熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

また黒椿が咲きました

2005年05月05日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   鉢植えの黒椿が咲きました。
   園芸店で買った時のラベルはそのまま黒椿。何の椿なのか名前は分かりませんでした。
   咲いてみると、宝珠咲きの八重で崑崙黒とそっくりですが、優しくてか細い花の風情はブラックオパールに良く似ています。
   恐らく好事家が、両者を掛け合わせて新種を作出したのかも知れません。
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海外雑記ー3   ニューヨーク   メトロポリタン美術館 1 

2005年05月05日 | 海外生活と旅
   昨秋、アメリカ東部海岸を訪れた時、ニューヨークで何日か滞在し、メトロポリタン美術館で丸一日過ごした。
   フィラデルフィアから通ったり、出張の旅毎に訪れたり、私がまだ、大英博物館やルーブル美術館等を知らなかった頃に、最初に行った大美術館なので印象は強烈で、美術書で学んで知っている絵や彫刻を丹念に追って興奮した記憶がある。

   最初に入ったのは、エジプト美術展示室。大英博物館の様にミイラや棺桶のオンパレードや巨大な彫刻群が出迎える様な派手さは無いが、実に、珠玉のような素晴らしい作品が目白押しに展示されていて壮観である。
   
   今回強烈に印象に残っていたのは、ガラスと石で象嵌されたアラバスターの「王家の婦人の頭部をしたカノープスの壷」である。彫りの深い美しい婦人の頭部像で、大理石特有の淡くて鈍い輝きが品と優雅さを強調している。
   何故、今この像なのかと言うと、現在東京国立博物館で開催されている「ベルリンの至宝展」で、エジプト彫刻の「ティイ王妃頭部」を見たときに、メットのこのアラバスターを思い出したのである。
   
   実際の像は、黒光りのするベルリンの木製の彫像とは印象は違うが、雰囲気が実に良く似ている。
   アメンホテップ3世、即ち、イクナートンの母ティイから、妃のネフェルティティ等近親婦人の、あるいは、イクナートン自身の像だと諸説あるようだが、一番ティイ王妃に似ていると云われている。
   ベルリンのティイ頭部は、本当にエキゾティックで、エジプト的な顔をしていたが、この彫刻の顔は、コーカサイド系の顔であり、随分優しい雰囲気がある。
   ベルリンのティイ王妃の頭部彫刻を見た時に、実に懐かしく感じて見入ってしまったのは、この昨秋のメトロポリタン美術館での思い出があったからかも知れない。
   それにしても、エジプトの彫刻家の腕の凄さと確かさに驚嘆する。
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