東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

徒然に耐えかねエッチラホイ、タバコのけむり

2006-10-16 09:01:31 | 社会・経済

最近は食欲をそそるニュースがない。安倍首相がうまくやっているということだろう。昨日中川政調会長がなにかいったらしい。今後面白い展開になれば触れる。

そういうわけで、久しぶりに徒然(トゼン)ものです。けむりのむこうに、なんていうと文学的だが、最近タバコのけむりが臭い。かっては自分も喫煙していたし、人の喫煙もさして気にならなかったが、何時からであろう、タバコのけむりが非常に不快になった。自分が吸わなくなったのと、世間に嫌煙の風潮が広まったせいだとボンヤリ考えていたが、トゼンに耐えかね、いろいろと振り返るとどうもそうではないらしい。

いつごろからかな、と振り返って見ると食堂や喫茶店で若い女が吹きかける煙を不快に感じ出したのがはじめらしい。オンナというものは自分の連れにけむりがかからないようにという気遣いはするが、第三者にふっかけるとはなんとも思わない。隣のテーブルの他人の顔にけむりを吹きかける。女というものは元来倫理的な不感点がおおい生き物だからだろう。とくに、年上や目上のババアが目の前に座っていると、気をつかうことは男のサラリーマンの比ではない。

さらに思い当たる。オンナの喫煙が増えだした頃だ。男の真似をするのがオンナの開放とおもうのか、歩きながら吸う。食いながら吸う、ズボンをはく、ネクタイをする、スーツを着る、などなど。さらに考えを進める。その頃からフィルタータバコしか実質的に無くなった。

紙の燃えるにおいというのは臭いものだ。永井荷風が大量に溜まったエロ小説の原稿や、未熟な草稿を自宅の庭で燃やしたことがある。彼の日記によると、その臭気にたちまち周囲の家から苦情がきたそうだ。六本木だったかな、例の偏奇館に住んでいたころだ。これを読むとその家の庭は大して広くも無かったようだ。そのくらい紙の燃えるニオイは不愉快なものだ。永井荷風は困って隅田川の渡し舟の桟橋から投棄をこころみるが失敗して肝を冷やす。

そこで、今度は当時蓄えていたメカケを連れて永代橋に行き、深夜ふたたび橋の上から投棄を試みる。原稿はオンナのハダカの尻を平手で叩くような音をたてて、「ポッチャン」と水面に落ちると、折からの引き潮に乗って矢のように東京湾に流れ下っていった。めでたし、めでたし。

さてタバコであるが、タバコのフィルターというのは天然の素材では在るまい。どうせ、石油かなにから合成した物質に違いない。天然の紙でも臭いのに、人口の化学物資がいいニオイがするわけが無い。人体に対しても数段有害であるに相違ない。

なるほど、ニコチンは除去するであろうが、今度はニコチンに数倍まさる有害物質を喫煙者や大気に撒き散らしている。この辺のチェックはまったくなされていない。フィルターの先に触ってみると分かるが、わずか4,5分の燃焼時間の間に温度が強烈に上昇している。大体、タバコのけむりというのは冷たいほうがうまいものだ。水タバコというのもそのためにある。

私はパイプをやったことがあるが、温度が上昇するという点で難点があり、技術でいくぶん改善されるものの、パイプは好きになれなかった。葉巻はいい。いい葉巻はいい、ということだ。あれは葉っぱの巻き方だろうと思う。いい葉巻は手で巻いているに違いない。

いい葉巻は1時間以上持つが、ゆっくりと燃焼し消えない。そして火が吸い口に近づいてもまったく熱くならない。ま、そういうわけでフィルタータバコというのは地球上有数の有害物質排出源である。