもあったように、江馬細香をはじめとして、C27-1からC29-2まで、ずらりと女性です。

次々と吟じていると、とても読みやすく吟じやすい。
言葉が絵となってすぐに体に入りこんできて、うたになる。
えっ、どこまで?   最後まで。

こういう感覚で、これらの詩を吟じたことがなかった。何てもったいないことをしたものだと思う。

ただ残念なのは、先ごろ、新しいテキストには選ばれず、私の手でバツ印をつけられたものが五題もあって、残念です。


思い切り、マイペースで吟じた後は、爽快でした。
自由に吟じることは、何てすっきりするんだろう。


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