熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

油蝉の大合唱

2007年08月05日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   今年も、数日前から、庭に油蝉が一斉に鳴き始めた。
   梅雨や大風で大人しかったが、油蝉が鳴きだすと夏も終わりに近いという。
   私の庭には、楠木が一本あって、その所為か、蝉が多くて、毎年真夏には沢山の抜け殻が、庭のあっちこっちにぶら下がる。
   昨夜も、10時頃庭に出たら、ハルドゥンの葉が白く光っていたので見ると口絵写真の油蝉の変態途中であった。

   油蝉は、茶褐色の油紙のような羽の色をしているが、完全に殻から抜けてからも、しばらくの間は、白い身体をしている。
   朝起きて見たら、抜け殻だけが、椿の葉にぶら下がっていた。
   とにかく、一斉に鳴きだすと、凄まじく喧しい。

   先日、東京にクマゼミが繁殖しすぎて困っているとTVで放映していた。
   本来、いない筈なのに、九州から送られてきた街路樹用の楠木等にくっ付いて幼虫が一緒に来て繁殖したのだと言う。
   何故か、千葉では、私はクマゼミを見たことがない。

   関西にいたときには、ニイニイゼミ、油蝉、クマゼミ、ツクツボウシが身近な蝉だったが、私の庭には、油蝉とツクツクボウシしか来ない。
   ひばりを見かけないのと同じで、何時も何となく寂しい気がしている。

   庭仕事で土を掘り起こしていると、よく、油蝉の幼虫が土中から出てきて惚けた格好で歩き始めることがあるが、そのまま埋め戻してやる。
   土中では、何年も過ごすようだが、地上に飛び立って暮らす時間はほんの数日のようである。
   大きな木にびっしり張り付いて大きな声で鳴きながら雌を待っているようだが、見ていても、幸いにも恋が成就する確率はそれほど多いようには思えない。
   好き嫌いがあるのか、フェロモンがそうさせるのかは知らないが、近付かれると逃げる蝉が多い。
コメント
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