主に中国で論じられている理論なのだそうだが、「Catfish effect」
なる提唱者も定かではない人事管理の理論があるのだそうだ。
日本語では、とりあえず「ナマズ効果」とでも訳しておけばいいの
だろうか?
その内容を簡単に要約すれば、既存の社員(イワシ)とは全く
異質の新社員(ナマズ)を、あえて組織に加えることで、既存の
社員の競争心を刺激し意欲や能力を高める、というやり方らしい。
ただし、この理論の元になった寓話的なエピソードは、実に
痛々しい。
通常、漁の網にかかったイワシは水槽に入れてもすぐに死んで
しまうが、不気味な格好をしたナマズを水槽に入れることで、
イワシはナマズから逃げようと必死になって泳ぎ続ける。結果
として、商品としてのイワシの生命と鮮度が保たれる。
一方のナマズは、淡水魚であるにも関わらず海水の水槽に
入れられ、苦しくて死ぬまで泳ぎ(もがき)続ける。
「ヲタク」としては、異質な新メンバーを加えることで組織が
活性化することもある、という一般論を認めるにやぶさかではない。
しかし、働く人間の人格や、さらにはチームワーク(連帯意識)を
軽視するような、「上から目線」の人事管理理論には、どうしても
生理的な嫌悪感をおぼえてしまう。
ところで、韓国で紹介されている「메기효과(ナマズ効果)」は、
なぜか、イワシ(既存社員)とナマズ(異質の新社員)の話ではなく、
ドジョウ(既存社員)と、ドジョウを食べようとするナマズ(異質の
新社員)の話に入れ替わってしまっている。
ネイバー用語事典の記述もそうなっているし、次に紹介する
スポーツ東亜の記事もそうだ。
外来の「ナマズ効果」理論が韓国に輸入される際、韓国流に
アレンジされたものと見える。
これを、原典よりもさらに殺伐とした韓国流「ナマズ効果」理論と
でも言えばよいのだろうか。
ソフトバンクに入団した韓国のイ・ボムホ選手関連の記事を読み
ながら、ついつい余計な(?)雑学に没頭してしまった「ヲタク」で
あった。
イ・ボムホをソフトバンクの「ナマズ」にたとえたスポーツ東亜の
関連記事を、一部、翻訳練習させてもらった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
■이범호는 소프트뱅크의 ‘메기’
イ・ボムホはソフトバンクの「ナマズ」
(スポーツ東亜 11月24日)
・감독 “클린업 트리오 활약 기대” 발언
・監督「クリーンアップの一翼として活躍期待」発言
・4번타자 마쓰나카 “질 수 없다” 각오
・4番打者、松中「負けるわけにはいかない」覚悟
・기존선수 자리 지키기 ‘메기효과’ 톡톡
・「ナマズ効果」で既存選手の競争意識を刺激
소프트뱅크 호크스가 이범호(28)를 영입하자마자 ‘메기
효과’를 보고 있다. 기존 선수들은 잔뜩 긴장한 채 자신의
자리를 지키기 위해 벌써부터 안간힘을 쓰고 있다.
ソフトバンク・ホークスがイ・ボムホ(28)を獲得するや、チーム内
では、早くも「ナマズ効果」が起きている。既存の選手たちは
緊張感を高め、自分のポジションを守ろうと必死の様相だ。
‘메기효과’란 미꾸라지 어항에 천적인 메기 한 마리를
집어넣으면 미꾸라지들이 메기를 피해 다니느라 움직임이
빨라지면서 생기를 잃지 않는다는 이론이다. 비록 메기로
인해 미꾸라지 몇 마리는 희생되겠지만 나머지 미꾸라지는
살기 위해 계속 움직이기 때문이다.
「ナマズ効果」とは、ドジョウの水槽の中に天敵のナマズを一匹
入れることで、ドジョウたちがナマズから逃げようと泳ぎ回り、結果と
して鮮度を失わないという理論だ。たとえ、ナマズのえじきになって
しまうドジョウが数匹出たとしても、他のドジョウは生き残るために
必死で泳ぎ続けるという効果を生むのだ。
이 같은 ‘메기효과’는 기업경영이나 사회 전반에 적용된다.
조직이 현실에 안주하거나 정체돼 있을 때 신진세력을
기용해 조직에 활기를 불어넣는 기법이다.
こうした「ナマズ効果」は、企業経営や社会全般に適用される。
組織が現状に安住したり、停滞している時、外部の新しい人材を
起用することで、組織を活性化させようとするやり方だ。
-以下省略-
△「オレはブログ活性化にけっこう役立っている」
△「私の方が活躍しています」
(終わり)