クリントン元大統領が北朝鮮を訪問して、拉致されていたアメリカの二人の女性ジャーナリストを連れ戻した。オバマは、個人的な対応であって政府は関与していないとしながらも、クリントン元大統領に感謝しているとコメントいている。
クリントンが自らが大統領時代に、カーター元大統領を北朝鮮に派遣して、核開発に一定の成果を見せた。今回は、金正日が父の金日成の真似をやったようである。カーターは夫人同伴で、数日滞在した。クリントンは夫人を同伴していない。同伴すれば面白かったのに・・・
北朝鮮が異例の速さで報道をしている。新聞も一面を割いている。クリントンが頭を下げて、二人のジャーナリストの不祥事を謝りに来た。将軍様は、人道的見地から二人に恩赦を与えて、解放した。・・・ということである。
クリントンは、金正日と3時間余りを話し合ったようであるが、その内容の詳細は良く解っていな い。日本や韓国の拉致問題も放したようであるが、オバマは個人的な訪朝であると内容については、何も話さないようである。北に譲歩を見せなかったのである。
今回のクリントンの訪朝は、金正日がアメリカの大物を引き出して、アメリカの歩み寄りを演出してみせたのである。金正日は、どこでも満面の笑みを見せているが、クリントンは終始沈鬱な表情に見える。
国連決議によって、閉塞状況にある国の内部に向けて、金正日が演出して自らの政権基盤を固め移譲の準備をしたように思われる。政治的な進展は何一つとして見えなかった。何らかの交渉があったのではないかと推察されるが、包括的交渉を前提に外交を組むオバマは本当に原則を譲っていないものと思われる。