アル・パチーノの悪徳ホテル王とジョージ・クルーニーの行き詰るような対決が面白いこのオーシャンズ13。世相の入り混じりが錯綜する奇妙な映画だが、流石にハリウッド映画で、娯楽としては実に楽しい。
私が興味を持ったのは、この映画にちらりと現われた日本イメージの台詞とシーンである。
台詞は、仕事師達の会話のシーンで、助っ人を頼まれた男が「煎茶か玄米茶を」と飲み物をオーダーすると、「グリーンティ?」とサーバントが受け答える。
このシーンだけ見ると、この煎茶や玄米茶が、メニューにも載っているほど普及していると言う感じを受けるのだが、最近、アメリカの高級ホテルには全く縁がなくなったので知る由もない。
ロンドンにいた時、よくフォートナム&メイソンに出かけたが、レア・ティのインドや中国の紅茶よりも日本製の煎茶などの方がはるかに高かった。
私の記憶では、以前に、喫茶店で紅茶を飲む時は、レモンティが普通で、これに砂糖を入れて飲んでいた。
しかし、イギリスに行ってから、ダージリンをストレートで飲み始めてからは、ずっと、そのままである。
丁度そんな時に、エリザベス女王も紅茶はストレートだと言う報道記事を見た記憶が有るが、私自身、イギリス人と付き合っていて、紅茶に砂糖を入れて飲んでいるのを見たことがない。
もっとも、ビスケットやプチケーキなどと一緒に紅茶を楽しむことが多いし、イギリスではミルク・ティが普通なので、甘い砂糖などは邪魔になるということかも知れない。
日本食が世界的に人気が出て広まったと同時に日本茶も普及して行ったと考えられるが、世界的に中国茶や紅茶のストレート嗜好が進んでいくと、その意味からも日本茶が好まれると考えても不思議ではない。
日本の社寺仏閣や歴史的建造物などを訪れると、茶室などで抹茶とお菓子を楽しむことが出来るが、茶道はとも角も、この素晴らしい文化がグローバル化すると支持されると思っている。
ところで、オーシャンズ13の日本趣味のシーンだが、アル・パチーノのホテル王がラスヴェガスで開く超高級ホテルの仮オープニングセレモニーに本格的な相撲の舞台が現われる。
客の雰囲気を盛り立てる太鼓の演奏も本格的である。
欧米のスポーツと言うとどうしてもサッカーや野球のように持続性のあるものが大半で、ほんの数秒か数十秒か殆ど瞬間に勝負のつく相撲などは趣味に合わないと思うのだが、やはり、エキゾチックな様式美が受けるのであろうか。
余談だが、今、朝青龍問題で揺れている相撲だが、国技といいながら上位は外国力士に占められていて一番国際化しているのだが、
元々、相撲取りには、力士と言うようにサムライの身分が与えられていて、他のスポーツ以上に厳しく品格のある立ち居振る舞いが求められている。
相撲は、柏鵬時代を含めて升席で数回、それに、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールのロンドン場所で一度見たことがあるが、電光に映えて中々綺麗な舞台で興味深かった。
ロンドンでもTV放映していて、イギリス人が「ワカノハナ」などと大向こうから掛け声をかけていた。
話は飛ぶが、この映画は、ハイテク・カジノの一面を垣間見せていて非常に面白い。
科学技術やIT技術でいくらでもダイスの目やマシーン操作が可能であって、自由自在に賭博の結果を操れるとなると、博打は、昔の日本のイカサマ博打の域をはるかに超えて偶然や確率の世界ではなくなってしまう。
もっと面白いのは、ハイテク時代でありながら、ユーロトンネルを掘ったシールド機械を使って超高級ホテルの下を掘りながら地震を起こしてごった返すオープニング客を翻弄する時代錯誤振りや、
イカサマ・ダイスを製造しているメキシコの会社が、アメリカの10分の1程度の賃上げでストライキしているグローバル経済の一面を垣間見せたり、
北京の空中権を持っていると称する大富豪を登場させて、天津での高層ビル建設とのバーターを絡ませて富豪客担当の接客係を煙に巻くシーン等々、とにかく、アクション映画でありながら、ユーモアたっぷりのアイロニーや風刺が充満していることである。
