そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「拉致」を読んで

2009-08-13 | 政治と金

長年、拉致被害者家族連絡会議(通称:家族会)の事務局長をしていた、蓮池徹さんの近著「拉致、左右の垣根を超えた闘いへ」(かもがわ出版)読んだ。あれほどメディアに登場ししていた、蓮池透さんが消えて4年ほど経つ。彼がひいた理由はこの本で明らかにされている。

集会に出るといつしか街宣車が登場し、北朝鮮を大声で非難し日章旗を掲げる団体に出くわすようになった。彼らの主張が、全く同じであることに失望したのだとしている。彼の主張には多いの賛同する面がある。

北朝鮮による拉致問題は、日本では左右からの政治的な利用による踏み場にされている感がある。特定のイデオロギーによっては解決できないと断じている。

その一方で、政府は家族会の顔色ばかりをうかがうようになった。家族会のご機嫌取りをやっているばかりでは、拉致問題は解決しない。家族会は、拉致問題を身内に抱え、感情的であり情緒的である。政府は、確たる方針を持って時には家族の意向に反しても、国家としての行動をするべきなのである。それがない。アメリカ頼みと経済制裁だけである。

日朝平壌宣言は矛盾に満ちている。5人生存8人死亡を何の根拠もなく受け入れるところから、この宣言の本質は貫かれている。宣言の中にも、拉致の一文字もなければ、北が望んだ戦後補償にも触れていないのである。一時帰国についても、曖昧なまま申し合わせを日本が一方的に反故にした。

経済制裁のグレードを上げても、かたくなな態度になるだけである。中国やロシアなどの協力がなければ、日本が浮くだけである。そうして現状に今ある。

その結果、拉致問題をめぐって日朝関係は極めて深刻な、行き詰まり状態に陥っている。北朝鮮には、日本が数万人の国民を拉致した事実と補償を盾に、現代の拉致を帳消しとはいかなくても、軽視する向きがある。心情的な問題であるが、北朝鮮が抱いている感情である。

拉致問題は、蓮池透さんが主張するように、日朝の国交正常化を抜きにして解決できるわけがない。その事実を踏まえるなら、打倒北朝鮮などの徒な非難や経済制裁からは、前に進むことはないのである。従軍慰安婦もなかった強制連行もなかった、北に対し核の先制攻撃をやれでは解決できるわけがない。

コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

責任力が聞いてあきれる

2009-08-13 | 政治と金

麻生太郎自民党総裁は、どこの討論会でもまず「責任力」と発言している。自民党には政権政党としての、責任力があると言うのである。これだけ政権を投げ出しておきながら、何が責任力だ。

安倍晋三は、施政方針演説をやったその直後に、政権を放棄した。その一月前に参議院選惨敗をしたときには、厚顔にも居座った安倍ボンが、モー辞めたと投げ出した。それを受けた、福田康夫は思ったことが思うようにいかないと、これまた一年で政権を放り出してしまった。

090812 この二人のオボッチャマの何処に、責任力があると言うのだろう。無責任を絵で描いたような行為である。更に、麻生太郎はすぐに選挙をやるつもりで、総裁選に勝った。ところがなんだか風向きが悪くなると、経済をおとりに引き延ばし作戦をやった。選挙などできなかったのである。国民に信を問えない、無責任さは支持率の低下を伴って哀れなものである。

もっと無責任なのは、この間の農水大臣である。安倍内閣では、すぐに自殺した松岡利勝、若林正俊(代理)、絆創膏で有名になった赤城徳彦、若林正俊(兼任)、福田内閣では共済の不正が発覚した遠藤武彦、甘利明(代理)、若林正俊、右翼発言で失脚した福田の遠縁になる大田誠一、町村信孝(代理)と、僅か2年の間に述べ9名も代っている。代理や兼任以外は若林を除いて、全員下らないことで失脚している。

この間、日本農業にとってはWTOを巡る正念場の場面もあったが、全くの無策で終わった。幸い決裂で、ことが大きくならなかった。農村人口の減少と高齢化、生産力の低下やコメ価格の著しい低下や限界集落や耕作放棄地の拡大についても、無策で通した期間である。

党員が総裁を選び首相に担ぎあげた。その首相が任命した、農林水産大臣がこのざまである。首相の投げ出しばかりが目立つが、農水大臣も職務を全うできなかったのである。

自民党政治の何処に責任力があると言うのであろう??

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港