昨年、自分が三国志にはまっていった経緯を書いたので、今度は本格ミステリにはまった経緯を書いて行こう。
ミステリ初心者には参考になるかも知れない。またミステリ界のトピックスも覚えているものは記す。
初めて読んだ本格ミステリは、綾辻行人「迷路館の殺人」である。
本屋で初心者向けっぽいものを適当に見繕ったのだが、これが館シリーズ三作目で、しかもシリーズファンに向けたあるトリックが仕掛けられており「シリーズ物は順番に読むべし」という鉄則が心に刻まれたのは、いま振り返れば幸いである。
そして本作のメイントリックがアレだったことで、アレ系トリックが大好物になるきっかけでもあった。ヒヨコが孵化して最初に見たものを親と思い込むのと同じ原理だ。
その後は当然、館シリーズを一作目から読んでいった。(当時は6作目まで出ていた)
そして(たぶん)島田荘司の解説から作者の綾辻行人が「新本格派」と呼ばれるグループに含まれていることを知り、新本格派の作品を読んでいくことになる。
まず読んだのはゲーム「かまいたちの夜」の作者でもある我孫子武丸の「8の殺人」だ。速水三兄妹シリーズ(3作で終了)の他2作も読んだ。
有栖川有栖の国名シリーズも読んだ。初めて触れた短編集はこれだったと思う。4作目まで出ていた。
そして次に出会った作品が運命を変える。森博嗣の「S&Mシリーズ」である。
おしゃれな装丁と理系ミステリという魅力的なワード。これまで読んできたガチガチの本格ミステリとはちょっと違う雰囲気に惹かれ、現在進行系で作品を出し続けている新人作家も読みたいという欲求が噛み合った。
当時の森博嗣は2ヶ月おきに新作を出す超人的ペースで、しかもどれも質が高かった。現代ならキャラ萌えとでも言うのだろう、人物造型の面白さと、何よりまだ評価の定着していない、旬の作品を読んでいるという感覚も楽しかった。
また後年にミステリに素養のない姉に勧めたが見事にはまってくれたし、森博嗣は初心者向けの可能性が高い。
新本格派も読み進める。とっつきやすいシリーズ物から手を出し、歌野晶午の家シリーズ(3作で終了)や二階堂黎人の蘭子シリーズを読んだ。山口雅也の「生ける屍の死」がちょうどこの頃(1997年)に本格ミステリ・ベスト100で1位に選ばれたのを書店で知って読んだのも覚えている。
西澤保彦が革新的なSFミステリを連続で出していたのもこの頃だ。今となってはだいぶ知名度が下がってしまったし、SFミステリ自体を書かなくなってしまったが、あれは必読である。近年「SFとミステリは共存できるか?」とか議論するスレが立つも西澤を読んでる奴が一人もいなくておじさんは悲しい。
島田荘司を読み始めたのもこの頃だ。綾辻ら新本格派の師匠格と聞き、御手洗潔シリーズを中心に読んだ。
ものすごい数の作品がすでに出ていたがどれもこれも面白かった。島田荘司は今や「ゴッド・オブ・ミステリ」とまで呼ばれている。視覚的にわかりやすいトリックも多く、御手洗のキャラも魅力的でとっつきやすいので初心者向けでもあるだろう。
長くなってきたので今後は時系列で書いていく。
ミステリ初心者には参考になるかも知れない。またミステリ界のトピックスも覚えているものは記す。
初めて読んだ本格ミステリは、綾辻行人「迷路館の殺人」である。
本屋で初心者向けっぽいものを適当に見繕ったのだが、これが館シリーズ三作目で、しかもシリーズファンに向けたあるトリックが仕掛けられており「シリーズ物は順番に読むべし」という鉄則が心に刻まれたのは、いま振り返れば幸いである。
そして本作のメイントリックがアレだったことで、アレ系トリックが大好物になるきっかけでもあった。ヒヨコが孵化して最初に見たものを親と思い込むのと同じ原理だ。
その後は当然、館シリーズを一作目から読んでいった。(当時は6作目まで出ていた)
そして(たぶん)島田荘司の解説から作者の綾辻行人が「新本格派」と呼ばれるグループに含まれていることを知り、新本格派の作品を読んでいくことになる。
まず読んだのはゲーム「かまいたちの夜」の作者でもある我孫子武丸の「8の殺人」だ。速水三兄妹シリーズ(3作で終了)の他2作も読んだ。
有栖川有栖の国名シリーズも読んだ。初めて触れた短編集はこれだったと思う。4作目まで出ていた。
そして次に出会った作品が運命を変える。森博嗣の「S&Mシリーズ」である。
おしゃれな装丁と理系ミステリという魅力的なワード。これまで読んできたガチガチの本格ミステリとはちょっと違う雰囲気に惹かれ、現在進行系で作品を出し続けている新人作家も読みたいという欲求が噛み合った。
当時の森博嗣は2ヶ月おきに新作を出す超人的ペースで、しかもどれも質が高かった。現代ならキャラ萌えとでも言うのだろう、人物造型の面白さと、何よりまだ評価の定着していない、旬の作品を読んでいるという感覚も楽しかった。
また後年にミステリに素養のない姉に勧めたが見事にはまってくれたし、森博嗣は初心者向けの可能性が高い。
新本格派も読み進める。とっつきやすいシリーズ物から手を出し、歌野晶午の家シリーズ(3作で終了)や二階堂黎人の蘭子シリーズを読んだ。山口雅也の「生ける屍の死」がちょうどこの頃(1997年)に本格ミステリ・ベスト100で1位に選ばれたのを書店で知って読んだのも覚えている。
西澤保彦が革新的なSFミステリを連続で出していたのもこの頃だ。今となってはだいぶ知名度が下がってしまったし、SFミステリ自体を書かなくなってしまったが、あれは必読である。近年「SFとミステリは共存できるか?」とか議論するスレが立つも西澤を読んでる奴が一人もいなくておじさんは悲しい。
島田荘司を読み始めたのもこの頃だ。綾辻ら新本格派の師匠格と聞き、御手洗潔シリーズを中心に読んだ。
ものすごい数の作品がすでに出ていたがどれもこれも面白かった。島田荘司は今や「ゴッド・オブ・ミステリ」とまで呼ばれている。視覚的にわかりやすいトリックも多く、御手洗のキャラも魅力的でとっつきやすいので初心者向けでもあるだろう。
長くなってきたので今後は時系列で書いていく。