ブラッド・ピット、マット・デイモンなど芸達者の演技も素晴らしいが、一人気を吐く女優エレン・パーキンの一寸旬を過ぎた怪しげな女の魅力を覗かせた演技の魅力も見逃せない、そんな娯楽映画である。
私が興味を持ったのは、この映画にちらりと現われた日本イメージの台詞とシーンである。
台詞は、仕事師達の会話のシーンで、助っ人を頼まれた男が「煎茶か玄米茶を」と飲み物をオーダーすると、「グリーンティ?」とサーバントが受け答える。
このシーンだけ見ると、この煎茶や玄米茶が、メニューにも載っているほど普及していると言う感じを受けるのだが、最近、アメリカの高級ホテルには全く縁がなくなったので知る由もない。
ロンドンにいた時、よくフォートナム&メイソンに出かけたが、レア・ティのインドや中国の紅茶よりも日本製の煎茶などの方がはるかに高かった。
私の記憶では、以前に、喫茶店で紅茶を飲む時は、レモンティが普通で、これに砂糖を入れて飲んでいた。
しかし、イギリスに行ってから、ダージリンをストレートで飲み始めてからは、ずっと、そのままである。
丁度そんな時に、エリザベス女王も紅茶はストレートだと言う報道記事を見た記憶が有るが、私自身、イギリス人と付き合っていて、紅茶に砂糖を入れて飲んでいるのを見たことがない。
もっとも、ビスケットやプチケーキなどと一緒に紅茶を楽しむことが多いし、イギリスではミルク・ティが普通なので、甘い砂糖などは邪魔になるということかも知れない。
日本食が世界的に人気が出て広まったと同時に日本茶も普及して行ったと考えられるが、世界的に中国茶や紅茶のストレート嗜好が進んでいくと、その意味からも日本茶が好まれると考えても不思議ではない。
日本の社寺仏閣や歴史的建造物などを訪れると、茶室などで抹茶とお菓子を楽しむことが出来るが、茶道はとも角も、この素晴らしい文化がグローバル化すると支持されると思っている。
ところで、オーシャンズ13の日本趣味のシーンだが、アル・パチーノのホテル王がラスヴェガスで開く超高級ホテルの仮オープニングセレモニーに本格的な相撲の舞台が現われる。
客の雰囲気を盛り立てる太鼓の演奏も本格的である。
欧米のスポーツと言うとどうしてもサッカーや野球のように持続性のあるものが大半で、ほんの数秒か数十秒か殆ど瞬間に勝負のつく相撲などは趣味に合わないと思うのだが、やはり、エキゾチックな様式美が受けるのであろうか。
余談だが、今、朝青龍問題で揺れている相撲だが、国技といいながら上位は外国力士に占められていて一番国際化しているのだが、
元々、相撲取りには、力士と言うようにサムライの身分が与えられていて、他のスポーツ以上に厳しく品格のある立ち居振る舞いが求められている。
相撲は、柏鵬時代を含めて升席で数回、それに、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールのロンドン場所で一度見たことがあるが、電光に映えて中々綺麗な舞台で興味深かった。
ロンドンでもTV放映していて、イギリス人が「ワカノハナ」などと大向こうから掛け声をかけていた。
話は飛ぶが、この映画は、ハイテク・カジノの一面を垣間見せていて非常に面白い。
科学技術やIT技術でいくらでもダイスの目やマシーン操作が可能であって、自由自在に賭博の結果を操れるとなると、博打は、昔の日本のイカサマ博打の域をはるかに超えて偶然や確率の世界ではなくなってしまう。
もっと面白いのは、ハイテク時代でありながら、ユーロトンネルを掘ったシールド機械を使って超高級ホテルの下を掘りながら地震を起こしてごった返すオープニング客を翻弄する時代錯誤振りや、
イカサマ・ダイスを製造しているメキシコの会社が、アメリカの10分の1程度の賃上げでストライキしているグローバル経済の一面を垣間見せたり、
北京の空中権を持っていると称する大富豪を登場させて、天津での高層ビル建設とのバーターを絡ませて富豪客担当の接客係を煙に巻くシーン等々、とにかく、アクション映画でありながら、ユーモアたっぷりのアイロニーや風刺が充満していることである。
ブラッド・ピット、マット・デイモンなど芸達者の演技も素晴らしいが、一人気を吐く女優エレン・パーキンの一寸旬を過ぎた怪しげな女の魅力を覗かせた演技の魅力も見逃せない、そんな娯楽映画である。