東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

ズブズブのスケスケ

2006-10-04 19:17:55 | 社会・経済

東京裁判を認めたって大したことはないよ(2)

昨日アップした件だが、ニュースを見ないものだから今朝の新聞で知ったようなわけだが、安倍さんは昨日の国会でベタ降りをしたようだね。民主党の伊藤議員の質問に対して村山談話を継承するといったらしい。また、共産党志位委員長の質問に対して従軍慰安婦問題を認めた1993年の河野談話を認める答弁をした。もうズブズブだね。これで北京にいって無事帰ってこられるのか。

民主党と共産党の質問は北京との連携であることはあきらかだ。透け透けということ。オウキ大使あたりは野党の連中と親善な関係だからね。安倍首相は靖国参拝のことになると曖昧になる。戦犯のこと、東京裁判のことになると曖昧になる。軽重を取り違えているんじゃないか。こういう勘違いは政治家としては、タクシー運転手の方向音痴とおなじで致命的だ。意外に早く麻生さんの出番が回ってくるかもしれない。

自民党の役職者(官房長官だったかな、河野洋平は)や、連立政権の首相が言ったことだから、昔の談話を踏襲するというのは安易にすぎる。これまで、安倍さんはこれらの談話に反対してきたのではないか。同じ自民党だから変えられないという逃げ口上に逃げ込むのは感心しない。せっかく首相になったのだから年来の主張を通す絶好の機会と張り切ってもらいたかった。

東京裁判なんて大したことは無い。安っぽい復讐の芝居だったことは明白なんだから。認めたってどうということはない。乞食芝居の興行があったのは歴史的事実だからね。認めるも認めないも、へったくれもない。東京裁判といういかがわしい裁判の判決を受け入れたというのは、普通の言葉でいえば控訴しなかったということだ。それでTHE ENDだ。

判決を受け入れたからといって、検察側の主張や証拠を認めたことにはならない。控訴しない場合は裁判の過程での相手の主張に屈服した、とすべて言われたらシャハンの状況を考えて控訴しない人たちから猛反発をくらうだろう。馬鹿馬鹿しくて控訴しない場合もある。

東京裁判で死刑になった人たちは刑が執行されたのだから覆しようが無い。ゾンビのように生き返ってくれば別だ。アメリカは本気でそれを恐れたらしい。戦犯の死体は焼却して骨は粉々に砕き遺族にも渡さず太平洋に投棄した。ひどい話でこの話はほんとかいな、と従来思っていたが、最近出てきた関係者の証言によると本当らしいね。

また、有期刑を受けた人たちは満期で釈放された人たちも、日本独立後戦勝国の了解を得て恩赦で出てきた人たちも収監されていた日々が戻ってくるわけではない。判決を受け入れる、入れないの自由は無い。それは事実だ。事実を認めてもなにも変らない。相手がなにか文句をつけてきたり、嫌味をいったら、ああそうかい、そうかいといっておけばよい。

東京裁判が裁判なら刑執行後にその遺族、家族にゆすりをかけるのは犯罪だ。


東京裁判を認めたって大したことはないよ

2006-10-03 23:26:14 | 社会・経済

安倍首相が中韓を8,9日に訪問するという観測記事が毎日出る。小泉さんの国会での発言もそれを意識したものらしい。なんだかチグハクで芯かない。最初は条件をつけずに会いましょうといっていたんだから、早々と、ここまでは降りるというようなシグナルを中韓に送るような曖昧答弁はやめたほうがいい。

結論はわからないが、どうも行きそうな感じだ。最初はこう思った。「条件をつけずに」といっているので向うでは受けないと予想していたのではないか。その素振りも見せずに。アメリカも気にしている。アメリカより先に中国、韓国訪問を計画したと努力をアメリカにアピールすることが出来る。しかし、相手がゴチャゴチャと条件をつけたので実現しませんでしたといえば、日本がイニシャティブをとって首脳会談再開に努力をしたのに、相手のかたくなな態度で駄目になったと言える。まあ、そんなシナリオかなと思った。しかし、どうも実現しそうだとなると注意しないといけない。

北京、半島側もしつこく文句をつけ、条件をつけて日本の提案をはねつければ、アメリカなどにかえって責任があるように思われては困るので、何となく気を持たしているのではないか。

あまり色気を出さないことだ。北京で雪隠詰めにあって切羽詰ってとんでもない言質をとられかねない。安倍さんやブレーンの外交的力量がまだ分からないので不安である。つづく。


心して演説せよ

2006-10-01 07:51:01 | 社会・経済

ハイド委員長へのリトマス試験紙(9)

このシリーズの前回に紹介したルーズベルト大統領の演説はアメリカ人には有名だ。アメリカの演説ベスト100に入っている。うまいか、下手かは別だ。言葉の選択でおかしなところがあると指摘したのは前回の通りであるが、言葉の選択が極めて意図的で、計算されていることは事実である。

モーゼの十戒の如く82歳のハイド翁を呪縛している。アメリカ人の意識に植えつけた日本観、真珠湾攻撃観、戦争観に決定的な影響を半永久的に与えている。日本の売国無策な政治家諸君、演説は心して行いたまえ。アメリカ人のみでなく、世界の国々に影響を与えている。21世紀になっても、それを100パーセント利用するゆすり国家が複数存在する。

これと反対の影響を与えているのが前世紀末に行われた村山談話である。小泉前首相までがこの古証文を出せば、何とか切り抜けられると思ったらしい。輔弼にあたった側近の罪は大きい。安倍新首相は村山談話を踏襲しないと信じたい。

この頃は政治ニュースは主にテレビの映像を通して国民に届く。テレビを見るのは大人ばかりではない。日本の家庭では幼児も小学生も、中学生も、高校生も、思想未熟な大学生もみな一緒におなじテレビを見る。ヘナチョコ政治家の哀れっぽい謝罪は幼い未熟な視聴者に刷り込まれる。

真珠湾攻撃当時、未成年だったハイド少年は80歳を越えて記憶力が衰えた今も未成年の時に聞いたルーズベルト大統領の演説に縛られている。今度の国会では教育基本法の改正が議論される。教育基本法が改正されるまでにもやれることはある。政治家は未来の政治を担う若者への影響を考えて発言せよ。また教育基本法が改正されても、政治家の発言態度が変らなければ改正の効果はなかなか実現しないだろう。