昨年に引き続きメフィスト賞作家を読んでいる。高田崇史や積木鏡介、殊能将之らがデビューした。
創元推理文庫を知ったのもこの頃だろう。なんせ名前に「推理」が入っている。北村薫こそ全くはまらなかったが、このレーベルから出ているだけで一定以上の信頼感があった。
森博嗣はペースこそ3ヶ月おきに落ちたものの「Vシリーズ」を連載している。「S&Mシリーズ」ほど話題にならないが質は全然劣っていない。このへんから犯人に動機が無くなってきたけど。
鮎川哲也の影響で昭和ミステリを読みたいと思い、目をつけたのが泡坂妻夫と天藤真だった。
泡坂はまず「亜愛一郎シリーズ」を、天藤真は「遠きに目ありて」を読んだ。振り返ればこれが大正解で、作者の短編集の最高傑作といえる代物にいきなり出会えたのだから運がいい。昭和ミステリのち力をまざまざと見せつけられた。
ミステリ界のトピックスとして、島田荘司御大が「御手洗パロディ・サイト事件」を出したのにも触れておこう。
これはプロ・アマ混合の御手洗物の同人作品集を御大が御手洗シリーズの一つとして無理くりまとめ上げたもので、これを普通の出版社が商業作品として出してしまったのだからすごい。こんな試みは空前絶後では?
一方で信じられないほど誤植が多く(もしや同人作品は修正しなかったのか?)胡散臭さも半端なかった。
その他、創元推理文庫からの経由で倉知淳や加納朋子も読み、乱歩の傑作選「江戸川乱歩集」も読んだ。
2001年
タイミングよく天藤真の短編全集の刊行が創元推理文庫で始まった。本当に粒ぞろいなのでぜひ読んで欲しい。
昨年から引き続き泡坂妻夫の短編集をブックオフで買い集めたが、驚異的な高打率でどれもこれも面白かった。
創元推理文庫きっかけで折原一にもはまった。絶対に叙述トリックが使われるという情報を得たのも大きい。
短編ばかり読んでいた泡坂妻夫の長編に手を出したのもこの年。長編でも全く切れ味は衰えていない。
一番最初に読んだ綾辻行人が「どんどん橋、落ちた」を出したのもこの年だった。ある意味でいまだにこれを超える短編集は出ていない。
2002年
メフィスト賞に対抗し(?)光文社がカッパワンを開始。すぐ終わったけども石持浅海と東川篤哉を世に送り出した功績は素晴らしい。
対抗するように(?)講談社は袋とじが必ずある密室本を企画。遊び心は買うがただ値段がつり上がっただけで、袋とじを活かせた作家は皆無だった。
メフィスト賞ではダメミス一歩手前の石崎幸二が自分には刺さった。殊能将之が一気に評価を高めたのもこの頃か。すぐ実質的に断筆してしまったが。
後に戦争小説で名を博す古処誠二や黒田研二もデビューしたが、なんといっても舞城王太郎の存在が際立つ。清涼院流水のようなキワモノかと思ったらあれよあれよと文学界を席巻してしまった。
また文藝春秋が高級そうな装丁の本格ミステリ・マスターズを開始。第一弾として島田荘司「魔神の遊戯」が出版された。なんやかやでこのレーベルは優れた本格ミステリを多数輩出したと思う。
この頃に鮎川哲也賞や、このミス・文春ランキングの存在を認識しただろうか。
創元推理文庫を知ったのもこの頃だろう。なんせ名前に「推理」が入っている。北村薫こそ全くはまらなかったが、このレーベルから出ているだけで一定以上の信頼感があった。
森博嗣はペースこそ3ヶ月おきに落ちたものの「Vシリーズ」を連載している。「S&Mシリーズ」ほど話題にならないが質は全然劣っていない。このへんから犯人に動機が無くなってきたけど。
鮎川哲也の影響で昭和ミステリを読みたいと思い、目をつけたのが泡坂妻夫と天藤真だった。
泡坂はまず「亜愛一郎シリーズ」を、天藤真は「遠きに目ありて」を読んだ。振り返ればこれが大正解で、作者の短編集の最高傑作といえる代物にいきなり出会えたのだから運がいい。昭和ミステリのち力をまざまざと見せつけられた。
ミステリ界のトピックスとして、島田荘司御大が「御手洗パロディ・サイト事件」を出したのにも触れておこう。
これはプロ・アマ混合の御手洗物の同人作品集を御大が御手洗シリーズの一つとして無理くりまとめ上げたもので、これを普通の出版社が商業作品として出してしまったのだからすごい。こんな試みは空前絶後では?
一方で信じられないほど誤植が多く(もしや同人作品は修正しなかったのか?)胡散臭さも半端なかった。
その他、創元推理文庫からの経由で倉知淳や加納朋子も読み、乱歩の傑作選「江戸川乱歩集」も読んだ。
2001年
タイミングよく天藤真の短編全集の刊行が創元推理文庫で始まった。本当に粒ぞろいなのでぜひ読んで欲しい。
昨年から引き続き泡坂妻夫の短編集をブックオフで買い集めたが、驚異的な高打率でどれもこれも面白かった。
創元推理文庫きっかけで折原一にもはまった。絶対に叙述トリックが使われるという情報を得たのも大きい。
短編ばかり読んでいた泡坂妻夫の長編に手を出したのもこの年。長編でも全く切れ味は衰えていない。
一番最初に読んだ綾辻行人が「どんどん橋、落ちた」を出したのもこの年だった。ある意味でいまだにこれを超える短編集は出ていない。
2002年
メフィスト賞に対抗し(?)光文社がカッパワンを開始。すぐ終わったけども石持浅海と東川篤哉を世に送り出した功績は素晴らしい。
対抗するように(?)講談社は袋とじが必ずある密室本を企画。遊び心は買うがただ値段がつり上がっただけで、袋とじを活かせた作家は皆無だった。
メフィスト賞ではダメミス一歩手前の石崎幸二が自分には刺さった。殊能将之が一気に評価を高めたのもこの頃か。すぐ実質的に断筆してしまったが。
後に戦争小説で名を博す古処誠二や黒田研二もデビューしたが、なんといっても舞城王太郎の存在が際立つ。清涼院流水のようなキワモノかと思ったらあれよあれよと文学界を席巻してしまった。
また文藝春秋が高級そうな装丁の本格ミステリ・マスターズを開始。第一弾として島田荘司「魔神の遊戯」が出版された。なんやかやでこのレーベルは優れた本格ミステリを多数輩出したと思う。
この頃に鮎川哲也賞や、このミス・文春ランキングの存在を認識しただろうか。