詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

「天皇の悲鳴」

2019-05-25 10:30:13 | 自民党憲法改正草案を読む
伊藤智永の『「平成の天皇」論』)(講談社現代新書)が評判になっている。

そのなかの、

「平成の天皇は思想家だった。天皇は、ただ『ある』のではない、象徴に『なる』のであるという思想を創造した」
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これに類似したことは、私は「天皇の悲鳴」の11ページから17ページについて書きました。

また

「退位の希望は2年前の秋には宮内庁から官邸にはっきり伝えられていたが、官邸は現行法通り摂政でかわすよう言い含めて頬かむりしていた。消費税引き上げ再延期や衆参同日選を狙うといった政局にかまけて『天皇どころじゃなかった』(政府高官)というのだ」。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
このことは、2016年の12月24日の毎日新聞に報道されています。
「天皇の悲鳴」23ページで書きました。

誰もが同じことを書くようです。

ぜひ、「天皇の悲鳴」もご一読ください。
オンデマンド出版です。
注文は、以下のページから。
https://www.seichoku.com/user_data/booksale.php?id=168072977

「平成の天皇」論 (講談社現代新書)
伊藤 智永
講談社


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嵯峨信之『土地の名-人間の名』(1986)(5)

2019-05-25 10:02:47 | 嵯峨信之/動詞
* (一日一日が)

水槽に水がいつぱい溜つていて
時の羽根が二、三枚
水底に沈んで光つている

 「沈む」と「光る」は反対の動きをあらわしているわけではないが、どこかに相反する動きを持っている。「沈む」は静かな印象がある。重い、ということばも連想させる。「光」は逆に軽くて、華やか、派手である。水が「光」を鎮めているのかもしれない。相反するふたつの動きが拮抗し、それが「溜まる」という動詞になって、そこに存在している。
 「時の羽根」は何の象徴かわからないが、「溜まる」を静かに揺らしている。「時」のなかにも「羽根」のなかにも、「いま」と「ここ」から離れていく何かがある。





*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメールでも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)
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