2003年
メフィスト賞を最年少の19歳で受賞した浦賀和宏にはまる。デビューしたのは数年前だが、読んだのは前年末から。全作品を読むことになるとは思わなんだ。
しかしこの年最大の衝撃は西尾維新だ。あっという間に時代の寵児になった維新ははじめメフィスト賞でデビューしミステリを書いてたのだ。毎月刊行するような驚異的なペースと、当時はまだ一般に浸透していなかったライトノベルが流行り出したのもこの頃だろう。(MF文庫Jの創刊が2002年7月)
同時期に親父がはまったきっかけで日本最強作家の一人である宮部みゆきにもはまる。維新・宮部のおかげで本格だけではないミステリの面白さを味わえたのかも知れない。
本格ミステリ大賞が設立され前年の倉知淳「壺中の天国」が受賞。もう20年近く続いているが、大賞とノミネート作品は本格ファンなら読んでおいて損のない質を保ち続けている。
また講談社ミステリーランドは「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」をコンセプトに、絵本のような装幀と挿絵や子供向けの平易な文章が用いられ、数多くのミステリ作家が普段は書かないジュヴナイルに挑戦した。結局1冊目に出た小野不由美「くらのかみ」が完璧で、それを超えるものは出なかったが、レーベルを逆手に取った麻耶雄嵩「神様ゲーム」などちょくちょく話題作はあった。
この年を代表するのは歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」だろう。初心者におすすめできる作品を10冊選べと言われれば真っ先に候補に上がる。
昭和ミステリでは都筑道夫「退職刑事シリーズ」を読み始め、良い評判を聞いた大阪圭吉「とむらい機関車」・「銀座幽霊」を読んだ。
2004年
個人的にはこの年に初めてのホームページを作り、これまで書き溜めていたミステリ感想をネットに公開した。
しかしネット大喜利に夢中で、ネットの交友はそちらばかり広がった。
ブログの感想を見るとこの年の8月9日に多数の本を読んだことになっているが、PCを持っていない2000年以前に読んだり、メモの紛失で読了日を把握していないものを、ネットに公開した8月9日にまとめて放り込んだだけである。時系列の矛盾とかではないのであしからず。
綾辻行人は館シリーズ最新作「暗黒館の殺人」をついにリリースした。
2005年
この年はネット大喜利に夢中でろくに本を読んでいない。
西尾維新はあっという間に戯言シリーズを完結させ、この後はラノベ中心へ舵を切っていく。そっちでも「化物語」をすぐ出したのだからとんでもない。
メフィスト賞は後の直木賞作家・辻村深月と、個人的に大好きなダメミス王・矢野龍王を輩出する両極端な年だった。
この頃に中町信の「天啓の殺意」等がタイトルを変えて復刻されて評判を呼び、しかも折原一と同じく絶対に叙述トリックを使うと聞いて読み始めた。
そして2005年といえばあの東野圭吾「容疑者Xの献身」をめぐる騒動だ。
五冠を達成した本作へ某二階堂黎人を中心に「本格ミステリではない」と噛み付いた件である。
あれだけ議論されて結局「本格ミステリとはなにか?」が全く定義されなかったくらい実に不毛な議論だったので、さわりだけ触れておく。
思えばこれかもしくは五冠達成をきっかけに年間ランキングのこのミス、文春、本ミスや本格ミステリ大賞を明確に意識して本を選ぶようになったのだと思う。
メフィスト賞を最年少の19歳で受賞した浦賀和宏にはまる。デビューしたのは数年前だが、読んだのは前年末から。全作品を読むことになるとは思わなんだ。
しかしこの年最大の衝撃は西尾維新だ。あっという間に時代の寵児になった維新ははじめメフィスト賞でデビューしミステリを書いてたのだ。毎月刊行するような驚異的なペースと、当時はまだ一般に浸透していなかったライトノベルが流行り出したのもこの頃だろう。(MF文庫Jの創刊が2002年7月)
同時期に親父がはまったきっかけで日本最強作家の一人である宮部みゆきにもはまる。維新・宮部のおかげで本格だけではないミステリの面白さを味わえたのかも知れない。
本格ミステリ大賞が設立され前年の倉知淳「壺中の天国」が受賞。もう20年近く続いているが、大賞とノミネート作品は本格ファンなら読んでおいて損のない質を保ち続けている。
また講談社ミステリーランドは「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」をコンセプトに、絵本のような装幀と挿絵や子供向けの平易な文章が用いられ、数多くのミステリ作家が普段は書かないジュヴナイルに挑戦した。結局1冊目に出た小野不由美「くらのかみ」が完璧で、それを超えるものは出なかったが、レーベルを逆手に取った麻耶雄嵩「神様ゲーム」などちょくちょく話題作はあった。
この年を代表するのは歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」だろう。初心者におすすめできる作品を10冊選べと言われれば真っ先に候補に上がる。
昭和ミステリでは都筑道夫「退職刑事シリーズ」を読み始め、良い評判を聞いた大阪圭吉「とむらい機関車」・「銀座幽霊」を読んだ。
2004年
個人的にはこの年に初めてのホームページを作り、これまで書き溜めていたミステリ感想をネットに公開した。
しかしネット大喜利に夢中で、ネットの交友はそちらばかり広がった。
ブログの感想を見るとこの年の8月9日に多数の本を読んだことになっているが、PCを持っていない2000年以前に読んだり、メモの紛失で読了日を把握していないものを、ネットに公開した8月9日にまとめて放り込んだだけである。時系列の矛盾とかではないのであしからず。
綾辻行人は館シリーズ最新作「暗黒館の殺人」をついにリリースした。
2005年
この年はネット大喜利に夢中でろくに本を読んでいない。
西尾維新はあっという間に戯言シリーズを完結させ、この後はラノベ中心へ舵を切っていく。そっちでも「化物語」をすぐ出したのだからとんでもない。
メフィスト賞は後の直木賞作家・辻村深月と、個人的に大好きなダメミス王・矢野龍王を輩出する両極端な年だった。
この頃に中町信の「天啓の殺意」等がタイトルを変えて復刻されて評判を呼び、しかも折原一と同じく絶対に叙述トリックを使うと聞いて読み始めた。
そして2005年といえばあの東野圭吾「容疑者Xの献身」をめぐる騒動だ。
五冠を達成した本作へ某二階堂黎人を中心に「本格ミステリではない」と噛み付いた件である。
あれだけ議論されて結局「本格ミステリとはなにか?」が全く定義されなかったくらい実に不毛な議論だったので、さわりだけ触れておく。
思えばこれかもしくは五冠達成をきっかけに年間ランキングのこのミス、文春、本ミスや本格ミステリ大賞を明確に意識して本を選ぶようになったのだと思う。